何故、反撃しないのか?
夜、飯を食っていると、めまいに襲われた。
まるで、眠りに落ちるようだった。
意識が遠退くのを感じた。
眠りなのか、それとも、気絶か。
まあ、どうでも良かった。
どちらにしても、苦しみは、なさそうだ。
俺は何故、娘の母親の言いなりになって、
なにを言われても、黙って我慢しているのだろうか?
稼いだ金は、一円たりとも巻き上げられ、靴下一足すら買えない。
俺はその理由を考えてみた。
1・反論しても無駄だ。
2・反論しても、更に徹底して痛めつけられ、余計につらいから。
3・反論することによって、これ以上関係が悪化することが怖い。
4・もう終わっている。
5・あんなヤツと面と向かって話し合うなんて、反吐が出る。
思いつく理由は、ざっとこんな感じだ。
もう終わっている。
ならば、何を言っても、失うものはなにもない。
このまま黙っていても、更に奪われるだけだ。
言いたいことは、言った方がよい。
恐れるものはなにもない。
それとも?
俺は、過剰に反応しているだけなのか、な?