「ロシア語」(ラテン文字転写)「村山七郎訳」 『ごんざ訳』
A「теплыи」(teplyi) 「暖かい」 『ぬっかと』
B「теплицы」(teplitsy) 「地中から出る温水」 『ゆ』
Aの「あたたかい」という意味の形容詞から派生したことばがBだから、(お湯)という意味の名詞なんだろうとおもっていた。
ところが、現代ロシア語の辞書をみると、
岩波ロシア語辞典 「теплица 温室。」
温室か。18世紀のロシアにあったかな。あったとしても、ごんざがしっていたかな。
18世紀には別のものの意味だったかもしれない、とおもって、教会スラヴ語の辞書をみると、「котел」(kotel)とかいてあった。
岩波ロシア語辞典 「котел 1釜、(湯沸し・煮物用の)大鍋;(組合・軍隊などの)共同の食事、給食。2汽缶、ボイラー。」
やっぱり温室じゃなかった。
ごんざの『ゆ』(湯)は正解だけど、村山七郎訳の「地中から出る」というのは何だろう。