greensonicの迷子猫探し・保護までのブログ  脱走防止柵の作り方 保護活動など -2ページ目

greensonicの迷子猫探し・保護までのブログ  脱走防止柵の作り方 保護活動など

猫を迷子にして、97日目に無事保護するまでの実体験やノウハウ。その他、脱走防止柵作りや保護活動、猫のこと。ときどき安全保障。

私欲を捨て本気で動くと、良い展開に繋がる事があります

病気のナミは捕獲器の中では、意外とおとなしかったのです。捕獲器に入った直後に数回鳴いたにゃーだけで、車の中では全く声は出しませんでた。もちろん、布で包んでいるのもあります。

投薬を再開してからの与えた餌の量、与えたサプリメント、痛みの程度などを一覧表メモにして、獣医に渡しました。どのような経過なのか、資料があった方が病状を把握しやすいと思ったからです。そして、痛みが激しい時の動画も見てもらいました。

診察をしてもらうと、思ったより歳がいっているとの診断ですが、何しろ残っていたのは、奥歯の数本だけで、大まかな年齢さえも分からないようです。そして口の中は案の定、ひどい炎症を起こしていました。

根本的な治療は出来ず、抗生剤の注射をして炎症を抑えるしかないそうで、注射は2~3か月ごとに必要との事でした。

もし、触れる地域猫だったとしても、2~3か月ごとに捕獲して注射をすれば、近寄って来なくなります。この案件は、治療するには引き取って屋内飼いするのが絶対条件でした。勇気を持って引き取りを決意して下さったDさんがいたからこそ出来た解決方法でした。

猫エイズ・白血病や駆虫、蚤取り等の初期治療とDさんが希望した血液検査も行いました。状態は、腎臓の数値が基準値より、ほんの少しだけ高い値でした。

治療が終わり、預かってくれるボランティアのDさん宅へ直行車。ずっと、薬入りの餌やりと状況報告メモをしてくれていた方です。

そのボランティアさんとのお付き合いは、ここ数か月(当時は)の餌場だけですから、初めて伺うお宅です。

ご用意頂いていた猫部屋に入るとビックリ!!びっくり

キャットタワーやハウス、ケージ等などグッズがいっぱい用意してありました。何種類かのご飯もそれぞれがお皿に盛られていました。

部屋には、今まで飼ってきた猫の写真や絵などが飾ってありました。

早速、ケージに誘導すると、ナミはすんなり入りました。そして、ふかふかのクッションに横たわりました。柔らかいクッションなんて、生まれて初めての経験だったでしょう。

あとは先住さん猫と徐々に認識し合い、仲良くはならなくても悪い関係にさえならなければいいと思います。

今は、この猫だけの保護ですが、先住さんと問題が無く、ナミが落ち着いたら、更に仲の良かった母猫も保護し、家の中で親子仲良く猫生を送る見込みでした。

今回は、かなり大変な捕獲でした。正直、ストレスやプレッシャーで、捕獲後2週間が過ぎても、私の体調がすぐれませんでした。母猫はてなマークの保護が少し後になり、正直ホッとしています。

「今、子供(相棒)は治療して元気でいるよ。もう少ししたら、お母さんも一緒になれるから、もう少し待っててね」と餌やりに行くたびに話しかけていました。

このブログで「天の采配」という言葉を何回か使いました。天が何なのか、神様なのかどうか分かりません。神様にもお会いした事はないので、存在は分かりません。

元々無宗教ですから、信仰する宗教もありません。ただ、実家に行った際には必ず、ご先祖様のお墓参りは欠かしません。それは、当たり前の事だと思います。

天とは遠くから人の行動を見ていて、一生懸命やっていると、何か力を貸してくれることがある存在ではないか、と思うのです。

私は継続して一生懸命やっていると、欲しい物が手に入ったり、夢が叶ったりすることがあるのを、経験上知っています。もちろん、手に入らないものもあれば、叶わない夢もあります。

でも、その経験があるから、諦める・投げ出すという選択は少ないと思います。

ブランを家内が逃がし、捜索している時も、ずっと続ければどうにかなる、という経験に基づき、あきらめず捜しました。それが保護に繋がりました。

だからといって、努力や考える事をないがしろにすることはありません。神頼みだけではダメなのは知っています。

考えて動き、結果が出なければ改善してまた動く。そうしていると、「天の采配」によって、事態が好転する時もあります。

天の采配という言葉が気に入らなければ、「なぜか、急に上手く行くようになった」でもいいし、「急に沢山の歯車が噛み合い始めた」でも同じでしょう。そして、忘れてはいけないのは、自分一人で達成したのではなく、協力者がいる訳ですから、感謝を忘れない事です。

次にどうして、そのような考えを持つに至ったかに触れたいと思います。

またしても、天の采配か。そして安堵

 

捕獲当日、とはいっても、あくまで予定日です。朝から異常に寒かったこの日、いつものように6時半頃から餌やりの準備をします。

悩んだのが、捕獲目的の猫に餌をあげるかどうかです。通常は、捕獲器には餌でおびき入れます。

捕獲予定日の前日、朝は20g、夕方30gと食べた量はかなり少なく、調子の良いときの一食ウェット餌200g越えビックリマークとは大違い。

もちろん、小型の猫の体重からすると食べさせ過ぎです。抗生剤の副作用で過食となっていた(後日、重度の糖尿病と判明)ようです。しかし、食べる食べないの差がありすぎて、食べられる時には多く与えるようにしていました。やむを得ない処置でした。

