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コリアンダー：マスターキレーターから抗けいれん薬まで
シラントロは、その健康効果に加えて、万能ハーブであり、スープやサラダからワカモレまで、料理においしく加えることができる。
コリアンダーは、その鮮やかな柑橘系の風味で、メキシコ料理のワカモレやタイカレー、ベトナム料理のフォーなど、世界中の料理に使われる人気のハーブだ。しかし、コリアンダーは強力な薬草でもあり、重金属を体外に排出し、発作の発生を遅らせることで知られている。
栄養学
コリアンダーとシラントロは混同されることもあるが、同じ植物（Coriandrum sativum）から取れる。コリアンダーは種子を指すのに対し、シラントロは葉と茎を指す。
シラントロは美味しいだけでなく、豊富な植物栄養素と豊富なビタミンK、A、Cを含み、防腐、抗菌、抗真菌、抗炎症作用を持つ強力な抗酸化物質である。葉酸、カリウム、マグネシウム、マンガンなどのミネラルも含まれている。
コリアンダーの種子も薬用に使われ、豊富なビタミンCを含み、抗酸化作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗真菌作用、抗菌作用、防腐作用がある。
コリアンダーの別名には、チャイニーズ・パセリやメキシカン・パセリなどがあり、イギリスではコリアンダーと呼ばれている。
伝統医学はコリアンダーの治癒特性を熟知しており、葉と茎は消化器系の不調、健康的な睡眠の促進、不安の管理、血糖値のバランス、体内の解毒など、さまざまな症状を治療する。
コリアンダーシードはコリアンダーとは異なる風味を持ち、消化器系の問題（下痢、ガス、膨満感、痛み）、真菌・細菌感染、食中毒、コレステロール低下、寄生虫の駆除などの治療に伝統的に使用されている。また、アーユルヴェーダ医学でもよく使われ、風邪やインフルエンザの治療のためにお茶にされる。
天然のキレート剤
シラントロ の最も注目すべき効能は、有毒な重金属を体内から浄化する強力な能力である。
キレートとは、ギリシャ語で爪を意味する「chele」に由来し、何かをしっかりと掴み、シラントロ の場合は体外に丁重に送り出す役割を特徴づける。
重金属の中には、地中深く自然に存在し、生存に不可欠なものもあるが、私たちの組織や臓器に蓄積されると危険なものとなる。その他の重金属の発生源は、主に人間活動に由来するもので、毒性があり、私たちの健康に有害である。重金属は、歯の詰め物に含まれる金属アマルガムから、私たちが呼吸する空気、食物を育てる土壌、飲み水に送り込まれる産業の副産物まで、さまざまな原因から発生する可能性がある。
重金属には、水銀、鉛、カドミウム、アルミニウム、ヒ素などが含まれる（ただし、これらに限定されない）。
2020年に発表された研究では、人間が重金属を摂取する4つの方法が説明されている：
- 汚染された食品を食べる
- 汚染された水を飲む
- 大気中の重金属を吸い込む
- 皮膚からの吸収
重金属は組織、血液、骨、肝臓、腎臓、脳などの臓器に蓄積され、神経系や免疫系の障害から癌に至る合併症を引き起こす可能性がある。
毒素の海は毎日私たちを襲ってくるが、天然のキレート剤は、これらの有害な重金属が蓄積して病気にならないよう、定期的に解毒する手助けをしてくれる。
シラントロは、体内の重金属と結合し、排泄系を経由して体外に運び出す。
シラントロのキレート作用に関する研究
マウスとヒトを使った研究で、シラントロのキレート能力が実証されている。
Journal of Ethnopharmacology』に掲載された研究では、マウスに1000ppmの鉛を32日間飲ませた。研究者たちは、鉛曝露開始から7日目から実験終了まで、コリアンダー（中国パセリ）を動物に与えた。実験後、研究者たちは、コリアンダーが動物の大腿骨に沈着した鉛の量を有意に減少させ、"腎臓における重度の鉛誘発傷害 "を減少させたことを発見した。
シラントロはまた、δ-アミノレブリン酸の排泄（尿）を増加させた。この値はシラントロを摂取した後に劇的に減少した。この結果から研究者たちは、シラントロは鉛が体内に蓄積されるのを抑制すると結論づけた。
