富士市議会で政策討論会が行われました(その2) | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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政策討論会の話の続きです。

 

テーマ②「まちなかU-40」の効果検証および後継事業のあり方

について。

 

2016年2月議会の建設水道委員会で配布された資料には

「税収増効果」として  制度利用による固定資産税の増加=13万円/件 と書かれている。

(固定資産税増収分 40件/年×13万円/年=520万円/年 という説明あり)

では単純に「50万円支出しても固定資産税が年間13万円増えるから4年で元がとれる」ことになるのだろうか。

 

実は、

住宅ローン減税があるので、控除された分だけ国に入る税金は減る。

つまりこの制度は、国に納付すべき所得税が、回りまわって富士市に還ってくる・・・という仕組みでもある。

しかし、

所得税(国税)から控除しきれなかった額については

さらに住民税(地方税)から控除できるわけで、市の税収もその分だけ減ることに注意が必要。

 

そこで、シミュレートしてみる。例えば、

「年収450万円 所得税12万円」というU-40世帯が富士市の近隣商業地域にマンションを買った場合。

http://loan.mikage.to/loan/

というサイトで支払金額などが計算できるので、

条件として「2000万円の20年返済、基準金利1.5%」を選び、

月々96000円の返済を1月から始めると仮定した。

 

住宅ローン減税の効果を最大に活用すると、H29年の減税額は191,359円。

所得税12万円控除されても71,359円分残るから、翌年の住民税からそれを控除してもらう・・・

というように計算していくと、住民税の還付額は、

H30年 71,359円

H31年 62,588円

H32年 53,685円

H33年 44,647円

H34年 35,473円

H35年 26,160円

H36年 16,707円

H37年  7,110円

H38年 0円

10年間で合計317,729円。

 

2016年2月議会の建設水道委員会配布資料の

「制度利用による固定資産税の増加=13万円/件」という数字を利用して、

住宅ローン減税と住民税の還付額を考慮すると、

(13X)ー31.8>50 の解を求めてX>6.29 

∴ 富士市が支出した補助金は、概ね7年で元が取れると推定される。

 

【私の意見】

上記シミュレートから解るように、この政策の経済合理性は明らかであり、次年度以降も続けるべきと考える。

ただし「U-40」だけを優遇する施策には賛成できない。

よってこの先、住宅ローン減税という制度が継続される限り、この優遇策を「全ての世代」が利用できるよう制度設計を変えるべきである。