エサやりさん問題は解決しない?
様々なエサやりさんを見ていると「猫は人と違うのに」と思う事がよくあります。逆に私を見て気に食わない事もあるのでしょう。
他のエサやりさんを非難する物ではなく、実際に起こった事象に対して、私はこう考える・こうしているを読んで頂く事で、ご自分ならどう考えるかという問題提起の為に書いています。
私が作る猫ハウスは発泡スチロール箱製、そのため耐用年数は2~3年です。これには理由があります。
公共な場所に設置するのは本来禁止、黙認の状態で設置するので堅牢なものだと、より設置物の感じが出てしまう。環境的に厳しいので、劣化(爪とぎ含む)が早い物では1年も持たない。よって数年で交換する方が衛生的にも良い。主にその二つです。
以前も書いたエサやりさんはとにかく増やしたい。ハウスも多ければ多いほど良いと考えています。
猫が2匹の場所に、ハウス7個あります。猫の数の3倍以上のハウスは必要でしょうか?
各猫に本宅と第一別荘、第二別荘、第三別荘まであります。数が多く目立ってしまって猫嫌いの神経を逆撫でするのを懸念しています。
少なくとも5年以上前に設置した猫ハウスがありました。私はハウスは長く使っても3年まで、衛生上の理由です。
増やしたいエサやりさんは、とにかく数至上主義なので、「古いのも廃棄しないで」と言います。放置されている古いハウスは猫嫌いの格好のやり玉になるので次々廃棄しているのですが、分解すると虫がもの凄い数出て来るのです。
夕ご飯を食べながら読む方もいると思うので、詳しくは書きませんがおぞましい虫の住処になっていました。中には刺す虫もいて、ぞろぞろ出て来ます。「うわぁ」と言いながら分解し、家に持ち帰りゴミ袋に殺虫剤を注入する。そんなレベルでした。
そんなハウスを再利用するのです。これは猫の為に良い事なのでしょうか。猫はきれい好きだから入らないと思うのですが…。
私は自腹で猫ハウスを作っているので、スーパーから発泡スチロールの箱を貰って来て、大き過ぎるので箱を切って詰めています。切り詰めた所は強度が弱いので、その場所が分かるように線を引いて注意喚起もしています。
中は水が入っても抜けるように小穴を開けています。底には水を通すカーペットを敷いています。プラ製のかごに載せているので、水は地面に落ちるように作っています。
私が考える猫ハウスは70点でいい。年に一度、冬しかメンテナンスが出来ない場所なので、年間を通してメンテナンスが少なくて済むような作り方をしています。
ちなみに廃棄しやすいように作っています。なぜかと言うと、以前のハウスが頑丈すぎて壊すのが大変。壊す時間は私の3倍はかかります。
自分で設置したら自分で廃棄するのは当たり前ですから、そこまで考えています。
あるエサやりさんは私の作る70点のハウスが気に食わないようです。「寒さを防げるふっかふっかの布を入れてあげたい」ようで、自分で作った猫ハウスにはフリースや毛布を入れています。
私も出来れば入れてあげたい。それには条件があり、毎日確認出来て、敷物が乱れていれば直してあげられる環境ならば、です。そうは出来ないので、70点のハウスにしています。70点とは冬はそこそこ暖かい、夏はそこそこ涼しい。雨が入らず、もし濡れた体で入っても水は溜まらない、メンテナンスの回数が最小限で済む。これが私の70点の内容です。
それが気に食わないのでしょう、私が設置した猫ハウスに後からこっそりとクッション材やフリースを入れています。私は自分の考えを伝えているのにも関わらず、です。
いつの間にか入れられたクッション材がボロボロになって出入口付近に散乱していますが、それを片付ける気配はありません。
これを見ても誰のためにやったのか想像が付きます。
エサやりをしながら猫ハウスも遠くから確認するのですが、せっかく敷いた毛布やフリースの多くは、爪が引っかかって外に一部出ていたり、出入口を塞いで猫が入れなくなっているハウスもあります。
敷物が外に出ていれば、雨が降れば濡れてしまいますし、少しだけでも出ていれば、毛細管現象で中まで水が侵入して来ますね。寒いうちはふかふかはありがたいですが、夏はどうでしょうか毛皮を着ている動物ですよ。
で書いた通り、メンテナンスは冬の時期に一度しか出来ないのです。どちらが猫に取っていいのでしょう。
ご自分で敷物を入れたのに、それが濡れると「干してハウスに戻してもらえないか」という人もいます。そのような人には「だから、私はカーペットだけにしているんです」とお断りしています。ご自分が原因で発生した事は、自分で解決するのが大人でしょう。エサ場を増やし続ける人同様、原因を作りながら人に押し付けるのはいかがなものでしょうか。
最近は何を思ったのか、猫のエサ場の周りを飾り出しました。
猫がそれを見て「すてきだにゃ~」と喜ぶのでしょうか
公的な場所なのに猫トンネルも置いてあって驚きました。思わず「狂っている」と口から出てしまいました。注意しても止まるどころか逆恨みをされそうです。
朝から敷物を出して乾かし、しまうまで丸一日でも足りません。
だから、メンテナンスが少なくても済むように作っているのです。
また、私の設置したハウスが次々壊れています。理由は前述の通り、切り詰めた天井部分は一部強度が少ないので、外に線を引いて「ここには物を置かないで」と書いています。設置する時には弱い位置からずらして重しのペットボトルを置いています。それなのに重しにしている2Lのペットボトルを弱い部分に置いてしまい、屋根が抜けてしまうのです。
