「富士まつり」の事業評価by決算特別委員会 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 昨年「富士市議会基本条例」が制定され、議会の仕事に「事業評価」が追加されました。市の決算を承認するだけではなく、もっと主体的に、市民の税金で行っている事業についても積極的に関与していこうというものです。
 今回の事業評価に取り上げられた「富士まつり」ですが、実は平成19年の市民組織による改革検討の結果、「かぐや姫絵巻」については継続の希望が多いものの、同時期に開催される「甲子祭り」が衰微したのは富士まつりのせいであるなどの厳しい意見が出され、翌年からから富士市商業労政課は富士まつりに対する関与をやめています。
 しかし同年発足した富士市観光課と、富士まつりを熱心に盛り上げてきた富士JCなどが中心になって実行委員会が形成され「富士かぐや姫まつり」を開催できることになりました。今年、中央公園・中央公園前青葉通りで行われたのは第43回富士まつりではなく、第3回富士かぐや姫まつりだったわけです。
 決算委員会で議論になったのはこの点です。観光行政として27,000,000円もの補助金を使いながら、どれくらい市外からの「集客力」があったのか「データを取っていない」という答弁に非難が集中。「私見としては・・・」と繰り返す観光課職員ですが、彼らの給与のうち10,567,000円が富士まつり費用として計上されています。観光客誘致のデータが無いというのはどういうことなのか。データもとらずに観光課職員は何をやっていたのか? 2700万円の使い道も、そのうちの2400万円をイベント会社に丸投げ。赤字だったので、その会社は来年以降は受注辞退したい意向、との話も聞こえてくる。

観光課の自己評価は
「43年の歴史を持つまつりであり、市民の満足度をより高められるよう改善を図りながら、市民による市民の為のまつりとして引き続き開催すべきものと考える」
観光課としての今後の課題は
「観光振興という点では、かぐや姫まつりについては、市外からも観光客を呼び込めるよう、コンセプトや内容を工夫していく必要がある」
というもの。

 自己評価に言うように、市民の手作りのまつりを目指すのなら「市民協働」や「商業労政」の仕事であり、「福祉まつり」や「かりがねまつり」と同額の450万円程度の金銭的補助とすべきだろう。
 今後の課題で自らが述べているように「市外から観光客を呼び込む」のが観光課の仕事のはず。彼らの自己評価のうち「効率性に対するコメント」は
「22年度には、かぐや姫まつりと花火大会が日程・会場とも別開催となり、投入コストが増大した為、来場者一人当たりのコストも大幅に増加する結果となった」
というもの。なんだか「言われている事をやっているだけ。効率性についてはオラ知らねえ」と言われたみたいで妙な気分になる。なるほど彼らの最大の問題点は「主体性の喪失」なのだ。
 
 主体性を喪失したものに巨額の予算を与えればどうなるのか。当然「丸投げ」になる。結果についても責任をとることはない。このままでは違うイベント会社に丸投げされ、また赤字になる悪循環に陥るだろう。ここは一旦立ち止まったほうがいい。
 議会としての評価は「廃止」ではなく「実施方法に見直しや工夫が必要」というものに留まった。しかし、来年度予算についてはかなり厳しい。「福祉まつり」や「かりがねまつり」を上回ることは無い。

 フェイスブックで議論を呼びかけたところ、多くの意見があつまった。「富士まつりを考える会」のメンバーからのコメントを引用してこの項を閉じる。
 

以前、商業労政課が主催した「富士まつりを考える会」に委員として参加していました。市民総踊りは全面見直し、花火は観光誘客のため場所も含めて検討する…といった結論だったと思います。
その後、担当課が観光課に変わったため(正確には観光課が新たに設置された)どこまで意見が反映されているのかわかりません。
いずれにしろ、お金の掛け方に当時も批判が集中していたと思います。それは、例えば補助金に関して、吉原祇園祭は宗教絡みといった理由から市から直接ではなく観光協会(観光ビューロー)からの迂回ですが、例年40万円程度です。甲子祭はさらに少ないはず。
甲子祭の衰退が言われていますが、富士まつりに文句の一つも言いたくなるのは、金額的に2ケタ違うこともあるからだと思います。
さらに言えば、吉原祇園祭や甲子祭は市からお金が出ようが出まいが、そんなことに関わりなく富士市ができる遥か以前から延々続いてきたわけです。
が、富士まつり関係者は市からのお金がなければできるわけがない…などと言うものだから、口論になったこともありました。
行政支援と言いながら、一部だけを特別扱いにしているように見えるケースが多々ありますよね。


皆様のご意見をお寄せ下さい。

富士市議会議員 鈴木幸司