「ロシア語」(ラテン文字転写)「村山七郎訳」『ごんざ訳』 村山七郎注
「ползованiе」(polzovanie) 「利益」 『ゆすること』 良くすること
鹿児島県立図書館の原稿コピーをみたら、ごんざははじめに(ш)(sh)とかいてから、それをけして『юсуркотъ』(yusurkot')『ゆすること』とかきかえていた。
はじめにかいた(ш)(sh)は何か。
みだし語は村山七郎訳のように「利益」のことらしい。
岩波ロシア語辞典 「полезный 1役に立つ;ためになる、有益な;利益のある。」
そういう意味で(ш)(sh)からはじまることばをごんざの辞書の中からさがすと、
「содЕйствую」(sodeistvuyu) 「協力する」 『したつる』
cf. シタツル(為立つる)整える、または、準備する。フィトヲシタツル(人を為立つる)
人に金銭を与えたり、援助したりなどして、その人が一人前の人間になるようにしてやる。
日葡.
岩波ロシア語辞典 「содействовать 1協力する、助力する、援助する。2助成する、促進する;助けとなる、寄与する。」
『したつる』は(ш)(sh)からはじまるし、意味もちかいとおもう。
『したつる』「助けとなる」から『ゆする』「役に立つ」にかきかえたんじゃないだろうか。