一斉休校と預かり教室について考える | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 「新型コロナウイルス感染拡大により静岡県内の全市町立小学校で再び実施されることになった臨時休校。静岡市は13日、主に共働き世帯の子どもを受け入れる一時預かりを各小学校でスタートさせ、教員が児童を見守った。一方、感染リスクの高まりを理由に一時預かりの実施を見送る自治体もあり、判断は分かれた」

(静岡新聞@4/14)

今回、全国の6割の自治体で、学校を開放しての学童保育や一時預かりが実施されたことが、厚生労働省の調査で判っています。東部地域においては対応が様々で、三島市や長泉町、清水町、松崎町、西伊豆町は学童保育も一時預かりも行っていません。そうした市町では「市内に潜在的な感染者がいるという前提に立つ必要がある。各家庭の対応は大変だと思うが、子どもを危険にさらすことはできない」と説明したようです。(いずれも上記の静岡新聞からの情報です)

私も地域の放課後児童クラブ(学童保育)の運営委員をさせていただいており、今回の対応には本当に困りました。首相の一斉休校要請を受けた3月は、シフトを変更して対応。「密集したらどうしよう」と心配して、様々な対応策を考えていましたが、皆さん自衛されているようで、思ったほど利用者は増えませんでした。

そして国の要請期間があけた4月以降は、校長先生から直接協力依頼があり、学校における預かり教室のお手伝いに入ってもらうことにしました。
 悩んだのは「お金」の問題です。子ども未来課は、児童クラブ側が預かり教室のボランティアに入る事は認めてくれ、その間は「雇用調整助成金」を利用するよう指示がありました。ところがハローワークへ行くと「雇用調整助成金」の利用を認めてくれません。国は「学童保育」を休止させるつもりは無く、学校が休みの時こそ「保育」すべきと考えていたようです。

ですから富士市内の放課後児童クラブの対応もまちまちでした。9クラブを一括して業務受託している団体は休止を決めました。そこの肩を持つつもりはありませんが、国から出ない、市からも出ないというあの時点では、企業たるものが、赤字を垂れ流してまでボランティア活動は出来ないだろう、と理解は出来ます。

6月議会の一般質問でも、この問題が取り上げられました。「午前8時から午後6時半までという預かり時間は他市には無い取組。教師は、預かり教室に来ない児童との間で不公平が生じるという理由で、教えることは出来ず、ただ見守るだけ。一年生がじっと座っていられるのか。それはある意味虐待ではないのか」という追及に対し、教育長は「預かり教室の一番の目的は家庭支援だった。もし我々が6時半までやらなければ、社会が回って行かない。文科省通知で自習を中心にやらざるを得なかった。教師にとっても子どもたちにとってもつらい時間だった」と答弁してます。
 今回「ある意味虐待」というような事例があったとすれば、私は、もはや「一斉休校」は無理だろうと思っています。国のギガスクール構想に基づく、家庭に配備した端末を活用した「リモート授業」は、一刻も早く実現する必要があるのかもしれません。新型コロナウイルス感染症の第2波が、今後いつ到来するのか判らないのですから。