伊勢別街道で再び津を目指す1日旅 その8 | らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

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昨年12月9日に、旧東海道の、昔の宿場風情が色濃く残る関宿から、前回シリーズの伊勢参宮道の津宿までを結ぶ伊勢別街道を歩いた記事のその8です。

 

当日歩いたコースは↓。

歩いた距離は寄り道含めて20kmちょっとくらい。

 

その7では、宿場だった椋本から、立場であったかつての高野尾村まで進んだところまでをご紹介しました(↓再掲)。

 

高野尾村を進んで行くと街道左側には天台真盛宗の安楽寺がありました。

境内には延命地蔵尊がある、とガイドブックにはありましたが、例によって古民家などを激写し過ぎて、ずいぶんと予定よりも遅れてしまったので、門前から略式にお参りして先に進みます。

 

何回か前の記事でも書きましたが、こういった感じの屋根裏付き構造(あるいは超低いタイプの厨子二階)の民家がこの街道の特徴のようです。

 

構えの大きな家などはよく似た構造ながらこちらは虫籠窓仕様。こちらはすごく低い厨子二階でしょうかねえ。ピンポンして「見せてください」はグッ‼とこらえました。

 

真宗高田派の豊久寺。こちらは境内に川端茅舎(ぼうしゃ)という俳人の句碑があるそうです。

句は「ひろびろと露曼荼羅の芭蕉かな」

急ぎながらガイドブックをいい加減に飛ばし読みしていた私は、「芭蕉の句碑がある」と勘違いして立ち寄りました(^-^;。

 

こちらがその句碑。

 

側面のブリキ板も渋い民家をなどを珍しがりながら先に進みます。

 

立派な門に見越しの松もあるお宅。こちらは門も塀も母屋も割と新しそうですね。

 

門があって、大き目のお宅が多い地域のようです。

玄関前には水路とMy橋もありますね。

 

かと思えばものすごく細長い敷地がまっっさらの更地になってるのも見かけました。

こちらは建材らしきものが積んであるので、建て替え中といったところでしょうか。

 

その先で桝形に差し掛かります。立場だった高野尾村の出口かと思われます。

 

桝形から少し進むと街道左側にユニークな形状の民家?があったので見に行きます。

すんごい形の屋根だなあ。

 

正面から見ても個性的ですが、元々何かの店舗だったように見えますね。

ショーウィンドウを見に行くと、、

 

バイク用品や部品のちょっとした店でもやっていた感じですね。

奥に母屋があるので、バイク好きのお父さんか息子さん辺りがバイクショップを始めたもののやめちゃったってところでしょうか。立派な建物なのにもったいない。

 

最大の400㎜まで望遠を利かせて行く先を激写します。

かなり近く見えますが、クルマの見えている辺りに信号も見えていて、あそこで旧街道は県道に合流するようです。

 

その先の街道右側の民家に併設された、トタン壁の簡素な店舗が残されていました。

右端に見えている細いガラス窓には、「メナードのご用命承ります」とあったので、メナードの代理店でもやっていたんでしょうね。今は到底ご用命を承れそうには見えません。

 

その先の街道左側に、枯れ木があって、その奥には積み上げた自然石の上に「南無妙法蓮華経」の題目碑が乗っていました。

 

そのすぐ先の街道右側には銭懸松の碑とお堂があります。

 

ぜにか(可)け松、とありますね。

 

お堂の中には1.5mほどの松の切り株がありました(が、うっかり激写し忘れました(;´・ω・))

 

この銭掛け松にまつわる言い伝えはちょっと長いので、ものすごく端折ると:

「かつて病の参宮者が旅の途中で引き返そうとした時に、ここにあった松に銭を結んで、その松を拝んで帰ったんだそうです。で、悪いやつがその金を持ち去ろうとすると何と銭が蛇に化けて悪者を退散させたので、病の治った参宮者がここを再訪するとお金が残っていて、参宮者はそれを伊勢神宮に収めることができた」んだそうです。そこからその松に銭を掛けるとご利益があるのだとか。こういう昔話は楽しいなあ(≧∇≦)。

 

しまった、またしても、ちゃんと石碑を読まずに写真だけ撮ったので読めん!

 

ん?お前さんひょっとして二代目の銭掛け松とかかい?

特にそんな説明はないのですが、代わりに植えられたのなら何代目か分かりませんが、銭掛け松の後継なんでしょうね。

 

!句碑ですね。香與さんって知らない方ですが

「可布多(かけた)かと 松に一声 郭公(ほととぎす」とあるそうです。

達筆過ぎて自力で読むのは無理っ!「か」「松」「一」くらいしか読めません。

「郭」の字も自力だと「郡」などと誤読しそうです。

 

おお、T字型の平屋看板建築ですね。ちまっ!としていていい風情じゃないですか。

 

窓の感じからして床屋か美容室かな?と推測して、ファサードにごくうっすらと残る文字を見ると「パール美容室」という文字の痕跡があったので、自分の推測に満足して先に進みます。

 

その先で県道10号に再合流。

うーん、またしばらく単調になりますが仕方ありません。前回の伊勢参宮道ほど街道遺構密度の濃い街道は滅多にありませんからね。

 

そろそろ旅も残り1/3くらいかなと思いますが、この続きはその9でご紹介します。

 

あと5回か6回つづく