珠玉のイタリア野菜で地域の価値を上げろ!
農家が挑む久山町ブランド化計画
今回は、久山町のある“農家の挑戦”に注目する。
福岡市に隣接しながら、町の大半に手つかずの自然が残る久山町。
その限りないポテンシャルを全国発信しようと
日夜奮闘しているのがイタリア野菜農家の城戸勇也さんだ。
全国の一流料理店がうなるストイックなまでの野菜作り、
そして、野菜をてこに「地域の魅力」をも発信する、ユニークな活動に密着した!
久山町の山奥に珍しい“朝食専門”のレストランがある。
メーンは取れたてのイタリア野菜。
オーナーシェフでイタリア野菜農家の城戸勇也さんが自ら育てたものだ。
もともとイタリアンシェフだった城戸さんは、
国産の西洋野菜が少ないことを痛感し、
水質の良い久山町で新規就農した。その野菜作りは、
希少品種を育てるだけでなく、「減農薬」がモットー。
近隣の野草や食品廃棄物を発酵させた自家製たい肥で、
循環農業を実現している。
こうして育てた野菜は味も良く、
全国40を超える有名飲食店から注文が寄せられているという。
しかし、城戸さんが売りたいのは、野菜だけではなく、「久山の名」だ。
自然環境の良さを伝え、「久山産」というだけで一目置かれるようになれば、
手間暇かけた野菜を適正価格で販売でき、
農園の経営も安定する。地域の農業を盛り上げることにもつながる。
そこで城戸さんが始めたのは、なんと「地酒造り」!
それも酒米づくりから始める驚きのプロジェクトだった。
農家が始めた久山ブランディング計画に密着した。