自分の宇宙は自分で創造する。 -2ページ目

自分の宇宙は自分で創造する。

主婦からセラピストとして活動を始め15年。
人生を創り直して、以前と違う世界を生きています。

こんにちは。

ayumiです。








前回の続きです。


私の経験〜アルコール依存症の家族



私の経験〜アルコール依存症の家族⑤



私がいちばん辛かったのは

夫と意思疎通ができないことでした。

家にいる時、正気の時間がほぼなく

どれほど心配で不安かを訴えても、反応がなかったり、飲まないと言ってはすぐに飲むことで

無視されている、嘘をつく

と感じ、自分の存在を否定されているような気がしたからです。







お隣のご夫婦が、普通に会話をしているのを見るだけで、心底羨ましいと思い

もう私たちには普通の生活は戻らないのかと

絶望感を感じていました。










夫は重症急性膵炎から奇跡的に回復しました。

予後は食事制限などありましたが

痛い思いをしたのは数日で、あとは点滴により痛みが和らぎ

約2週間で退院できました。







そのせいか、少し反省はしたものの

やっぱり退院後は飲み始めてしまいました。









その年の4月から家の新築工事が始まっていました。







2011年に義父が亡くなり、しばらくして義母の様子がおかしくなっていました。

のちに認知症の初期症状だったと気づくのですが

その時は義父がいなくなって寂しいのだろうと思っていました。





家も耐震構造が十分ではなく傾いて、水回りがボロボロ

なんとかしなければ、という状態だったため

思い切って田んぼの一枚を宅地にして家を建てようと夫に提案しました。








夫は自分の体がシンドイのでやりたくないと反対しましたが、

サロンを家に移すとお婆ちゃんも安心するでしょ?

と、意識のある時に時間をかけて説得して、田んぼの一枚を宅地にしてサロン兼住宅を建てることを了解してくれました。

何とかローンも組めたので(審査は夫が発病する前に通っていた)

土地の問題をクリアして2年がかりで家を建てました。








夫はそんな状態なので、業者とのやりとりなどはほぼ私がひとりでやりました。

土地の造成から工事が始まったのは4月で、その年の7月に夫が発病しました。







途中、夫あまりの行状に何度も全て捨てて逃げてしまおうかと思いましたが

仕事への情熱が勝り、最後までやり遂げることができました。

(しかもこの業者が親戚の人で、一筋縄で行かない人だったので、何度も発狂しそうになりました・笑)








夫は退院してからもお酒を飲んでいましたが

一緒に家が仕上がっていく様を見ながら、将来のことを楽しもうと

そのために、体を大切にして長生きしようと

コンコンと説得し続けました。








夫にも少しずつ希望が見えてきたのかもしれません。

2014年12月 家が完成する頃、「もうお酒はやめる」と自分の口で言い、それから本当に毎日飲むのをやめました。







けれど、

新しい家に引っ越したあとも、何度も何度も理由をつけてはお酒を飲もうとしました。

職場の飲み会でも飲みました。

私が研修会などで出張すると、目を盗んで飲みました。

一度飲むと必ずそのあと何日もお酒を買ってきてしまうので

その都度説得して、やめさせる。

まあ、これがものすごいエネルギーを使うのですが







それを繰り返して

私が言わなくても飲まなくなったのは、ここ1〜2年のことです。








まだ完治したわけではありません。

もしかしたら、どちらかが死ぬまで続くのかもしれません。





けれど、今、普通に夫婦の会話ができる

それだけで私は幸せだと思えるのです。

認知症のお婆ちゃんの愚痴を言えるだけで、幸せだと思うのです。
(まぁ、それはそれで大変なんですけど・笑)







私たちが落ち着いた頃、子供たちもそれぞれに

人生に前向きになりました。

何も言わずとも親の姿を見てるんだなぁと思います。








私の経験を6回にわたり書きましたが

これだけではもちろんありません。すごいエピソードはまだまだあります滝汗

ずいぶん簡単に書きました。







誰でも一生のうち何度か死にたいと思うような経験をすると思います。

でも、それぞれに乗り越えることができることしか起こらないんですね。

私ももっと最悪のことが起こる可能性はありました。

でも、自分の課題に真摯に向き合ってきたから

これだけで済んだのかもしれません。







そして、罪悪感の塊だった私が

ようやく自分を好きだと思えるようになりました。

よく頑張ったね、と、過去の自分に言うことができるのです。

もしかしたら、今の私が、過去の私に向けるエールを

その時の私が受け取って、それを希望にして乗り越えてきたのかもしれないなぁとも思います。







これらのことが誰かの参考になればと思います。