乞食のことをごんざは『ふぁちふぃらき』(はちひらき)(鉢ひらき)とよぶ。
日本国語大辞典 「はちひらき(鉢開)①鉢の使いはじめ。②鉢を持った僧形の乞食。」
「ロシア語」(ラテン文字転写)「村山七郎訳」『ごんざ訳』
A「нищiй」(nishchii) 「乞食」 『ふぁちふぃらき』
B「нищенскiи」(nishchenskii)「乞食の」『ふぁちふぃらくのと』(ふぁちふぃらくと)
ごんざはAに名詞の訳語、Bに形容詞の訳語をかいたことになっている。
Bの訳語は(ふぁちふぃらくと)ではなく『ふぁちふぃらくのと』であることを以前にかいた。
岩波ロシア語辞典
「нищий 1人の施しで暮す、乞食暮しの。2乞食。3赤貧の。」
「нищенский 1乞食の;乞食のような。2取るに足りない、わずかばかりの;貧弱な、乏しい。」
なるほど、形はAもBも形容詞だけど、現代ロシア語でもAは名詞にもなるらしい。
でも、鹿児島県立図書館で原稿コピーをみたら、ごんざの訳語はAもBも形容詞の『фачфиракнотъ』(fachfiraknot')(ふぁちふぃらくのと)になっていた。
AもBも日本版のごんざ訳は原稿をうつしまちがえてかいてあるのだ。