酷い口内炎なので、2か月間、最初に薬を入れた少量のスープ・ペーストを更に水で薄めたものをまず食べさせ、食欲があれば追加で食べられるだけ与える2段階方式を、ボランティアのDさんと共に取っていました。そこまで協力してくれる餌やりさんはいません。Dさんには心から感謝しています。

アップ体調が悪い動物へ餌に薬を混ぜて与える場合は、最初はなるべく少ない量にして与えるのがベストです。とはいっても、薬の苦さや体の状態と実際に食べる餌の量をトータルに考えて下さいね。

最初から多い量の餌に混ぜてしまって、結局残してしまったら、元の木阿弥ですからね。

苦さは当ブログで書いた通り、Dさんから教えて頂いたオリゴ糖作戦です。

抗生剤にオリゴ糖を混ぜ少し苦い位にして、それを少量のスープ状の餌に混ぜて与えました。

捕獲はまず、病気の猫のみ。前日にそう決めました。”二兎を追うもの一兎をも得ず”私たちの先人の教訓に従いました。

            猫しっぽ猫からだ猫あたま

捕獲予定日当日は悩みました。母猫も一緒にご飯を待っているからです。親子両方に餌を与えなければ、捕獲器には餌で入るでしょう。でも、別々に分かれさせないといけません。

悩んだ結果、捕獲を見送る事も考え、いつもの通りの餌やりをしました。

ナミは薬入りの餌を120g食べました。病状回復を第一としたのです。

親子が食べ終わると、おそらく日本で私一人しかやっていない、捕獲器をアナログ リモート仕様にセットします。もちろん、2匹とも近寄って来る筈はありません。

4m程離れた位置に椅子を置き、陣取ります。そこからは捕獲器が見えます。そして、人通りのある道からは見えません。諸条件を考えると、そこにしかいられない場所です。

中に目的の猫が入れば、”ある動作”をすれば、扉が閉まって捕獲成功!!です。

寒さの中、食休みをする親子猫は、私の潜む建物を回り込んだ位置にいました。捕獲器は雨をよける為に、屋根下の位置で日陰ですから、少しでも暖かい道路近くにいたようです。

時間を置いて見に行くと、また同じ位置にいます。今の時期、食後のお決まりのパターンなのかも知れません。

何度かそこをのぞき込みましたが、捕獲器に近づく気配はありませんでした。すでに待機してから3時間近くになります。私は朝ご飯を食べていないので、寒くて震えそうです。薄着過ぎたかなと反省していました。それにしても、近くにいるのに、居場所が分からない。

また、親子猫をのぞき込むと、いない。 えっっ…どうした?

捜すと、通りを超えた駐車場の、日晴れが当たり始めた所に移動してました。ガーンガーン さすが、長く棲んでいるだけあって、お天道様のパターンを熟知しています。でも、どうしよう。困ったなぁ。離れちゃった…。

それで、遠くで親子が日向ぼっこする写真を家内にメールしました。ついでに欲しい物リストも送り、持って来てもらう事に…。今考えると、これが物語の始まりだったのかも知れません。

それが事態を大きく動かすきっかけになりました。今思えば、天の采配が動き始めたのです。

持って来てもらったのは、使い捨てカイロ、同じく足用、鏡(回り込んでいるのを見るため)等です。家内が来ると「ご飯をくれる良い人だ」とまったりしていた親子に動きがみられました。

私は、捕獲器の方向に猫が来るのかどうかの確認のために、ちょうど鏡をセットしている時でした。

ここから事態が急に動き始めます。あえて遠巻きに見ている家内から、「ナミが私の潜む方に向かっている」とメールが来ました。母猫はそのまま日向ぼっこ。「よし、今がチャンス」と、すぐに猫が好きな物を捕獲器に入れました。

そして、すぐに元の位置に戻り待機。すると「今、水を飲んでいる」とまたメールがありました。捕獲器に近づいて来ています。

その好きな物の匂いにつられて、捕獲器に入ってくれるのを祈りました。事前に仕掛けたカメラで、”その好きな物に”つられて、捕獲器に入るのは確認済みです。

ゆっくりと歩いて来たナミ。好物の匂いに気づき、クンクンと探して、捕獲器の中に入りました。全身が入ったそのタイミングで”動作”をして、見事捕獲に成功したのです。!!

もちろん、離れている母猫には気づかれていません。家内が私の目となって、状況が把握出来たおかげです。

すぐに捕獲器を布で包み、自宅へ直行。車に積んで動物病院へビックリマーク

車の中から動物病院に家内が電話連絡。猫を引き受けてくれるボランティアのDさんにも「捕獲成功!」の連絡をします。

やっぱり、天の采配があった!!と感じずにはいられませんでした。

予感は的中したのです。

動物病院に向かう途中に、道端に転んでいるかなりご高齢の女性を発見。「これはきっと、偶然ではない」と、急いではいたものの車を停め、家内が駆け寄り体を起こすと、頭を打っているようなので、動かないように説得。私は、家の方を呼び出し「頭を打っているので、救急車を呼んで下さい」と伝え、外に出ていたお隣の方にも、協力を依頼しました。ひと段落ついたところで、動物病院に向かいました。

「助けてあげたのだから、あなたも協力してくれないかはてなマーク」という、”私たちに力を貸してくれた何か”からのお願いだと、感じずにはいられませんでした。

思い起こせばもう一つありました。ナミを捕獲する2週間程前でしょうか。早朝にナミと母猫に餌やりをしていると、遠くの方で「ガッシャーン」と何か音がしました。その音の方向を見ましたが、異変はありません。そのまま餌やりを終えて、7時位に家に戻る途中、軽(自動車)バンの後ろに自転車オートバイが倒れています。駆け寄ると、車から2本のラダー(渡し板)が設置してあり、その上にDucatiが「倒れています。

