何故、反撃しないのか?
夜、飯を食っていると、めまいに襲われた。
まるで、眠りに落ちるようだった。
意識が遠退くのを感じた。
眠りなのか、それとも、気絶か。
まあ、どうでも良かった。
どちらにしても、苦しみは、なさそうだ。
俺は何故、娘の母親の言いなりになって、
なにを言われても、黙って我慢しているのだろうか?
稼いだ金は、一円たりとも巻き上げられ、靴下一足すら買えない。
俺はその理由を考えてみた。
1・反論しても無駄だ。
2・反論しても、更に徹底して痛めつけられ、余計につらいから。
3・反論することによって、これ以上関係が悪化することが怖い。
4・もう終わっている。
5・あんなヤツと面と向かって話し合うなんて、反吐が出る。
思いつく理由は、ざっとこんな感じだ。
もう終わっている。
ならば、何を言っても、失うものはなにもない。
このまま黙っていても、更に奪われるだけだ。
言いたいことは、言った方がよい。
恐れるものはなにもない。
それとも?
俺は、過剰に反応しているだけなのか、な?
機能停止
睡魔。
そして、疲労。
俺は飯を食う以外、何も出来そうになかった。
右側頭部に違和感があった。
またもや、頭痛が始まりそうな予感だった。
PCを立ち上げたが、まぶたがとてつもなく重い。
何も、考えられなかった。
書きたいことは山ほどあるが、
それを文章に、切り出す作業が出来ない。
脳味噌が完全に停止している。
何も出来ない。
ああ、もう限界だ。
風呂に入る気力もなかった。
俺はもう、寝る。
そして、二時間半後、バイトだ。