無責任の連鎖を断とう 2 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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さて、質問です。
あ!地震だ、と気づいたらどうすれば良いと思いますか?
  
かつては「まず火の元を確かめる」が正解でしたが、
今ではマイコンメーターが普及し、ガスの元栓は自動で止まります。
  
実は、建築基準法の第一条にこう書かれています。
「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする」
 
地震が起きたら、とっさに手近な建物に避難する。
自宅にいる場合は、
頭を守る為に、テーブルの下などに隠れて、第一波をやり過ごす。
これが正解です。
  
まずは自分の身を守る。
そのためには慌てて家を飛び出してはいけません。
地震が発生したら、
「国民の生命・財産の保護のために定められた最低の基準」
を遵守した、つまり検査に合格した建物の中に逃げ込めばよい。
  
これは皮肉でも何でもありません。
家の中が一番安全なのです。
  
現行の耐震基準(新耐震基準)は昭和56年6月から適用されていますが、中規模の地震(震度 5 強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模の地震(震度 6 強から震度 7 程度)に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことを目標としています。
 
つまり、これが建築基準法で定められた「最低の基準」です。

昨日申し上げたように、司法はこの基準を厳格に適用するようになりましたので、昭和56年以降に建てられた建物が、今後阪神大震災クラスの地震で倒壊した場合、設計した建築士は「不法行為責任」を負うことになります。
 
馬淵国土交通大臣は年頭会見で「もういいかげん不作為による無責任の連鎖を断ち切ろう」と発言しています。

 官僚は政治家が決めたことだと言い、政治家は前の大臣が決めたことだと言い、政権交代してからは前政権だと言い、政権交代して1年たったら財政が厳しいからできないと言う。もうやめよう。われわれが責任を持ってやろう、本質に切り込もうと。無責任の連鎖を断ち切るのはしんどいかもしれないけれども、今を生きる社会の大人として責任ある行動をとろう。

自民党のせいだとか、民主党のせいだとか、もういいかげん他人のせいにするのはやめよう。

「住まい」に関しては、現場の建築士が最終責任をとればよいのです。
そのために独占的な地位と報酬を得ているのですから。

家を買う人は、確認申請書の「設計者」「監理者」の欄を見ましょう。60年保証なんて必要ありません。「何かあった時はこの人が刑務所に行くんだな」と建築士の名前を覚えておけばいいんですよ!

昨日あげた岐阜県の事例は、建築士にとってそれくらい衝撃的なものです。
 
鈴木こうじ