私はライダーなので、すぐにその状況が分かりました。車からDucatiを下ろしている時に、ラダーからタイヤが落ちてしまい、倒れてしまったのです。

ところが、下ろしていた本人がいない。すると、何故かラダーと道路の間に挟まっていました。「大丈夫ですかはてなマーク」と声をかけると、ズリズリその隙間から這い出して来ました。

とりあえず、大きなケガはないようです。無事を確認して、二人で自転車を立てて、どうにか道路に戻せたのです。

今考えると、あの状況ではオートバイ、それも排気量の大きい物の扱いが分からないと、いくら力がある男性でも立てられません。倒れている自転車を起こすには、コツがいるのです。

時間帯を考えたら、もしかしたら、これも私にしか出来ない、協力要請だったのかも知れません。

アイデアはすぐ浮かんだ。あとは使える素材

 

様々な状況を考えつつ、とりあえず預かりボランティアもしてくれる、Dさんの都合も含め、ここ1週間位で捕獲しないといけないと考えました。

もちろん、私の体の負担もあります。

それで、ある週末にかけて様子を見ることにしました。天候は雨、気温はその時期にしては異常に寒い。思った通り、親子猫は捕獲器の中でくっついている事が多くなりました。それでは、なかなか2匹は分かれません。「困ったなぁ…」えーそれが、率直な感想でした。

雨の中、何度か現場に入ると、親子は捕獲器から走って逃げます、当たり前ですね。普段は人が入らない所に足音を立てて入るのですから。一度逃げるとすぐには戻りません。

どちらか一匹が入れば、扉が閉まる音で分かる。この時点では、場合によっては、先に大きい方の猫の捕獲も視野にありました。

それで、現場至近の車の中で窓を開けて、雨の中でその音が聞こえそうか確認してみました。雨で寒いですから、捕獲器には入りやすい状況です。

結果、雨音がうるさくて非常に聞きづらい。そして、どちらの猫が入っているのか、それともくっついて入っているのかは、見えない位置なので分かりません。現場に何度か入ってみましたが、少し警戒されたようです。

家内が「もう、今日はやめよう。警戒しちゃってる」と言いました。

この状況では難しすぎる、それで撤収しました。そして、夜に捕獲器の一台は撤去しました。

「やはり2匹が離れたタイミングを狙って、目視で確認しながら扉を閉めるしかない」。思いついたあの作戦をどうにか実行出来るようにしないといけない。すでに私の頭の中にはその設計図が浮かんでいました。

家に戻り、持ち帰った一台の捕獲器の構造を見て、動作を確認します。自分で言うのもなんだけど、そういうのは得意なのです。「ここが、こうなると、あれが動いて…」と自分が持っている捕獲器とはメカニズムの一部が違いますが、すぐ理解しました。

「じゃあ、これを固定するには、こうすれば…っと」とアナログなクローザーのアイデアはすぐに決まりました。問題は、それを確実にするための材料でした。

”猫の脱走防止柵をDIYで作った”シリーズで何度も書いた通り、DIYでは見栄え≦実用性が重要です。中にはどちらもダメなのもあります。確実に扉を閉める・保持するのに使う素材は頭の中にありましたひらめき電球が、偶然に最近買った物を試してみました。

結果はダメ。数十分で折れてしまいました。問題は強度でした。力のかかる扉を固定し続けなければなりません。しかも、閉める為にはスッと早く外れないといけません。

これ以上は、あえて詳しく書くのは控えますが、要は実用性に足りる素材で、明日行うかも知れない捕獲に間に合わないといけません。つまり、どこの家にある物です。

最初に思いついた材料。それで試したら大丈夫。家内にも見せました。このようなアイデアに家内は興味がありません。「ふ~ん」という反応です。まぁ、結果が全てでしょう。

捕獲のために、待機している時間内は持つ材料でなければいけないのです。セットしてから、捕獲するのに5~6時間は覚悟していました。

その位あれば何かの偶然で親子が離れ、ナミだけが捕獲器に入る事が1回位あるのではないか。

そうなるように、”何かの力”が働く予感がしたのです

私は、単なる偶然ではないと思っています。一生懸命やっていると、たまにこのような事が起こるのです。ブランを見つける前にも不思議な事がありました。

私はこのような不思議な感覚や出来事があったら、見逃さないようにしています。迷子猫探しでも、必要な心得だと思います。

このような事は、今までの人生経験や「運命の貴族になるために」という本で学びました。

あとは、失敗は許されないので、万が一にもトラブルが起きないよう、㊙の材料に対策をしました。

一応の耐久試験をして、一晩はクリア。結果、もう一台の捕獲器で実験し、丸2日経っても、その材料は破損することなく機能を保持したままでした。

これならいける!!

