日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -31ページ目

おいおい

書いた文章が一瞬にして消えた。

こいつに直接書く行為は危険極まりないという事を、

忘れていた。


私の三十分が。


みなさんはどのようにしているのでしょうか?


他のエディターで下書き?



ああ、もう。

時間切れだ。

ライフライン

ガスが止まっていた。

どうやら支払いを忘れていたらしい。

金はなかった。


猫の治療費にすべて使ってしまったのだ。


給料日は週明けなので、その日はどうする事も出来ず、

食べ物すら調理出来ない有様だった。


キッチンの端の方に、オイルサーディーンの缶が転がっていた。

私はそれを食べ、何もする事が無くなった部屋へ行き音楽を聴いていた。


何もする気が起きず、しばらくすると眠くなり、

布団へ潜り込んだ。



夢を見た。


どこかの島の海岸線で、カクテルを片手に。

きっと、幸福感に包まれ。


そして。



私は空腹で目覚めると、銀行へ行き、牛丼屋で朝食をとり、

コンビニでガス料金を支払った。

家族連れの姿が、視界の端に見える。


私が死んでも、誰にも迷惑はかからない。

そんなことを、ふと思った。


猫もいなくなってしまったし。


外は晴れていて、かえって気分が滅入ってしまう。


雨でも降れば良いのに。


私は呼吸を繰り返す。



ただそれだけの。

生きるだけの。



動物だった。






武器

映画を観にいった。

それは、いわゆるCG満載で、アクションに特化した

娯楽作品と思われた。


しかし、


メッセージをしっかりと伝えようと言う意図が明確にあり、

ラストシーンは、あのダンサーインザダークを彷彿とさせる、

爽快感の中に、

なんとも言えないやり切れなさが残る、

不思議な映画だった。




必要な武器はすべてそろってる。

さあ、戦いなさい。





私は映画に励まされ、

また今日も自殺を思いとどまる。


まだ終わる必要はないかもしれない。


今日、明日。


路上で千円札を拾う事もあるかもしれないし、


美しい女性が突如として現れ、

耳元でささやきかける、なんて。


いずれにしても、


私自身の上映時間は、

まだ残っているのだから。