「ロシア語」(ラテン文字転写) 「村山七郎訳」『ごんざ訳』
1「мышка」(myshka) 「鼠」 『ねづみ』
2「мышъ [☆мышь]」(mysh' [myshi]) 「鼠」 『おねづみ』
ごんざは指小形の訳し方をまちがえてしまった。
2のみだし語が「鼠」で、1はそれに指小辞がついたものなので、ごんざ式の指小形の訳し方ルールにしたがうなら、1が(こねづみ)2が(ねづみ)にならなくてはいけない。
ごんざは1と2を雌雄だとおもったんだろうか。だとしたら、1の訳語は(めねづみ)にしないと変だ。オスの方だけがマークされるのはおかしい。1が(めねづみ)で2が(ねづみ)なら、まだわかる。
雌雄でよび名がちがうのも、指小形も、日本語にはほとんどない概念だから、ごんざは大変だっただろう。