準備は万端整いました。その上で、「ここまで考えて、あらゆる事を想定したのだから、あとはどうにかなるだろう」、私はそういう性格です。甘い考えで適当に準備し、後はどうにかなるだろうでは安心出来ません。

例えれば「石橋はしっかり叩くけれども、渡るのは早い」のです。

次の日の天気予報は晴れ。状況次第で捕獲を試みる腹を決めたのです。

                    

口が腫れて顔が歪むナミ。痛みもあって以前の表情とは、全く違います。性格さえも変わってしまいました。

 

ご支援のお願い

当ブログを読んで下さればお分かり頂けると思いますが、私の猫のボランティアのスタンスは、猫の数を増やさないように、地域住民を敵に回さないようにしながら、TNRをして里親に繋げられる猫は譲渡する。

そして家庭も守りつつ、身の丈に合った活動をしています。

「えさやりさんに読んで欲しい」シリーズは、私と意見が違う人を非難しているのではなく、実際の事例を紹介してそれに対して自分はこう思う、こう対処したという事実を知ってもらうのが目的です。

事例を知る事で、読んで下さった方が「このような事が自分の周りであったら、自分ならどう対処すればいいか」というふうに、ご自分の頭で考えて欲しいので書いています。

もう一つは、猫のボランティアの多くの人が苦手な、モノ作りや機械の知識も生かして、脱走防止柵、猫ハウス、エサボックスの作り方も紹介しています。

保護活動をしていると、どうしても厳しい状態の猫を保護する場面があります。私自身も猫エイズ、白血病、そして、車にはねられたと思われる両後ろ足を骨折した仔猫を保護した事があります。

どうしても助けたい猫がいて半年をかけて捕獲に成功し、引き取ると言ってくれたエサやりさんに託したら、すでに重度の糖尿病であと1日2日で死に至る状態だった事もありました。

私の長年の親友の一家も猫の保護活動をしているのですが、大変な状態の猫を保護しました。足の奇形と内臓疾患を患っています。

すでに自腹で多額の治療費を支払いながら治療を進めています。

その家族が治療費の一部を支援して頂くクラウドファンディングをしています。嬉しい事に目標額はクリアしましたが、今後も継続的な治療が必要と思われます。

正直、クラウドファンディングをするボランティアには怪しい物もあります。

しかし、この家族はきちんとした活動をしています。

このようなブログを書いている私の、信頼出来る家族ですのでクラウドファンディングの内容をご覧頂き、納得されるようでしたら少額で構いませんので、是非ともご協力をお願い致します。

また、SNS等で拡散して下さるだけでも結構ですので、ご協力をお願い致します。

 

無駄VS経験 絶対に負けられない戦い

 

ナミの病状から、捕獲準備の段階に入りました。捕獲器を2台に増やしてみることにしました。すると家内が「2台置いたって無駄だよ。意味がない}と言い始めました。私は2台並べたらどうなるのか、新しい可能性が出るかも知れないので、確認したかったのです。

動物を保護しようと参考にされる方が読んでいたら、この違いを認識して欲しいのです。迷子猫捜しも同じですが、最初から「こうなるに決まっている」と考えるのは、思い込みです。相手は動物です。どういう行動を取るかは猫次第。「何か新しいヒントがあるかも知れない」と思って、2台、並列置きを実行しました。「やりたいんだったら、好きにすればビックリマークムカムカ家内はそう言いました。

カメラの録画をチェックすると、親子はどちらの捕獲器にも出入りするのが分かりました。どちらか気に入った捕獲器に入るという感じはなく、気分で出入りしていて、寒さが要因でしょうけど、無理やり一つの捕獲器内でくっつく”荒技”も見られました。

もちろん、捕獲時に閉まる扉は、閉まらないように固定しています。

捕獲器を怖がらなくさせる、慣らしを行います。足踏み式のままでは、2匹同時捕獲は無理と分かりました。これは予想通りです。

でも、これをやってみた事「足踏み式以外の方法で、2台の捕獲器の扉を同時に閉めるにはどうしたらよいかはてなマークと考え、おそらく日本では初めてでどこの家庭にもある、ある物を使ったアナログな閉鎖方式を思い付くひらめき電球きっかけになったのです。

その方法なら、ほぼ同時に扉を閉める事が出来るので、少しだけ2匹同時捕獲も頭の中にありました。個々に捕獲器に入る事もあったからです。でも、100%確実かというと、ちょっと疑問があります。0コンマ何秒かの誤差が出るかも知れません。それで、捕獲器は結局一つにしました。

これを”結局、2台置きは無駄だった”と思うでしょうかはてなマーク私の考えではこれは無駄ではなく、経験として蓄積されます。

この扉を閉める方法は、現在の飼い猫 ブラン一家をTNRする時に用いた方法の応用です。ダウン私が持っている捕獲器は、およそ4kg位の動物が踏まないと、扉は閉まらないのです。当時、ブランと兄弟は3kgはありませんでした。

それで、構造を見て板を踏まなくても閉まるように考え、ある工夫をして扉を閉めて捕獲しました。当時は、母猫の教育で警戒心が強く、まだまだ触れず、手でキャリーに入れる事は出来なかったからです。

何かをしていて行き詰った時に「あっ、前にあった事はこれを解決するための経験だったんだ」と気付いた事はありませんかはてなマーク

私は、たまにあります。だから、いろいろ試してみたい。引き出しを多く持てば、いざという時に役立ちます。

今回も、まさしくそれでした!!

