「ロシア語」(ラテン文字転写)「村山七郎訳」 『ごんざ訳』
A「ОТтаиваю」(ottaivayu) 「融かす」 『とかす』
B「подталиваю」(podtalivayu)「(雪などを)とかす」 『とかする』
鹿児島県立図書館の原稿コピーをみたら、ごんざはBにはじめに(токасъ)(tokas')(とかす)とかいてから(ъ)(')にかさねて(уръ)(ur')とかいていた。
(とかす)から『とかする』にかきかえたのだ。
AとBはおなじ語幹のことばで、Aには『とかす』という訳語をかいたのに、Bは(とかす)から『とかする』にかきかえた。どうしてだろう。
「изсехаю」(izsekhayu) 「融ける(雪などが)」 『とくる』
「прирастаю」(prirastayu) 「成長して一体となる」『とくる』
「исталиваю」(istalivayu) 「融ける」 『とくる』
「растаяваю」(rastayavayu)「溶ける」 『とくる』
「таю ОТтеп:」(tayu ottep:)「融解する、雪解け」『とくる』
自動詞が『とくる』(とける)なら、他動詞は(とかす)でいいような気がするけど、ごんざは『とかする』にかきかえた。
(とかす)と(とかする)の間でゆれがあったんだろうか。