「えっ、ゆうか・・・うそだろ・・・」
僕は携帯の着信欄をみて自分の目を疑った。
だがメールの送信者は間違いなくゆうかだった。
・・・・・メールを開いて読むのが怖かった。
なんとなく内容の察しはついていた。
それを読んでしまうと何かとんでもない展開になってしまうと予測できたからだ。
「・・・・」
だが僕は彼女からのメールを読まずにいられなかった。
読む前から僕の股間は熱くなり、男性が硬く勃起していた。
今朝ハルナの中へ射精したばかりなのに・・・。
(ピッ・・・)
メール本文を開くと、やはり想像どおりのことが書かれていた。
「ショウさん、久しぶりです。こんなわたし、あなたに嫌われるかもしれないけど、思い切って連絡しました。年始でいいので逢えないかな。どうしてもあなたに逢いたくなったの。迷惑だったら返事はいらないです。すごく寒くなったけど、身体に気をつけて良いお年を過ごしてね。ゆうか」
僕は携帯を握ったまましばらく硬直していた。
予期した内容ではあったが、頭が少し混乱してしまったのだ。
「・・・・」
心臓がどきどきしていた。
(どうしてもあなたに逢いたくなったの・・・)
ゆうかが僕に逢いたいときの殺し文句だった。
ゆうかじゃなくても女性側から「どうしても逢いたい」と言われると、逢ってしまう性格だった。
部屋着のズボンの中で僕の男性がさっきよりもガッチンガッチンになっていた。
ゆうかを抱けることでもう頭の中がいっぱいになっていたからだ。
もちろん彼女のメールにはセックスしたいとは書かれていない。
でも今までゆうかがこういった連絡を唐突にくれるときは決まって僕に抱かれたいときだったからだ。
数ヶ月前、僕の家に置かれたままだった冬服を取りに行きたいという理由で連絡をくれたときも本心は抱かれたかったからだ。
「・・・・・」
僕は携帯のメール一覧を見て前回ゆうかが僕の自宅に来たときにやりとりしたメールの日付を見た。
あの日、ゆうかは自分で安全日を選んで僕に逢いにきたからだ。
ゆうかの月経周期はとても安定している。
彼女と半同棲をしているときからよく計っていたので、過去メールの日付からおおよその安全日が計算できた。
念のため、ネットでも調べながら計算してみた・・・
「メールには年明けに来たいって書いてあったな・・・」
ややおぼつかない計算方法だったが、なんとなく彼女の次の安全日が見えてきた。
その計算だと年明け・・・1月の2日から数日間は安全日ではないかと思えた。
「・・・これってやっぱり・・・」
いいようにしかとれなかった。
一番の体調は彼女自身が知っていることだ。
もし年始に来る日を彼女が2日、3日あたりに設定してきたら間違いなく僕と激しいセックスをしたいということになるだろう。
僕は はやる気持ちを落ち着かせた。
既に勝手な妄想だけでゆうかとセックスできる気分になっている。
ゆうかにはまだ返事を書かずにリビングのソファーに座ってコップ1杯の牛乳を飲んだ。
「ふーっ・・・」
テレビの前のテーブルにはハルナに買ったプレゼントが入った箱が置いてある。
それをじっと見ながら考えた。
昨夜、帰国したときにハルナに別れを告げられなかったどころか素敵なイブとセックスを彼女と愉しんだ。今朝も勢いで愛しあった。
ハルナという女性に大きな落ち度はない。
落ち度があるとすれば本人にではなく彼女の周囲を取り巻くややこしい人間関係だ。
ハルナは余命少ないおばあさまに孫を抱かせたい一心で結婚を急いでしまったのだ。
確かに結婚相手がドクターとあらば申し分ない。
だがハルナが彼のもとから逃げ出したということは、現時点でもうハルナは彼に対して愛情はない。
それどころか僕を深く愛してしまっている。
「まいった・・・こいつはまいった・・・」
ゆうかは「もっている」女子だった。
絶妙なタイミングで連絡をいれてくるのだ。
前回逢ったときもそうだった。
僕がハルナと交際を決意するタイミングだった。
僕とハルナがうまくいかないことを悟っていたかのようにも思えた。
ゆうかの性格はいい意味でぐいぐい来るところだ。
彼女は米国育ちだからだろうか、日本人にはない気質をよく感じた。
言わないで悶々としているよりもとりあえず言うだけ言ってみる。
抱かれたいなら抱かれたい意思を見せる。
それもちょっと男心をくすぐりながら。
そんな小悪魔的な可愛い女性だった。
そう、ここにきて僕の心を惑わす小悪魔・・・
「いや・・・・」
ハルナとのイブ、そして今朝のセックスを思い出した。
僕はクリスマスのデートでハルナと終わりにしようと思っていたのだ。
彼女には十分素敵な思いをしてもらった。
それに年末年始はハルナは家族サービスで忙しく、尚且つ生理に入ると思われる期間だ。
ハルナは以前から生理中は僕に逢わない傾向があった。
なのでもし僕がゆうかと年始に逢ってもハルナと鉢合わせすることもない・・・。
僕は携帯を開いて、文字を打ち込み始めた。
