過去は変えられないのに、
なぜセラピーでは昔のことを振り返るの?
そう思ったことがある方は、
とても多いと思います。
実際、
「過去を思い出してつらくなっただけだった」
「昔の傷を蒸し返されて、しばらく不安定になった」
そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
だからこそ、
「過去を振り返るなんて意味がない」
「つらいだけで無意味だ」
と感じるのも、無理はないのです。
それは、
過去の出来事そのものは変えられなくても、
その出来事の捉え方は変えていけるということです。
│過去を振り返る目的は、もう一度苦しむためではない
まず大前提として、
セラピーで過去を見るのは、
もう一度つらい思いを味わうためではありません。
目的はただ一つ。
その過去の影響や囚われから
抜けていくことです。
もし、過去を振り返った結果、
ただ苦しくなっただけで終わってしまったのだとしたら。
そのセラピーは、少なくとも
“うまくいった”とは言えません。
なぜなら、
本来のゴールに届いていないからです。
│私たちは「出来事」ではなく「捉え方」に苦しんでいる
よく、カウンセリングの基本として
「過去と他人は変えられない」
と言われます。
これはその通りです。
何年何月何日に何が起きたか、
という事実は変えられません。
誰かを自分の都合よく変えることもできません。
では、何が変えられるのか。
それは、今の自分が、
その出来事をどう見ているかです。
私たちは、
過去の出来事そのものに苦しみ続けているというより、
実は、その出来事を今どう捉えているか
によって苦しめられていることが多いのです。
│子どもの目で見た世界と、大人の目で見える世界は違う
たとえば、5歳の子どもが見ていた世界と、
50歳になった今のあなたが見える世界は、同じではありません。
背の高さが違えば、
見える景色が違うように、
年齢や経験、知識が増えた今だからこそ、
見えることがあります。
子どもの頃には、
「私が悪いからこうなったんだ」
としか思えなかったことも、
大人になった今なら、
「当時の大人たちにも事情があったのかもしれない」
「子どもの私が背負わなくてよかったものまで背負っていたのかもしれない」
と理解できることがあります。
この大人の目線で捉え直すことが
セラピーの大切な役割です。
│ただ思い出せばいいわけではない
ここはとても大事なのですが、
つらい過去は、
ただ思い出せば癒えるわけではありません。
むしろ、傷が深い体験ほど、
無防備に思い出すと、
当時の心に引き戻されてしまいます。
大人の自分ではなく、
その時の幼い自分の感覚に飲み込まれてしまうのです。
だからこそ、
安全な場で、適切なサポートのもとで、
今の自分の視点を保ちながら振り返る必要があります。
そのプロセスがあってはじめて、
「ただつらいだけ」ではない振り返りになります。
│過去を変えるのではなく、過去の影響から自由になる
セラピーで目指すのは、
過去をなかったことにすることでも、
無理やり許すことでもありません。
過去は過去として起きた。
でも、それに縛られ続ける生き方からは抜けていける。
ここに、
セラピーの希望があります。
変えられない過去を振り返るのは、
過去を変えるためではなく、
今のあなたが、
その過去に支配されないようになるためです。
もし今も、
昔の傷が人生に影を落としているなら。
必要なのは「忘れること」ではなく、
新しい視点で見直すことなのかもしれません。
過去を振り返る意味や、
セラピーで本当に起きていることを深く知りたい方は、ぜひ動画もご覧くださいね。
過去の影響から抜け出したいのに一人では難しいと感じている方は、
「命のちから心理セラピー®個人セッション」を活用いただけます。




