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地域全体 緑のカーテン

呉・安浦 自治会などに苗400株配布

夏の電力不足に備える節電対策として注目されている「緑のカーテン」を、地域ぐるみで普及させる活動が、呉市安浦町で行われている。町まちづくり協議会が学校や自治会、金融機関など20か所にアサガオやゴーヤなどつる性植物の苗を約400株を配布。今夏の成果をもとに、取り組みの拡大を目指す。

同協議会は昨年、暑さ対策として旧安浦町内の小中学校5校に、苗を購入して贈った。順調に育ったこともあり、学校以外にも広げようと話し合っていた3月、東日本大震災が発生。福島第一原子力発電所の事故で電力不足が懸念される中、市内でも節電意識を高めようと、拡充を決めた。

協力先を公募し、自治会や保育所、郵便局、商工会や老人ホーム、安浦市民センターなどに、プランターやネットとセットで配布。美しい花を咲かせるマンデビラ、サンパラソルも希望施設に贈っており、それぞれ栽培に適した場所に植えられた。

市民センターでは今春、ガラス張りの1階ロビーの外側にアサガオやゴーヤ、ヒョウタンのプランターを設置。ヒョウタンは高さ約4メートルまで成長しており、協議会の山田賢一・事業企画部長は「震災を境に、省エネを真剣に考える人が増えた。緑のカーテンを育てることで、住民のつながりも強まるはず」と期待する。

同市は2003年、企業や市民らと「くれ環境市民の会」を結成し、緑のカーテンをテーマにしたコンテストを毎年開催。音戸町など島嶼(とうしょ)部でも住民らが普及に向けた取り組みを始めている。

出典:読売新聞

「日本一暑い」市役所、ソフトとハードで省エネ

「日本一暑い街」として知られる岐阜県多治見市が、市役所の省エネに取り組む。ゴーヤのカーテンの設置や業務中のサンダル履きの許可など、ハードとソフト両面で11の実行計画をつくった。担当者は「すぐ実施する。ほかの公共機関にも波及させたい」と話している。

多治見市は2007年8月16日に国内の最高気温記録となる「40.9度」を観測した。古川雅典市長は「日本一暑い多治見市として、省エネルギーに率先して取り組む」と意気込む。

市によると、今回の実行計画は、各部からアイデアを募ってまとめた。

ハード面で取り組むのは、蛍光灯の灯具に鏡面反射板を貼る(費用約277万円)▽冷房を入れる時間を午前9時~午後4時半とし、これまでより1時間15分短縮▽扇風機60台を導入(同約25万円)▽3階の南側の窓ガラスに透明な断熱フィルムを貼る(同約128万円)ことなど。

ソフト面では、職員らが自分の席を1時間以上離れる時は、パソコンの電源を切る▽下りのエレベーターは使用しない▽自席ではスリッパやサンダル履きを認める、などとなっている。

出典:朝日新聞

節電の夏始まる 家庭でもあれこれ工夫

関西電力の15%節電要請が1日、始まった。夏の電力不足が心配される中、自治体や企業だけでなく、家庭でも節電協力が求められている。どんな工夫や取り組みをしているのか、まちで聞いた。

和歌山県田辺市神島台の公務員男性(30)は「夜はできるだけ早く寝て、なるべく電気をつけないようにしている」。さらに「妻は冷蔵庫を開けたときに冷気が逃げないよう、専用のビニールシートを掛けている」とも。同市稲成町の薬剤師女性(26)は、できるだけ家族が同じ場所にいるようにし、いない部屋の電気はこまめに消しているという。

電力消費量が多いエアコンの使用を控える人も多い。白浜町富田の自営業女性(44)は「一人でいる時は扇風機で済ませている」。窓を開けて風通しを良くしているという同町富田の主婦(63)は、暑さが我慢できない日中は図書館や買い物に行って涼むという。田辺市神島台の団体職員男性(44)は「部屋が暑くならないよう、窓に日差しを遮るすだれを付けた。布団の上には、ひんやりするジェルマットを敷いている。新たに、扇風機の購入も考えている」と話す。

田辺市芳養町の主婦(48)は「できるところから節電していきたい」とさまざまな方法で取り組んでいる。窓に差し込む日差しを和らげようと、ゴーヤの苗を買ってきて「緑のカーテン」作りを始めた。室内では、クーラーはつけず、首に保冷剤を巻き、水分をこまめにとって過ごしている。また、窓ガラスに遮熱と断熱性のある複層ガラスを取り付けるという。

上富田町朝来の会社員男性(56)は「電気の使用量が増える日中ではなく、深夜に風呂を沸かしたり、洗濯機をまわしたりしている。電気料金も安く上がる」。田辺市中芳養の主婦(37)は「コンセントからプラグをこまめに抜いている。昨年、自宅に太陽光発電を設置し、電力使用量がメーターで一目で分かるようになったので、節電を実感できる」という。

一方で、夏本番に向け暑さを心配する声もある。田辺市新庄町のパート職員の女性(42)は「無理をして体調を崩すお年寄りが増えそうという声も聞く」。上富田町朝来の無職男性(65)は「エアコンの使用を控えたら、熱中症が心配。無理をしてまで節電する必要はないのでは。政治家や電力会社は節電の根拠をもっと納得のいく形で説明してほしい」と話している。

出典:紀伊民報