ハルナの腹の上から流れ落ちる白い液でベッドシーツが汚れてしまわないように僕はティッシュでそれを拭こうとした。
ところがいつも置いてあるはずのティッシュボックスがベッド脇になかった。
(あれっ、しまったな。リビングに持っていったっけ)
僕は少し慌ててサイドボードの引き出しをあけた。
引き出しの中には過去に他の女性と楽しんだ大人の玩具類が入っている。
バイブ、ローター、目隠し、手錠、乳首クリップ、いぼ付きコンドーム・・・
(これは見られてはまずいな)
奥からいくつかのポケットティッシュが出てきたので、それらを急いで出してハルナの腹の上に広がる精液をぎゅっぎゅと拭いてあげた。
ハルナは目を閉じ、じっとしながら僕に腹や胸を拭かれ続けた。
顔には少し困惑したような笑みが浮かびつつも実に満足そうな様子だった。
射精のあと二人で寝転びながらしばらくぼーっとして過ごした。
僕は射精後の脱力から、そしてハルナは今まで味わったことのない行為内容からしばらく放心状態だった。
喉がかわいたので、ハルナも何か飲む?と聞いたらお酒がいいと言った。
聞けば彼女は家で軽く晩酌するときがあるそうだ。
ほろ酔いで眠ることが好きらしい。
僕はキッチンでウイスキーの水割りと濃い目のコークハイを作って寝室に持ってきた。
ハルナはコークハイを選び、ごくごくと飲み干した。
もっと飲みたそうな雰囲気だったので、ベッドサイドにお替りができるようにコーラとウイスキーのボトル、そして氷を置いた。
飲みながら色々と話をした。
ハルナはどうやら完全におばあちゃん子のようだった。
「お婆様は病気がちで・・・」
「それで結婚を急いでいるの?」
「結婚もそうだけど、子供も欲しくて。・・・わたしの孫を抱かせたいんです」
僕はそれを聞いてハルナが初回のセックスから生ペニスの挿入を許容した理由がわかった。
「・・・気持ちはわかるけど、それで結婚を急ぐのは乱暴だよ」
「・・・」
「婚活サイトで会う男性の中にはハルナさんと同じように結婚を急いでいる人が多いんじゃないかな」
「そうかも・・・しれません。実際そういう人に3人ほど逢いました」
「お互いに焦った者同士になるときちんとしたプロセスをふまないから・・・振り返ると後悔することになるかも」
「・・・・・」
「その3人の方々とはトラブルなかった?」
「・・・うち1名の方とは嫌な思いをしました」
「だよね・・・だから焦らないでじっくり時間をかけて選べばいいと思うよ」
「・・・」
「ハルナさん、まだまだ若いんだし」」
「・・・ショウさんは、わたしのことをどう思いますか」
「・・・まだ、わからないよ。(笑)逢って間もないし」
「そうですよね・・・」
「ハルナさんは?僕をどう思った?」」
「・・・わたしは、ショウさんのことを・・・すごくいいなって思いました」(照)
「そうなんだ。ありがとう。(笑)・・・どこら辺が気に入りました?」
「男らしくて、安心できます」
「安心してくれるのは男として嬉しいね」
「ほうよう・・・りょくがある男性はみりょくてきです・・・」
ハルナに酒が回ってきた様子で徐々にろれつの回らない口調になってきた。
僕もお酒を飲んでかなりいい気分だ。
1時間ほど二人で寝転びながら色んな話をしたと思う。
夜も更けていく中ですっかり酔っ払った僕らはいい気分のまま再びゆるくセックスをした。
酔いが回ったハルナは当然ながらかなりオープンで大胆だった。
セックスで中イキしないまでもアルコールがハルナの感度を助長し、さきほどにも増して彼女の脳を快楽で満たしていった。
「ハルナさん、疲れてない?」
「大丈夫です・・・ふふ、ショウさんにほんろうされっぱなし」(笑)
「クンニする?」
「・・・はい・・・してほしいです・・・」(照)
僕はまた要所でクン二を混ぜつつ何度か舌でイかせながら、ハルナを性の渦に巻き込んでいった。
あのときの僕は、どこかやけっぱちになっていたように記憶している。
(ハルナと僕は続くのだろうか・・・)
お料理ができないスキル、結婚にやたら焦る態度・・・
僕はどこか女性に対して優柔不断なところがある。
ひとえに女性を傷つけたくない精神からそうなってしまうのだが、その優柔不断さが逆に女性を傷つけることになる。
過去にようこ、サトミ、ナミという女性たちと3又かけていたときも僕の優柔不断な態度が彼女らを傷つけた。
(詳しくはようこ編を読んでくださいね!)
ハルナと交際することになった場合、結婚を断りきれない空気感があることが怖かった。
「・・・・・」
横たわるハルナの身体は美しかった。
薄明りの下で、透き通るような白い肌にまたそそられていった。
(とりあえず続けりゃいいじゃん・・・)
こんなに美しい女性を抱けるなんて素晴らしいことだと僕の下半身にある2つめの脳がそう語りかけてきた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・ショウさん・・・」
ハルナの意識が睡魔と酒、そして快楽で徐々に薄れていく中で本日何度目かのクン二をすると、彼女は「あうっ・・・」っという声をあげてこの日最後の絶頂に達した。
ハルナの腰はびくびくと動いてはいたものの、それ以外は全くぴくりとも反応がなかった。
僕はその身体にまたペニスを差込み、太く逞しい男性の存在感を彼女の膣にあたえた。
「ああっ、ううっ、し、ショウさん・・・これ、これいい・・・・・」
(・・・このノリのまま、彼女の中に・・・)
ハルナに中出ししたい。
一瞬、男の秘めた欲望が頭をよぎる。
だが、僕は理性をもって対処した。
酒に強い身体はこういうとき身を助ける。
「あっ、ハルナさん・・・い・・・イクッ・・・!!」
僕はハルナの身体からペニスを余裕を持ってひっこぬくと、今度は彼女の胸に精液を飛ばした。
どくっ!どくんっ!びゅっ・・・!!
「ああっ、ううっ・・・ああっ・・・」
びゅっ!どくん、びゅっ!・・・
この日2度目の射精だったので量は少なかったがハルナはまたも満足そうな笑みを浮かべながらぴくりと動くことなく僕の精子を身体に受けていた。

「あったかい。ステキ・・・」
快楽で頭がぶっとぶ僕の耳に、ハルナが小さくつぶやく声が聞こえた。
すでにハルナの意識はほぼ落ち、睡魔が彼女の身体を支配しはじめていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
ハルナの胸、乳首が僕の精液にまみれていた。
僕は朦朧とした意識でなんとかハルナの身体についた精液をティッシュで拭き取ると、ごろりとハルナの横に寝転んだ。
ハルナは既に深い寝息をたて、眠りに入っていた。
くうくうというハルナの寝息を聞いていると僕もあっと言う間に眠りに落ちていった。
つづく