これまで猫のボランティアをして来て、自分なりのモノ作りも活かして、少しでも猫の為になるようやって来たつもりです。
ところが、エサやりさんの中には言葉が通じない(理解度が低い)、人の話を受け入れない、現状に合わせる事が苦手な人が多いと感じています。
迷子猫を探す時もそうですが、カーナビのように自分がやっている行動を現状に合わせて修正する能力が無いと、猫の為ではなく、自分の満足の為にやっていると言われても仕方がないのではないのでしょうか
次回も含めて「エサやりさんに読んで欲しい」シリーズは、なんとその30を超えました。これを読んで私が経験したエサやりさんにまつわる話は一旦終わりです。
最後に私が地域猫に関して自制している心得を記します。
これを心得て欲しいと押し付ける気はありません。自分はこう考えて行動しているという事です。
・自己満足だけの行動はしない
・地域猫を家猫と同じようには扱えない
・人間と猫の思考は同じではない、人の考えだけで行動してはい
けない
・無理に家猫にしても喜ばない猫もいて、外でしか暮らせない猫
もいる
・猫は自分で生きる術を生まれながらにして持っている
・猫ハウスは70点位が妥協点
・猫ハウスは消耗品なので衛生上、定期的に入れ替える。
・全ての猫は救えない
・猫の行動の予測は付かないが、その中でも計画性を持つ、行き
当たりばったりはしない
・自分の身の丈に合った行動に留める
・エサやりは自治体のルールを順守する
・エサやりや管理の仕方によって、猫嫌いを育成する事もある
・猫はコントロール出来ない
・エサやりは正義ではない、ひっそりと目立たずすべき
・猫嫌いな人もいる、それは当たり前。猫の嫌いな人とはケンカ
せず敵を増やさない行動をする
・猫の匹数や環境・状況に合わせ、合格点内に留める
・自分の行動で起きた事は自分で解決する(自己完結する)
・猫の写真は撮影するが、SNSやブログ等不特定多数が閲覧出来
るネット上に掲載しない(連れ去り、虐待防止)
・他のボランティアに期待しない、押し付けない
・変なエサやりさんには関わらない
・エサやりをしながら猫の体調や猫ハウスもチェックする
・地域猫は人に懐き過ぎないようにする。(懐かせ過ぎた結果、
外国人に捕獲されかかった例がある)
・体調が悪い猫は出来るだけ病院に連れて行き治療する
・何事もほどほどにしないと続かない
・現状を鑑み、都度修正・改善する
・見返りを求めない、「~してあげたのに」と考えない
・猫ハウスの設置場所、設置年を記録し、修理や廃棄は随時行う
・人のハウスには基本的に手出ししない
私はだいたいこのような事を頭に入れて行動しています。100%書いている事が出来ているかどうか分かりませんが、少なくとも90%は出来ていると思います。
まとめて言えば、自分の能力の範囲内で”本当に猫の為なのかどうか冷静に考えて行動する”という事でしょう。
中には「どの猫も平等だから全て救うべきだ」という人もいます。
しかし、私は生活の為に働かなくてはいけません。資産家ではないし、猫のマザーテレサでもありません。限界があるのです。
限界がある中で、どう折り合いを付けながら自分の出来る事をするか、そこを間違えると家庭が崩壊してしまう可能性もあります。
私が関わっている猫だまりの現状はこのような感じです。相変わらず、エサ場と猫ハウスが増え続けています。よく家に置かれている猫トンネルまで置かれています。ここまで目立つと、いつ行政に連絡が入って、全面撤去されるのではないかとビクビクしています。もしそうなったら「何で勝手に撤去したんだ」と役所にクレームを言いそうです。
私自身、猫よりも人に疲れています。
これにてしばらく当ブログはお休みします。どうか、自分の行動が本当に猫の為になっているのかどうか、考えながら行動して欲しいものです。
クラウドファンディング達成・終了
お知らせ
ミニーちゃんの治療に興味を持って下さり、クラウドファンディングやSNSで拡散して頂いた皆様ありがとうございます。
クラウドファンディングの途中で大変残念ながら、ミニーちゃんは他界してしまいました。
クラウドファンディング自体は、皆様の暖かいお心で数日で達成。その後もご支援を頂き、治療に専念する事が出来ました。
病気やケガをした動物を助けたいという気持ちは、とても尊いと思います。でも、持って生まれた運命、寿命というものがあり、人間もそうですが、こればかりはお金で全てが解決出来るものではありません。
私はこの保護主の家庭を良く知っています。まだ心が落ち着かないと思います。もう少し時が経ったらお宅を訪問したいと思っていますが、その時に治療の状況を聞く勇気は私にはありません。
今のところはあえてそっとしておこうと思っています。
クラウドファンディングにご協力下さった方には、追って状況の報告が届くはずです。
保護活動をしているとどうしようもない事態に遭遇します。
この場合は持って生まれた運命によるものですが、殆どは人間が原因です。
ちゃんと面倒も見ないのにエサだけ与えて猫を増やす。面倒くさい事は人に押し付け、エサをあげて「いい事した」と満足する。
様々な事を経験し、人の浅はかさもたくさん見て来ました。
一人でも野良猫・地域猫の現状を知ってもらいたいと思って、気に食わない人もいるでしょうけれど「エサやりさんに読んで欲しい」シリーズを書き始めたのです。
ミニーちゃんへのご支援、拡散にご協力頂いた方々に、私からも深い感謝と御礼を申し上げます。