「そんなの無駄だ」と最初から決めてしまったら、可能性はそこで終わり。余程の危険やリスクがなければ、条件次第でやった方がいいと、私は思います。でも、何でもやみくもにやればいいというものでもない。分からなければ、分かりそうな人にアドバイスを求める。

迷子猫探しのブログでも、こんな事を書いたのを思い出しました。

家内が「ブランは頭がいいから、元の家に帰ろうとしたに違いない!」と言い張ったのを、思い出しました。結果はどうだったでしょうはてなマーク

思わぬ所で過去の経験が役立つ。”猫の脱走防止柵をDIYで作った”シリーズは、そういった私の経験が詰め込まれた例です。

そして、”成功”に向けて、再び”天の采配”を感じる事がありました。

後に触れたいと思います。

およそ7年前に、触れないブラン(仮)一家をTNRするために、捕獲器に”ある工夫”をして、捕獲した直後の写真。一家3匹をTNRし、後に懐いた兄弟2匹を引き取り、飼う事になりました。

その経験が活かされました。

いろいろと考えて計画。情報を集めて考えます。

 

条件が難しいのは、3匹の地域猫がいるその状況です。

そのうち親子猫2匹は、ほぼいつも一緒にいます。捕獲の優先順位の一番は、もちろん病気の猫です。

次の捕獲予定は、親猫(兄弟はてなマーク)と思われる大きい方。こちらは見かけは健康なので後回しですが、近いうちに捕獲予定だから、ナミ(仮)の捕獲現場を見せられない。子供(兄弟?)の捕獲現場を見ると捕獲器に入らなってしまうでしょう。

そして、ナミには一日2回抗生剤を与えているのに、前月とは違い病状が安定せず、全く食べない時もある。どんどん痩せて来ていて、そのうち全く食べなくなれば衰弱してしまいます。時間の余裕にも限りがあります。

もう一匹の猫はどこかに通いの家があるようで、昼過ぎくらいから”出勤”して来るので、捕獲時間帯は午前中にしなければなりません。

この猫は未去勢のようですが、健康なので最後に捕獲してTNRの予定です。ですから、この猫にも捕獲現場は見せられません。

その猫達が暮らす場所は、そこそこ人通りのある道。餌やりさんも多く、知らない餌やりさんが何人かいます。そこで、まず、知っている餌やりさんに協力を要請して、捕獲前には餌やりを止めてもらわないといけません。

餌やりさんを知っていそうな人にも声がけしたり、今まで会った事がなかった餌やりさんを見かけて、事情を説明して餌止めに協力依頼してみたり。下地作りも大変な作業です。

予め捕獲器を置いて、何で中に入るかどうかの確認するために、センサーカメラも設置。活動時間帯と、どの猫がが中に入るかも確認。3匹とも合格でした。

こういう前段階の準備を一般の人は考えません。ただ、「捕まえればいいんだろう」と、いきなり行動を起こすのです。

捕獲は一度失敗したら次はありません。いかに一度で捕獲するか、なのです。

捕獲については、あえて詳しくは書きませんが、上記の理由で、最優先の猫を他の猫には分からないように、どう離して捕獲するか、これが一番の難所でした。

何しろ、一度捕獲に失敗したら、多分、次はないのです。

テレビアニメのルパンIII世の最初のシリーズに「脱獄のチャンスは一度」という回があります。投獄されたルパンが、たった一度の脱獄のチャンスのために、準備を重ね、全てをかけて成功させるという内容です。今回は、それを思い出しました。

寒くなって来て、親子はくっついて捕獲器に入ったり(完全には入いれませんが)一匹だけ入ったり…。

連日天候も悪く、それも考慮に入れなければなりませんでした。

早朝、薬を入れた餌やりをしながらの健康状態観察、活動状況、時間帯、捕獲場所の選定、捕獲方法、天候等など。

捕獲出来たら、すぐに病院で治療してから、引き受けてくれるボランティアのDさんに渡します。それだけで半日仕事ですから、私との日程の調整も必要です。

ナミへの餌やりといっても、いつもすんなりとは食べてくれません。いちばん水に近いモンプチスープでさえ、痛がる時があります。抗生剤をスープやペーストと混ぜ、更に水で薄める。舐めて痛みが出れば、奥に走って行って叫ぶ。再度出て来たとしても5分、10分待たなければなりません。それを何度も繰り返す時もあります。

そんな状態で、2か月に及び、毎朝7時前からの餌やりも大変で、ストレスも溜ります。自分が病気になりそうです。

そのような全ての状況を考慮して、総合的に判断しながら計画を成功させなければならない。

ゲームゲームのように、終わったらリセットボタンを押して、最初から始めるなんて出来ません。複雑なパズルを組み立てるようなものです。

プレッシャーのかかる案件でした。

           

アップ早朝、昨晩から何も食べていないのにも関わらず、餌を皿に載せて出しても、そっぽを向くナミ(仮)再び痩せて来ていて、病状が悪化しているのは明らかでした。

 

病状、時間、状況、かなり難しい案件でした

 

一匹の病気の地域猫を救うために、餌やりさんと協力して無事捕獲、その結果は厳しい現実と治療、そして奇跡の回復の全記録です。

あと数日の命が、里親様の献身的な努力のおかげで3年半以上も延びました。最終的には他界しましたが、きっと感謝しているはずです。

その猫との出会いは2016年頃になります。家内の実家に向かう途中のある施設跡で、その親子はてなマーク猫を見つけました。

人から餌をもらいたくて、2匹並んで待っています。人が来ると、横並びのまま、頭をゴツンとぶつけ合います。それが面白いので「ゴッツン猫」と呼んで、たまに餌をあげる程度でした。

家内の実家への引っ越し途中に猫を逃がしてしまい、猫の捜索途中にそこを通ると私たちを覚えていて、「ごはんくれ~」というので、飼い猫がいない寂しさもあって、頻繁に餌やりをするようになりました。

いつの間にか、流れ猫が定住して合計3匹の地域猫が棲むようになりました。

そして、そのうちの一匹が、口の病気になりました。

結構な痛みで口が曲がり、他の餌やりさんからの要望もあって、ボランティア仲間が自腹で抗生剤を与えて、口の曲がりも気にならなくなり、一時は回復したかに見えました。

それから5か月ほど経つと、また痛みが激しくなり、余りの痛みで頭を振り、まるで攻撃されているゴジラのようです。強い痛みでケンカをしているような大声ピリピリで叫び、通る人が「ケンカしてるのはてなマークと驚いてのぞき込むほどでした。余りの痛さで転げまわり、道路に出てしまった事もあります。