別のマウス研究では、コリアンダー（C. sativum）が、暴露された動物において「鉛による酸化ストレスから有意に保護する」ことがわかった。
1990年代半ば、当時心臓研究財団の医学研究部長であった大村義明医師は、説得力のある発見をした。抗生物質や抗ウイルス剤による患者の感染症治療がほとんどうまくいかなかったため、大村博士はこれらの患者が鉛、水銀、アルミニウムなどの金属を局所的に濃縮していることを発見したのである。ある患者を検査したとき、大村医師はその患者の尿中の水銀濃度が、新鮮なコリアンダーを含むベトナムスープを食べた後に著しく上昇することに気づいた。
さらに検査を進めた結果、大村博士はコリアンダーを食べる（あるいはコリアンダー・ジュースを飲む）と、体内のアルミニウムと鉛の除去が促進されることを発見した。コリアンダーやそのジュースを摂取し、抗生物質や天然の抗ウイルス剤を使用するよう患者に勧めたところ、感染症は完治した。
大村博士はその後、彼の観察に基づき2つの研究を行った。
最初の研究では、クラミジア（細菌感染症）とヘルペスウイルス感染症の患者に水銀（Hg）と鉛（Pb）が蓄積していることが示された。この研究では、コリアンダーを使って体内の水銀をキレートし、適切な薬を投与すると、コリアンダーが薬効を高め、感染症が治癒することが明らかになった。この結果から大村博士と彼のチームは、感染生物は何らかの形で重金属を利用して抗生物質や抗ウイルス剤の影響から身を守っているのではないか、と仮説を立てた。
もう一つの研究では、3つのアマルガムの詰め物（約50パーセントの水銀が含まれているとのこと）を患者から除去し、処置中に患者が水銀を吸収しないようにあらゆる予防措置をとった。その結果、予防措置にもかかわらず、患者の肺、腎臓、内分泌器官、肝臓、心臓には、それ以前にはなかった大量の水銀が蓄積された。大村博士と彼のチームは、他の「薬物取り込み促進法」に加えて、コリアンダー100mgの錠剤を1日4回、処置前から処置後2～3週間投与し続けたところ、患者の臓器からほとんどすべての水銀が除去された。
抗けいれん薬としてのシラントロ
強力なキレート剤であることに加え、シラントロは抗けいれん薬であり、てんかんやその他の疾患に伴う発作の発症を遅らせたり、遅らせることができる。
2019年に発表された研究で、その理由が判明した。
FASEB Journal誌に発表されたこの研究は、シラントロがある種の発作を遅らせるメカニズムを明らかにした。
科学者たちは、シラントロに含まれるドデセナールという成分が、脳と心臓の電気活動を制御する2つのアイソフォームを含む、脳内の複数のカリウムチャネルを活性化することを発見した。ドデセナールはこれらのカリウムチャネルを開き、そうすることで細胞の興奮性を低下させる。ドデセナールはまた、シラントロの抗けいれん作用を再現し、化学的に誘発されたある種の発作を遅延させた。
その他の症状
シラントロとその種子は多くの症状の治療に用いられるが、そのいくつかを以下に挙げる。
不安
尿路感染症
食中毒
脳の炎症
皮膚疾患
糖尿病
高コレステロールおよび心臓病
特定の癌
不眠症
寄生虫
肝臓の問題
消化器系の問題
最後に
どんなに避けようとしても、重金属やその他の毒素は、空気、土壌、水、食べ物のいたるところに存在している。コリアンダー、ニンニク、タマネギ、ブラジルナッツのような食品を食べたり、クロレラや活性炭のような他の天然キレーターを使用することは、私たちが日常生活から必然的に蓄積された毒素を定期的に浄化するのに役立つ。
大がかりなデトックスにシラントロを使うことを検討していて、食品に自然に含まれるレベルより高いものを使いたい場合は、医療従事者の監督のもとで安全に行い、専門家のサポートを受けるようにしてほしい。
シラントローは万能ハーブで、多くの料理においしく加えることができる。おいしいペーストを作ったり、優れたソースを作ったり、ライムとの相性は抜群だ（おいしい！）。裏庭の庭やアパートのバルコニーで栽培でき、料理に風味を与え、体には山のような健康効果をもたらしてくれる。風味は苦手だが、効能は享受したいという人のために、サプリメントも販売されている。
ご参考まで。