ブックオブザイヤー2012 | ナメル読書

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ブック・オブ・ザ・イヤー・バイ・マイセルフ 2012

 

こんにちは てらこやです。


今年もいよいよ終わりですね、ということで、ブック・オブ・ザ・イヤー・バイ・マイセルフ。てらこやが今年読んだ本の中からセレクトします。


まとめ


今年も読書傾向は大きく変わりました。


例年に比べて、ミステリー、SFの量が減り、変わって新書や思想書を読む機会が多かったです。


特に古典的思想書は、光文社古典新訳文庫、河出文庫から新訳が順調に刊行されており、気軽に手に取ることができました。


選ぶならやはりこの2冊でしょう。


思想書部門:

 

カント「道徳形而上学の基礎づけ」(中山元訳、光文社古典新訳文庫)

M・フーコー「知の考古学」(慎改康之訳、河出文庫)


新書のジャンルは様々ですが、今年の終わりは選挙もあったので、近現代史を読み直すことが多かったです。


その中でもおもしろかったのはコレ。


新書部門:

 

倉山満「嘘だらけの日米近現代史」(扶桑社新書)

 

他には、加藤陽子「戦争の日本近現代史」(講談社現代新書)、村田晃嗣「アメリカ外交」(講談社現代新書)などを興味深く読みました。もう少し近現代史ブームは続きそうです。


マンガは連載ものを追いかけることが多かったので、あまり新たな作品は読んでいません。


横にあるランキングを見ると、泉昌之の作品がふたつもあがっており、意外な検索率の高さに驚いてます。マイナー作品ほどヒットしやすいのか?川崎ゆきおを記事にしたらどうなるのだろう?


でも今年は素直にワクワクした作品をあげましょう。


マンガ部門:

 

富樫義博「HUNTER × HUNTER」(集英社文庫)


虫編(キメラアント編)が終わったと聞いてまとめ読みしました。ベタなセレクトだけどおもしろかったのだから仕方ない。


小説に関して言えば、芥川賞をとった鹿島田真希「冥土めぐり」 からはじまり、川上未映子「ヘヴン」 綿谷りさ「勝手にふるえてろ」 絲山秋子「ばかもの」 と、女性作家を集中的に取り上げることがありました。このあたりは記事もノッテいます。


ただ年間ベストを選ぶとしたらこの1冊でしょうか。


ブック・オブ・ザ・イヤー:

  

丸谷才一「笹まくら」 (新潮文庫)


小説の醍醐味ってつまりこういうことなんだよ、と教えてくれます。


ドストエフスキー「悪霊」 フォークナー「アブサロム、アブサロム!」 は別格として、海外小説はやはりコレでしょう。


海外小説部門、今まで読んでなくてスンマセン部門:

  

S・キング「ミザリー」 (文春文庫)


「母殺し」については後日、斉藤環「母は娘の人生を支配する」(NHKブックス)を読みました。


基本的に本は最後まで読むのですが、やはりどうしても読み切れない作品というのはありまして……


ゴメン、ついていけなかった部門:

  

草間弥生「マンハッタン自殺未遂常習犯」(角川文庫)


ゴメン無理だった。内容がどうとかじゃなくって、何が起きているのか最初の数ページから掴めなかった、ゴメン、読解不足。来年こそきっと……無理だろうナァ。


というわけで今年のどんとこい読書はこれにて終了。


本年もご愛読ありがとうございました。来年も引き続きお願いします。