エメラルドの都の魔法使い 1.魔法の国のエーリ 1/3 | Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

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大好きなロシアのロックを毎日せっせと訳しています。リクエストも受け付けますので歌詞を知りたいロシア語曲がありましたらお気軽に!

あれ? 続きをUPしようとしたら絶対投稿したはずの記事が消えている……今一度!


オズの魔法使い豆知識:ロシアのオズはオズじゃない。

何のこっちゃと思われた方は3月23日付の「君の名はエーリ。」を参照していただければ。
改めてざっと説明し直すと、オズの魔法使いが元々大好きだった私は、ロシア短期留学の際にロシア語訳の絵本を探していた。
ロシアの本屋さんは児童向けのコーナーがたいそう充実しているのにオズはなかなか見つからず、何軒も回ってようやく発見した。
正確には見つけたと思った。タイトルにОз(オズ)の文字はなかったが表紙イラストが明らかにオズの魔法使いだったから。
ロシアでは「エメラルドの都の魔法使い」というタイトルなんだな、と納得し、内容はろくに確認せぬまま購入。
だって挿し絵が可愛かったんだもん。
寮に帰ってから早速読んでみようとした。早くも一行目の時点で頭の中がパルプンテ状態に陥った。
物語はこう始まっていたのだ。
「広大なカンザスの草原の真っ只中にエーリ(Элли)という少女が住んでいた。」と。

……誰だよエーリって?

主人公のドロシーだけではない、登場人物がことごとく改名されているわ設定も微妙に異なるわ、
(例:エーリはおじさんおばさんとではなく実の両親と暮らしていた。)
人食い鬼にエーリが拉致られたり何なりする新エピソードがちまちま挿入されてるわ、
しかしおおまかなストーリーはボームさんのオズの魔法使いまんまなのである。
あっ、作者の名前がそもそもボームさんじゃない! 誰だよВолков(ヴォルコフ)ってお前訳者じゃないのかよ!?

わけわかんなくって現地でお世話になっていたロシア人の先生に質問した。「Что это такое?(何すかこれ?)」と。
したら「ロシア人の作者が新しく書き直したんですよー。」と返ってきた。
すごくナチュラルな回答だった。えっ、それってありなの日本じゃ絶対考えられないんですけど!

どうやらロシアではボームさんの「オズの魔法使い」よりもこの「エメラルドの都の魔法使い」のほうがはるかに定着している模様。
現地で探し続けたがオズの翻訳は結局見つからなかったのです。エメラルド~は挿絵違いもあったのに!
日本に戻ってから調べてみたら長編のパペットアニメまで出てきちゃって、ボームさんのオズシリーズをバイブルと掲げる身としては何とも釈然としない思いだったのだが、
アニメの主人公エーリの声がチェブラーシカのクララさんだったからまあこれはこれでありなんかなー、と。
チェブと言いアリスと言い、ほんとクララさんは私が好きな子押さえてくれるな。ドロシーではなくエーリなのがいささかアレだが。


東の魔女ギムゲーマの呪詛がほとんど聞き取れず。原作では「どいつもこいつも嫌いだから滅ぼしてやる!」みたいなこと言ってました。
ボームさんのオズの魔法使いと比較しながら見るとより楽しめるかも知れません。
あとエーリの声! 前知識なしではチェブと同じ人だとは気付くまい。人外キャラが多いクララさんだが人間の女の子の役もできるんだよ!



1. Элли в Волшебной стране 1 часть/1.魔法の国のエーリ パート1


00:23
- 意地悪な継母は姉娘達とお城に向かいました。哀れなシンデレラは家にひとり取り残されました。彼女が泣きじゃくっていると、目の前に優しい魔法使いが現れたのです。
- ああ! 私も魔法使いに会ってみたいな。ママ、今も魔法使いっているの?
- さあね。いるかも知れないわ。
- どこに住んでいるの? 魔法の国ね! そうでしょ?
- 魔法の国よ、もちろん。
- その国はどこにあるの?
- わからないけど、きっと山の向こうよ。

  お前は私の魔法使いよ。

01:58
- わしはおそろしい魔女のギムゲーマじゃ! 今こそ世界中に不幸をもたらしてやる! 我が靴よ、魔法をかけろ!


