酢の美徳：血圧を下げ、血糖値のバランスをとる

腫れを抑える：酢は腫れや化膿（感染症の排出）の症状に効果がある。
抗菌・抗ウイルス作用：酢はいくつかの細菌を殺すことができる。風邪の症状が最初に現れたとき、大さじ1杯の塩と酢をお湯で薄めてマウスウォッシュとして使えば、喉の細菌やウイルス感染を抑えることができる。
食品の保存に役立つ：酢は食品の保存や缶詰、ピクルス、チャツネなどのソースに使われる。酢酸が食品から微生物を遠ざけ、腐敗を防ぐ。
消化を助ける：食後に酸の逆流や膨満感を感じることが多い人は、酢を少し飲むと消化がスムーズになりる。
ショックからの蘇生：ショックで突然失神した患者の鼻に、酢に浸した布を近づけると、強い刺激で目を覚ますことができる。この方法は、病院への救急搬送を待つ間、患者の警戒心を保つのに特に役立つ。また、酢を入れたボウルに熱い炭を入れ、酢の香りの煙を発生させ、患者の口と鼻を燻すことで蘇生させる方法もある。

最近の研究では、酢には多くの健康効果があることもわかっている。呉氏はこれらの利点のいくつかを概説した：

コレステロールを下げる：酢は血液中のコレステロールを減らし、動脈硬化などの心血管系疾患を予防する可能性がある。リンゴ酢を摂取すると、血清総コレステロール値と空腹時血糖値が有意に低下することが研究で示されている。
血圧を下げる：酢、特にリンゴ酢は、血圧を下げるために臨床的に使用されることがある。リンゴ酢に豊富に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、ミネラルバランスを維持して血圧を下げる働きがある。
システマティック・レビューによると、食酢は収縮期血圧と拡張期血圧の両方を有意に低下させる。患者の食事指導の一環として酢の摂取を取り入れることは、高血圧の補助的治療として役立つ。
血糖値を下げる：酢に含まれる酢酸は、腸内での炭水化物の消化を遅らせ、糖の吸収を抑制して血糖値を下げる。また、インスリンの分泌を抑え、血糖値を安定させる効果もある。ウー氏は、梅酢を摂取して血糖値が安定した糖尿病患者もいると話している。無作為化比較試験により、食事と一緒に小さじ2杯の酢を摂取すると、健康な成人の食後血糖値を効果的に下げることができることが示された。この研究では、食酢の血糖降下作用が炭水化物の消化に関係していることも判明した。別の臨床試験では、リンゴ酢を毎日摂取することが、2型糖尿病患者の血糖指数と脂質プロファイルの管理に有益である可能性が示された。
痛みやシビレを和らげる：体内に乳酸が蓄積すると筋肉痛の原因になる。酢は乳酸の燃焼を助け、筋肉痛を和らげる。
尿酸を減らす：尿酸が蓄積すると結石ができやすくなる。酢は体内の酸性度バランスを整えることで弱アルカリ性の環境を維持し、尿酸結石や腎臓結石のリスクを軽減する。2018年にJournal of Medicinal Foodに掲載された研究では、発酵大豆由来の大豆酢エキスが、高尿酸血症のマウスにおいて尿酸値を低下させ、尿酸排泄を増加させることが示された。
肌の見た目を向上させる：細胞膜は脂質でできており、酸化すると過酸化脂質となり、肌の弾力低下、シワ、シミの原因となる。酢酸は過酸化脂質の生成を抑え、肌の見た目を若々しくする。
しゃっくりを治す：小さなコップ一杯の酢を飲むと、ひどいしゃっくりの時に横隔膜の痙攣を和らげることができる。
乗り物酔いを和らげる：伝統的な中国医学では、乗り物酔いは胃腸の問題に対処することで改善できると考えられている。乗り物酔いの症状を軽減するために、薄めた酢を少量飲むことが推奨されている。
爪カビの改善：爪のカビは真菌感染によって引き起こされるが、酢はこれらの微生物の成長と増殖を効果的に抑制することができる。4.23オンス（120グラム）の酢を33.81液量オンス（1,000ミリリットル）の水に溶かした溶液に、患部を定期的に20分ほど浸すと、真菌を徐々に分解することができる。

日常生活における酢の実用的な使い方

上記の健康効果に加えて、呉氏は日常生活における酢の実用的な使い方もいくつか教えてくれた。

小魚を調理する際に酢を加えると、骨に含まれるカルシウムが溶け出し、体内に吸収されやすくなる。また、魚の骨が柔らかくなり、魚と一緒に食べることができる。
パンを作るとき、重曹に酢を数滴加えて粉に混ぜると、生地の発酵がよくなる。
買ったばかりのフライパンを使う前に、酢を数滴たらすと内部がきれいになる。
魚を焼くとき、表面に酢を塗ると皮がくっつきにくくなる。
生の魚を酢に漬けると、皮が剥きやすくなる。
アワビ、貝類、サトイモなどのぬめりは、水に同量の酢を加えると落としやすくなる。
卵をゆでるとき、酢を一振りすると、殻が割れても卵白が漏れるのを防ぐことができる。
花を生けるとき、茎を酢につけてから花瓶に生けると、植物の吸水力が高まり、鮮度が長持ちする。
昆布を調理するとき、酢を少し加えると柔らかくなる。
調理中に酢を少し加えると、料理の風味が増すので、塩の必要性を減らすことができる。

血圧を下げる酢大豆

呉氏は、高血圧や便秘の改善に役立つ、簡単で調理しやすい食事療法、酢大豆を紹介した。先に述べたように、酢は血中脂質濃度を下げ、血管を柔らかくし、血圧を管理、あるいは下げる効果がある。また、大豆には食物繊維が豊富に含まれており、便秘を改善する効果もある。

準備

洗っていない有機大豆7.05オンス（200グラム）を用意し、口の広い瓶に入れる。20.29液量オンス（600ミリリットル）の酢を加え、蓋をして室温で4日間置く。5日目に冷蔵庫で保存する。毎日5粒から10粒を目安に食べ、徐々に量を増やしていく。
呉氏は、ある高血圧患者が毎日15から20粒の酢大豆を食べ始めたことを紹介した。約2週間後、彼の血圧は安定し始めた。それから1～2ヵ月後、彼の血圧は20～30ポイント下がった。

正しい酢の選び方

呉氏は、化学添加物を使った合成酢や合成酢と天然酢の混合酢よりも、天然発酵酢を選ぶことを勧めている。購入の際には、以下の基準で見分けることができる：
1. 匂い：合成酢は刺激的な匂いがして舌を刺激することが多いが、天然発酵酢はまろやかである。

2. 価格：天然醸造酢は通常、合成酢の2～3倍高価である。
3. ブランドの評判：評判の良いブランドから購入することをお勧めする。

注：治療方法は個人によって異なります。具体的な治療計画については、医療専門家にご相談ください。