このような場合は保護団体でさえ対応が難しい。何でもかんでも地域猫の治療費が出ればいいのですが、そうもいかないのです。

その場所で餌やりをしていて、素晴らしい餌やりさん(Dさん)と知り合ったのですが、何人もの餌やりさんがいて、その目に余る病状を目にしても、餌をあげるだけで、誰一人治療しようとはしませんでした。

抗生剤や”きえ~るの効果 それって!?実際どうなの課” その1~2で書いた通り、まず、与えやすいペット消臭剤きえ~る、そして、”笹エキスの効果 それって!?実際どうなの課”で紹介した笹の恵みで一定の効果はあったと思いますが、病状を止めるまではいかず、また食欲が落ちたので、再度、抗生剤を餌に混ぜて投与を再開。捕獲・治療する必要性はひっ迫していました。

もちろんウチで預かりたい気持ちはあります。ただ、ブランの心が広ければいいのですが、センシティブな性格でノイローゼになってしまい、受け入れられません。

そうしたら、連携して薬の投与に協力してくれていた、Dさんが「ナミちゃん(仮)のためなら、何でもします」と言ってくれました。

Dさんは、以前は腎疾患の猫を治療しながら飼った経験もあり、一時預かりと、更に先住さんと問題なければ、親子ともども2匹を引き取っても良いと言ってくれました。

「何でもします」とは、とても重い言葉です。そう簡単に言える言葉ではないでしょう。それまでの、といっても数か月ですが、Dさんの行動を見ていて、”動くしかない”と腹を決めました。

しかし、様々な状況を考えても、とても困難な状況でした。まさに、Mission In possible、毎日どうしたら良いかを考えていました。

どう困難で、それをどう乗り越えたのか、次に触れようと思います。

動物保護をされている方のヒントになれば幸いです。

口の左側が腫れているナミ(仮)

ひどい時はもっと丸く膨れあがり、余りの痛みで暴れたり、転げまわったりしていました。

 

猫ハウスも続々

寒さや風雨を防ぐ猫ハウスを作って設置、必要があれば修理、使えない物は廃棄して管理しています。

私の考えでは猫の数+1個か多くても+2個。猫のトイレと同じ考え方です。猫同士のトラブルが起きにくいようにあえて点在させています。

何でもそうですが、適切な数があると考えています。それはエサの量、エサボックス、猫ハウスも同じで、公の場所に黙認という形で置かせてもらっているからです。

あるエサやりさんは「エサやりが大変過ぎる」という理由で、私達の管轄するエリアでのボランティアは離脱しました。

ボランティアだから自由意志で、何の問題もありません。

その形で数年前からエサやりと猫ハウスの管理を続けています。

ところが急に「猫ハウスの配置図が欲しい」と言われました。

前述の通りハウスの数をコントロールし、猫が移動すればその居場所に合わせて移動させています。つまり、私の考えでは猫にとって住処には困っていません。

ところが、この方は気になってしまうと自分の思い通りにしないと気が収まりません。

私の管理しているエリアから離脱した後、自分が関わっている猫だまりに猫ハウスを置きだしたのですが、猫の数のおおよそ3倍のハウスを設置したのを知っていますから、「ああ、始まっちゃった」と…。

ご自分で設置したハウスにはふっかふかのフリースを入れているから、濡れた猫が入ったり雨が吹き込んだりして濡れてしまいます。

何年もそういう状態を見ているので、私が作る猫ハウスはそのような物は入れずにカーペットを敷き、雨が吹き込んでも水が抜けるように穴を開けています。地面にはプラ製のかごを置き、その上にハウスを置いているので、水は地面に流れます。

ある日、濡れたフリースを干している写真を送って来て「フリースが乾いたら中に入れて欲しい」と連絡が来ました。

この方には何度も「フリースを敷いてもその時はいいけれど、猫はすぐにぐちゃぐちゃにしてしまい、雨で濡れたり出入口を塞いでしまって入れなくなってしまう事もあるから、ウチはカーペットだけにしている」と伝えています。

私の考えでは猫ハウスは70点位で十分。理由は自分の庭に置くのならともかく、メンテナンスは基本年に一回しか出来ません。

設置場所は人が入りにくく数も多いから、いちいち周って確認出来ない。そんな場所で最初だけ100点満点のふかふかの猫ハウスを置いたら、毎週のようにフリースを入れ直さないといけない。

それが無理なので、ハウスを水が抜けるように工夫し、せめてクッションだけはと思ってカーペットを敷いています。

猫は毛皮を着ているので、風雨さえ凌げれば自力で暖められます。

前述のようにメリット・デメリットを伝えているのに、敢えてご自分の好きなようにフリースを入れた訳です。ここ数年間は自分の設置した猫ハウスも私達に任せっぱなし、それが気になったら急にやってくれはないだろうと「そうなるアップから、ウチではフリースを入れないんですよ」と伝えた上で、お願いはお断りしました。

勘違いして欲しくありませんが、私の考えに同意しないから断ったのではありません。

この方の性格を知っているからで、ここで言われた通りフリースを戻す事をすると、これから先も濡れたりした場合に、間違いなく「前はやってくれたのに、何でやってくれないんだ」となるからです。なんかやってあげるとそれが当たり前になってしまう、猫みたいですが。