02:46
- エーリ! エーリ! 急いで! 家に入りなさい!

- 今行くわ、ママ!

  トトーシカ、おいで!

03:08
- エーリ! エーリ! 私の娘!

03:16
- ビリーナ! 善良なビリーナ! 助けてください!
- 助けてください!
- 邪悪なギムゲーマがまた魔法を使ってます!
- おそろしい嵐を呼び出しました!
- また始まった! 嵐よ、直撃するがいい! お前を呼び出した者の頭に!

05:03
- 空飛ぶ家の魔女よ、青い国はあなたを歓迎します!
- 歓迎します!
- あなたは我々を邪悪なギムゲーマから救ってくださった!
- ギムゲーマって誰?
- 悪い魔女です! あなたの家が奴を押し潰してくれたのです!
- ありがとう、魔女よ!
- 何言ってるの? 私は魔女なんかじゃないわ! 教えてちょうだい、ここはどこ? 私はどこに来ちゃったの?

04:41
- あなたは魔法の国に来たのよ。
- 魔法の?
  エーリ、わかる? どうも……。
- トトーシカ! あなた喋れるの?
- 魔法の国では動物も人間と同じように喋れるのよ、私の子

06:07
- あなた達の国はとてもきれいね。しばらくいれたら素敵なんだけど、私もう帰らなくちゃ。ママとパパのところに。
- ああ、それは無理な話だわ、私の子。あなたのおうちはとっても遠いの。高い山と広い砂漠の向こうにあって。
- でも私、家に帰りたいの。ママが心配してるわ。助けてくれませんか?
- 助けてあげて、優しいビリーナ!
- 優しいビリーナ、助けてあげて!
- 空飛ぶ家の魔女を助けてあげて!
- 魔女を助けてあげて! 

- 私の魔法の本を見てみましょう。

06:58
- 魔法の本にはこう書かれているわ。偉大なる恐るべき魔法使いグドゥヴィンが嵐によって運ばれてきた少女を家に帰してくれるだろう、ある三人の最も切実な願いを叶えるために彼女が手を貸したなら、と。

07:25
- どこにいるんですか? その、偉大なる恐るべきグドゥヴィンは?
- とても遠く、暗い森と深い河を越えた先、エメラルドの都よ。
- 遠くても私は行くわ。でも私、裸足なのよ!
- 泣かないで! 靴ならあるから!

08:38
- ギムゲーマの魔法の靴だ!
- どんな力があるのか僕らにはわかりません!
- 僕らにはわかりません!

08:49
- どうやったらエメラルドの都を見つけられるの? 一緒に来てくれませんか?
- いいえ。あなたはひとりで行かなければいけないのよ。黄色いレンガの道があなたを導いてくれるわ。ほら!

09:13
- 多くの障害があなたを待ち受けていることでしょう。だけど決して道から外れてはいけませんよ。この道の先にエメラルドの都はあるのです。行きなさい、私の可愛い子。

09:39
- お気をつけて! 優しい魔女よ!
- 優しい魔女よ、お気をつけて!

09:51
(友達の歌)
エメラルドの都を目指して
困難な道を行こう
困難な道を行こう
曲がりくねった道を
秘められた三つの願いを
偉大なグドヴィンは叶えてくれる
そしてエーリは故郷に帰るの
トトーシカと一緒にね


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この動画では歌の途中で切れちゃってるけど歌詞は全部載せておきます。

ブログ投稿したはずができてなかったのかなんかのはずみで消えちゃったのか、とりあえずUPし直し。
パート2と3は今夜か明日の朝にでも。エーリが人食い鬼に拉致られるよ!