私は認知症の予防に糖質制限が大切だという本(末尾参照)に啓発されて、糖質制限を始めました。
(追記:言い換えると、今まで通りに普通にごはんやパンを主食として摂る食生活では、食後の高血糖や小麦のグルテンによる悪行により、認知症や更にはガンになる危険性が相当程度増加する、との内容に驚き、それらを避ける食生活を始めました。)
糖質制限も女性の5人に一人は実践したことがあるとの報告も出ていて、かなり広く認知されているようです。
NHKでも、徹底した糖質制限ではなく、ほどほどの糖質制限については番組で取り上げるようになっており、糖質制限も市民権を得つつあるのかなと思います。
ですが、時々週刊紙に、糖質制限のリスク、なんて記事が載ります。
これは、はやりの現象に「リスク」なんて記事を載せれば売れますからね。
販売戦略でしょうね。
問題はそこにリクスを主張する立場からコメントしている「専門家」のコメントの内容が結構ひどいことです。
京都大学の教授なる人は、「糖質制限で体重が減っても、それは体の中の水分が減ったことに過ぎない」とコメントしていました。
あきれるほどお粗末です。
私は糖質制限を始めて約1年になります。
体重は12キロ減少し、体組成計で計った体脂肪率が29%から19%に減少しました。
少なくとも7キロは脂肪が減っていることになります。
12キロも体から水分が減少したのでしょうか?
ある医師の「専門家」は、糖質制限をすると、ごはん等を食べない分、肉などを食べ過ぎることになり、腎臓病になるリスクが懸念されると言ったコメントをしていました。
肉をあまりに食べ過ぎれば、糖質制限をしていようとしていまいと、腎臓に負担がかかることは当たり前のことです。
こういった批判は、論点をずらして、違う論点について批判のコメントをして、あまり注意して読まない読者には、批判しているイメージを与えるというよく見られるやり方ですね。
国会の答弁でよくみかけますね(^^;)。
要するに、糖質制限をして、かつ、適切な量の肉・魚
を食べるなら何の問題もないと思っています。
私が心がけているのは、必須の量(1食当たり蛋白質で20グラム、肉なら80グラム程度)の1.5倍当たりまでを適正量とみています。
時には、ステーキ300グラムに挑戦することもありだと思いますが。
当然、肉や魚以外にも、充分量の野菜をとることも必須です。
NHKの番組で、糖質制限をして、ガリガリになってしまった人の例が出ていたことがありましたが、その人の問題点は、肉魚等で必要なタンパク質量をとっていないことと、カロリー摂取も少な過ぎたからだと思われました。
ですが、番組ではこうした点は言及されることなく、最終的に、訳知り顔の「専門家」により、「だから、バランスのとれた食生活が大事です」なんて、陳腐なコメントで終わったりします。
見逃され易いポイントは、ご飯・麺類など炭水化物を摂らない代わりに、必要量の肉・魚・野菜等を摂取するのみではエネルギー源として不足する場合があるので、その不足分を体に良い脂質を適当量摂取することにより補うことが好ましいということです。
その人のエネルギー源として、食べたものだけでは不足分があれば痩せていきますが、標準を越した痩せも健康上よくないことが分かっていますので、体重が標準のBody Mass Index (BMI)の範囲に収まるようにエネルギー源を補うことが必要です。
体に良い脂質は、アーモンドとか、クルミ、カシューナッツのようなナッツ(体に良いとされる不飽和脂肪酸を多く含む)で摂るのが好ましいです。
不足するカロリー分(エネルギー源)をナッツでとると、ナッツの量をコントロールすることにより、体重を少しずつ減らしていく、あるいは適正値になったので現状を維持する、など選択することが可能になります。
私の場合だと、1食当たり8グラム(アーモンドで言えば8粒程度)位のナッツの摂取が体重をわずかに減少させる値となっています。
上記のような糖質制限を始めて1年、現在は、BMI、体脂肪率、内蔵脂肪率のいすれも「標準」になんとか収まるところまで来ました。
体調はすこぶる良好です。
12キロ、つまりお茶のペットボトル24本分が軽くなった訳で、階段などもスイスイです。
時に「糖質制限をすると集中力が落ちる」といったコメントを見かけますが、それは肉魚や野菜など必要な栄養素を充分量とっていないからではないでしょうか。
あるいは、脳は糖質のグルコースのみを使って働くといった誤った先入観からくる、思い込みの発言かも知れません。
私自身の実体験からは、集中力が落ちたという自覚は全くありませんでした。
むしろ、日中に眠気に襲われる確率も減って、頭がすっきりしたという印象があります。
記憶力も、糖質制限をする以前よりも良くなっているように思います。
糖質制限の大事なポイントは、必要にして充分な肉や魚、そして野菜を摂ること。
ただ、糖質制限では、ある人達が主張している、肉や魚は食べ放題という主張は間違っていると思います。
あまりに肉や魚を食べ過ぎれば、当然カロリー摂取過多になりますし、腎臓に負担もかかります。
大学教授の「専門家」であれ医師であれ、このかんの週刊紙記事で見る限り、糖質制限批判に関してはいい加減なことを言っていることが多いです。
読者の冷静な眼が必要とされます。
最後に糖質制限に関し、参考になる信頼できる本をあげておきます。
・「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 : デイビッド・パールマター、クリスティン・ロバーク著、三笠書房
多数の医学栄養学論文を引用した科学的論拠に基づいた書です。
・江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?: 江部康二著、洋泉社
糖質制限に関する疑問点に分かりやすく答えています。