“本当の贅沢とは高価な物を
何度も繰り返し使う事。
バッグの傷や汚れは刻まれた歴史であり
持主の生き様、人生の証である。”
Vogue Japanの記事にあった言葉。
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大昔、大学生時代のバイト先での事。
そのバイト先にはとにかく華やかで
「JJ」等ファッション誌で読者モデルを
やってるような女子が沢山いた。
ゆえにファッションも派手で
皆、高価なブランドバッグを持って
キラキラヒラヒラ。
そんな中に1人ちょっと毛色の違う
地味目な女の子がいた。
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そしてある日の事。
その彼女が更衣室に入って来るやいなや
彼女を見たキラキラ女子の1人が
“え~そのバッグ可愛い!”
その彼女が手にしていたのは
使い込まれてクタクタの
ルイヴィトンのスピーディー。
モノグラム柄はかなり日焼けしていて
持ち手部分は黒ずんでテカテカ。
でもその使い込んだ感が逆に
カッコ良くとてもお洒落だった。
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“これ、おばあちゃまのを貰ったの”
その一言の威力はすさまじく
他のキラキラ女子が持っている
新品のヴィトンやハンティングワールド
シャネルのバッグが色褪せて見える程。
お金じゃ買えないブランド、育ちの良さ
みたいなものがそのバッグから
垣間見えた気がした。
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そして約5~6年前、渋谷のビストロで
食事をしていた時の事。
店内にいた20代前半位の女の子に
思わず釘づけになったマドモアゼル。
彼氏らしき男子と一緒のその彼女。
白いヨレヨレのTシャツ&ストレートの
ダメージデニムにスニーカーと言う
至ってシンプルな服装だったのだが
その肩にはシャネルのチェーンバッグ。
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くすんだ輝き放つゴールドのチェーンに
ヨレヨレの褪せたブラックスキン、
デザインからしてかなりの年代物。
ヴィンテージショップで買ったのか
親から譲り受けたのか。
でも粗野にも見える彼女の
シンプル過ぎるファッションに
年季の入ったバッグは絶妙にマッチして
美しく、ゴージャス感さえ漂っていた。
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若い女の子が真新しい高級ブランドバッグ
を持っているとどことなくいやらしく
薄っぺらく見えたりする。
でも使い古されたヨレヨレのバッグだと
親から譲り受けたのか一生懸命貯めた
お金で買った中古品なのかと
何だかいじらしく可愛く見えてくる。
同じく大人がクタクタの古いブランドバッグ
を持っているとこの人はきっとモノを
大切に使う堅実でセンスの良い人なんだと
勝手に清々しさを感じたりする。
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ストーリーとか人生とか大それた事でなく
ボロボロに使いこまれたバッグには
見栄や虚栄、見せびらかしの破片はない、
ゆえに見る人を穏やかな優しい気持ち
にさせる。
だからカッコ良く、そして尊く見えたり
するんじゃないかしらね?