「あとで電話するね。20時ぐらい」
そう一言書くと、メッセージ送信ボタンに指を置いた・・・。
「あとで電話するよ」
そんな つっけんどんな返事ではなく「電話するね」という優しめの口調で書いた。
このメールを読んだとき、ゆうかの心臓がきゅんと音をたててしまうことがわかる・・・。
(ピッ・・・)
ゆうかにメールを送信した。
すると数分後に彼女から返事が届いた。
「ありがとう!嬉しい。電話待ってます」
短い文章だったが、彼女の心が少し踊っているかのように思えた。
「・・・ふーっ・・・」
ゆうかが今になって僕に逢いたいという気持ち・・・それをどこまでいいように受け取っていいか不安だった。
実は僕の想像とは全く違うことで逢いたいと言っている可能性もある。
裏目に出たとき、落ち込んでしまいそうだ。
それに前回逢ったとき、ゆうかは僕に新しいガールフレンドがいることはわかっていたはずだった。
それでいて僕に逢いたいっていうのは・・・
(まあ、電話で聞けばわかることか・・・)
僕は携帯を一旦置いて、旅の荷物整理をはじめた。
トランクの底から渡航先で買った現地のくそまずいお菓子がでてきた。
「しまった、これもハルナと食べようとして忘れてたな・・・」
現地の人ですらあまり口にしないという、なにかのネタになると思って買ったお菓子だった。
一袋開けて口にすると、まじめにマズかった。
その味にどこか覚えがあった。
「ああ、これ、昔ゆうかが何処かで手に入れたお菓子の味に似ている・・・」
ゆうかと半同棲中、彼女が米国で暮らしていたころに罰ゲームで食べさせられたというお菓子を通販かなにかで買ってきたのだ。
赤や緑のド派手な色合いで砂糖の塊のような甘さと変な辛さ、妙な匂いのするお菓子だった。
食べたあと、舌が紫色になった。
「罰ゲーム・・・そう、思い出した・・・」
ゆうかには米国であちら国籍のボーイフレンドが何人かいたのだ。
彼女が言うには米国の恋愛では日本と違ってオープンなところがあり、例えば男女のカップルがお互いに同意の上で他の異性と付き合ってしまうこともあるとか言っていた。
もちろんそういう交際は否定派が圧倒的に多いとのことだが、短期間で気軽に交際相手を試したりできることがいいと言っていた。
ゆうかのボーイフレンドもゆうか以外の女性とセックスしているのを知っていて、ゆうかも本命の彼氏とは違う男性と時々セックスしていたと言っていた。
日本に帰ってきてからはそんなオープンな交際はしていないとのことだったが、そういう人間関係を経験してきたゆうかにとってしてみれば、僕に彼女がいようが自分が最終的に選ばれてしまえばいいと考えているのかもしれないと思った。
実際、前回僕の部屋にきたとき、ハルナの存在を感じ取ってジェラシーのあまり泣き出したからだ。
そのときの様子を思い出した・・・。
(ショウさんて・・・いまって・・・つきあってるひと・・・いる・・・よね?)
(そうよね・・・いいひと、いないわけないもんね・・・)
(そのひと・・・ここに何度か来てるんでしょ)
(謝ることないじゃん・・・この家を出ていったのわたしなんだし・・・今はもうあなたとは・・・・)
(ううっ・・・うっ・・・ぐすん、今日はね、ショウさんの前で 泣かないで・・・泣かないでいよう。冬服を受け取ったら明日の朝、笑顔で帰ろうって思ってたのに・・・う、ううっ、泣いちゃったっ・・・!!ううっ、うううっ!!うぁああああんんっ・・・!!)
ゆうかは バッ、と両手で顔を隠すと立ち上がり リビングを離れ 寝室のベッドにつっぷしてわんわんと大声で泣きはじめた・・・。
そうだ、そうだった・・・あの日のゆうかは 僕にはもう新しい彼女がいるとわかっていて・・・それでもゆうかは逢いたいと言ってうちに来たのだ。
ゆうからしい前向きな行動力・・・
思えばあの日のセックスの内容も自分を改めて僕に見せつけるようなセックスだった。
(あああっ、いくっ、いくぅっ、あああっ、ショウさん、出してっ、ああああっ、ほしいっ!!だしてだしてだしてだしてーーっ!!!)

(ショウさんっ!!あーーっ!!好き、あーーっ、いくっ!!ああーーっ、いくっ、いくいくいくいくいくっ!!あーーーーっ!!イックゥぅうううううっ!!あああああっ!!)
ゆうかの大好きな座位で膣内射精した・・・
(好き・・・大好き・・・ショウさん・・・・)
(ちゅっ・・・ちゅっ・・・ちゅっ・・・)
(僕もゆうかが好き・・・幸せだね・・・ゆうか・・・)

(うん、幸せ・・・ほんと今、すっごく幸せ・・・)
そんなゆうかがまたうちに来る・・・
荷物を片づけながらあれこれ考えたり思い出したりしていると、いつの間にか陽は沈み、ゆうかに電話をする約束の20時になった。
僕は携帯をとりだし、久しぶりにゆうかの携帯に電話をかけた。
(プルルルルッ、プルルルルッ・・・)
彼女が電話口に出る間、心臓がどきどきした。
つづく