「もう関わらない」と宣言したエリアにもどんどん猫ハウスも増やし始めて、ここも猫の数の3倍程の数になってしまいした。

数が増えると目立つ、目立つと猫嫌いを刺激して、以前書いたようにおそらくそのせいで、ハウスやエサボックスも無くなっているのです。

エサやりさんには様々な人がいて十人十色。自分と違う考え方を非難するつもりはありません。

しかし、一歩間違えると猫に危害が加わる事もあるのです。私はそのリスクを少しでも減らすにはどうしたら良いかを考えているつもりです。

実際に実例を挙げて、読んで下さった方ならどうするのか考えて欲しいという問題提起だと思って下さい。

 

 やはり、やられたビックリマーク

”その26”で書いたエサやりさんのやる事がだんだんエスカレーションしていると感じていました。

何度か書いたように、関わっているエリアは自治体の所有地。

だから本当はダメなエサボックスや猫ハウスの設置を黙認してくれています。

他の公的な場所でもガイドライン的にはエサやりはOK。器にエサを入れて与え、食べ終わったら回収するのが条件です。だからと言って、誰もがエサやりを納得している訳ではないのをあえて何度も書いています。

自治体の所有地なのですから、物を勝手に置くのはご法度ですね。それを猫をちゃんと管理しているので黙認してくれている、つまり問題が起きたりしたら行政に連絡が入り「地域の人から苦情が入ったから、撤去して下さい」となるのを恐れています。

今までも何度もエサボックスをひっくり返されたり、器を投げ捨てられたりと、おそらくエサやり反対の人と思われる行為がある場所です。

どうしても目立ってしまう場所ですから、なるべく刺激しないようにと、考えていました。

今までのやり方に従い、見えやすい場所にも猫ハウスを設置してある場所もあります。それだけでもどうかと思うのですが、そのエサやりさんがいくつかの猫ハウスの出入口のところにエサと水の器を置き出しました。

「おいおい、あれじゃあ目立っちゃうよ」と思いましたが、言うのは止めました。いくら窘めても止まるどころかカチンと来る性格なのです。

そのうちハウスとハウスの間にも同様にエサ用と水用の器をセットで置き出しました。「何でこんな数を置くのはてなマークそんなに置く必要ないでしょう。お腹が空いていれば出て来て食べるのだから。そのうちやられるよ」と思いました。

やられるというのは、今まであったように器を投げられるとか、エサボックスに嫌がらせをされる、という事です。最悪の場合は虐待に発展するかも知れないのです。

でも諭したらカチンと来るし、言ったところで止まった事はありません。止まらないどころかどんどん過剰になっているのを知っているからです。仕方なくそのままにしました。

そのうち、あるハウスの前に置いてあったはずの器が無くなっていました。「ああ、やられたな」つまり、どこかに投げられたと思われます。このような”変化”も確認しながらエサやりをしていますが、”予兆”である可能性があるのです。

次に行くと同じ場所に真新しい器が置いてあり「ああ、また置いちゃった…。まずいな」と思いました。

エサやりさんとエサやり反対の人の見えない争いが始まった予感がしました。

そうしたら、次はそこにあった猫ハウスが無くなっていました。このエリアは定期的に猫ハウスの入れ替えをしていて、壊れていれば修理する、使えないものは廃棄しています。そのどちらにも当てはまらない、まだ使えるハウスだったのに…。

次は少し目に付く場所に設置していたエサボックスが無くなっていました。これは私が自腹で作ったものです。投げられたと思って捜しましたが見つかりませんでした。

これをどう考えますかはてなマーク

エサやりは目立ってはいけない、このような黙認状態なら、なおさらです。エサやり反対の人はどこにでも絶対いて、反対する権利もあるのです。

その人たちの神経を逆撫でするような行為は極力避ける。そうしないとこのようになる場合があるのです。

自分の土地であれば法的にはいくらエサ場を作ろうが問題はありません。でも、住宅地でやったら近所から苦情が来て、エサやり反対派を”養成”してしまうでしょう。そういう事例を見ています。

皆さんはどのようにお考えでしょうかはてなマーク

エサやりは正義ではない、私はそう考えています。

 

 

 

 

 拡張主義?

エサやりさんに読んで欲しいシリーズは、エサやりさんを否定するものではありません。ただ、地域猫や野良猫を害獣だと考える人は少なくありません。場合によっては虐待を受ける危険性もある環境で生きている弱い存在です。

だからこそ様々な事例を知ってもらって自分で考えて欲しいのです。そうすれば、厳しい環境で暮らす猫の寿命が少し伸びるのではないでしょうかはてなマークきれいごとだけでは済まないのを、何度も、今も痛感しているので書きます。

毎日エサやりをしている人は大変です。匹数が少なければまだいいですが。

以前書いた通り、たくさんいた猫の数は数年前の2/3程に減りました。私が関わり出した時のエサやり場は4か所。基本的にその場所に猫を集めてエサやりをするのが習わしとなっていたのでそのようにしていました。そこに出て来ない猫は仕方がないので、出て来たところであげる。

本当はダメなのですが、水場がないのと環境が厳しいので必要があれば置きエサもしています。自治体も知っていますが黙認してくれています。その代わり、他のエサやりさんの置きっぱなしのエサやゴミを回収しています。ちゃんと管理・清掃する事で目をつぶってもらっているのです。

置きエサをするとカラスやナメクジ、ゴキブリ、ムカデ、ゲジゲジ等やたまにタヌキも来るので、虫は仕方がないとしても他の動物にエサを取られにくいように、雨水が入らないエサボックスを作り設置しました。

