農業で・ゲーム作りで…思考力を育てる“新たな学び”とは?
今回は、時代の変化を見据えた「新たな学び」の現場に注目。
受験合格が至上命題の学習塾が、小学生に野菜作りから収穫、
販売までを体験させる実地の課外授業をスタート。
その狙いとは?一方、福岡市内の公立小学校では、
プログラミング教材としてある画期的なスマホアプリが採用数を伸ばしていた。
地元ITベンチャーが開発した“直観的なゲームづくり”は、
子どもたちにどんな学びをもたらすのか。ひらめきや思考力は、
教室や教科書の外でも養える?
九州北部で69の学習塾を運営する「全教研」が、
教室の外で「新たな学び」の提供を始めている。
糸島市に3カ所の農地を借り、小学生に野菜作りを体験させているのだ。
“自然との触れ合い”だけでなく、無農薬で野菜を作る労力やコスト、
作った野菜をどこでいくらで売るべきか、売れ残りをどうするかまでを一緒に考えるという。
経営の要素を意識し、地域の課題と解決策を模索しながら「考える力」、
「ひらめく力」を育てようという狙いだ。
「学力偏差値から思考力・対応力へ」という時代の要請に、
教室とテキストを離れた課外授業が人気を集めている。
一方、福岡市の公立小中学校でいま、
あるスマホアプリが画期的なプログラミング教材として注目されている。
地元ベンチャー企業「しくみデザイン」が開発した「スプリンギン」だ。
2017年のリリース後、学習塾や学校が教材としてこぞって採用し、
ダウンロード数は100万件に迫る勢い。
その特徴は、自分で描いたイラストに動きや音声を与え、
誰でも直観的にオリジナルゲームが作れるという点。
専門知識や難解なプログラミング言語は一切使わず、
どうすれば面白い展開を作れるかに集中することで、
思考力やひらめきが養われると期待されている。
福岡市の公立小中学校だけでなく、全国500以上の教育機関で導入が進む。
「発想を鍛える」このアプリの快進撃はまだ始まったばかりだ。
出演:中島浩二、土居祥平、小野口奈々