数年前の2/3まで匹数が減ったのですから、少なくとも餌場は現状維持もしくは状況によって減らしてもいいはずですよね。

あるエサやりさんの考え方はどうやら必要以上に”量が多い・数が多い”事で自分が満足するというのが分かっていたのです。

与える・置くエサの量はざっと一回の必要量の3倍程度、いつもエサが残っていてそれをカラスが食べたり、カラスが食べやすいように置いたりしています。

私はそこにいる猫の食べる量を考えながら、置きエサの量を調整します。全ての猫が出て来て食べれば置きエサはしません。夕方には別の方がエサやりに周るからです。

どうも置きエサの量も私が考える必要量だと気に食わない。「エサの量が少ない」とクレームを言われます。

エサの量だけではなく、エサ場も増加の一途なのです。

もう一度書きますが、数年前に比べて猫の数は2/3程に減っているのです。当然、猫のいないエサ場は撤去しないと行政に対しても印象は良くないし、撤去すれば猫嫌いからの嫌がらせも減るでしょう。

猫が2/3に減っているのに、すでにエサ場を一か所増やしてしまい「猫が減ったから増やす必要はないですよ」と説得しても聞かず、3か所を増設、さらにもう一か所を作りました。

これを読んだ方はどのように思われますかはてなマーク

このエサやりさんとやりとりをしていて、だんだん分かって来たのが、もちろん猫の為にエサをあげているのですが、”自分の満足感の為”にもエサやりをしていると感じるようになりました。

自分もそうですが、誰しもエサをあげて食べてくれれば嬉しいです。だんだん慣れて来て触れるようになるのも嬉しい。

生きていく為にはエサは必須ですが、私は自分よがりのエサやりはしないようにしているつもりです。

そのエサやりさんは、猫がとにかくたくさん食べているのを見るのが好きなので、エサを過剰に与えます。私はその猫の体調や季節、年齢も考えながら調整しています。なぜなら年を取った猫は過剰に食べると内蔵に負担がかかる場合もあります。

それでなくても、知らないエサやりさんが適当にあげているので、体調管理は難しい。

それで、何度か「食べさせればいいというのではないですよ。食べ過ぎで寿命が短くなる場合もあるから、ほどほどでいいのですよ」と窘めました。

ところが全く聞く耳を持ちません。これ以上言っても無駄だと思い、注意するのは止めました。

そのうちエサやり依存症ではないかはてなマークと考えるようになりました。医者ではありませんから、そんな病名を付けていいかどうかは別として、行動を見ていると、どんどん拡張していくのです。

エサの量、エサ場、器の数、猫ハウスどんどん増えていきます。

そして、その結果悪い事が起きました。

 

 

 

それって、自己満足でははてなマーク

ある猫だまりにはそこそこの数の猫がいます。公共の場所でガイドラインを守ればエサやりは認められています。近くに水場がないのと環境的に厳しいので猫ハウスを設置しています。

いくら地域猫を推進している自治体でも、猫ハウスの設置はダメでしょう。公共の場所を占有するのですから、本来は水入れもダメですが、きちんと猫を管理しているのを担当部署が知っているので、暗黙で了承してくれています。

つまり、グレーゾーンというよりブラック側の近くと言ってもいい環境で地域猫の面倒を見ています。

なので、他の餌やりさんの捨てたパウチとか、タバコの吸い殻とか、ゴミも拾いながらエサやりをしています。

そこで知り合った有名なエサやりさん。自腹でエサを買い、ハウスも作って設置していました。

そこではTNRは全て終わっていて、匹数がだんだん減って来ました。里親を見つけ譲渡したり、一生を終えた猫が出ますからエサやりも少しは楽になりました。

そのエサやりさんは「お腹を空かしているに違いない、たくさん食べている所を見るのが好き」なのだそう。気持ちは分かります。

数年前からその人は新しい場所でエサやりを始めました。新しいとは言っても、今までエサやりをしていた一番端の数メートル先です。

その先にはまた結構な猫だまりがあるので、中間点でエサやりをするとそちらの猫が来てしまう。緩衝地帯があれば、エサの匂いにつられて来にくくなる、あちらはあちらできちんとエサをあげる人がいるので、呼び寄せないように「そこであげなくても今まで通りの場所に来るから」と、エサやりの範囲を広めないよう何度か窘めました。

その人は年に何度かエサやりに疲れ、ヒステリーになるのを知っていて、そうなると良くない。そう思って窘めた訳ですが、無駄というのが分かりました。

頑固なその人は聞き耳を持たず、結局エサやり場を一つ増やしてしまい、私も仕方なくそこでエサやりをせざるを得なくなってしまったのです。

数年が経って猫の数が前述の通り減って来ました。おおよそ数年前の2/3位の数になったのです。猫だまりは広いエリアですから体力も使うので匹数が減るのは助かります。

ではエサ場は減るはず、猫ハウスも減るはず、私の疲労も減るはずなのですが…。

何人かの知り合いのエサやりさんの中には、今現在の事に瞬間的に反応するだけで、計画性がない人もいます。ただエサをあげる、ハウスを置く、もちろん短期的には猫は食べられてハウスに入れる、それが悪い訳ではありません。ただ計画性とか現状に合わせるとかが出来ない人が結構いるのです。

仕事でもそうでしょう、未来を見据えて計画を立てて効率も考えて仕事をする。だからといって必ずしも思い通りにはならない。問題が発生したら、その場で何とか対応する事も必要です。

ただ、何も考えず反射神経だけで動いたら、問題を誘発するのではないでしょうかはてなマーク

ある程度予測しながら状況判断すればトラブルはかなり減らせます。

実際に起きたトラブルを次に書きます。