役職定年後に貰った、2週間の特別休暇という、恐らく人生で一度しか無いであろう好機をフルに活用し、10月3日(火曜)~6日(金)に四日市近郊の日永の追分から伊勢神宮まで続く 伊勢参宮道を歩いた旅の模様も今回の記事から三日目に入ります。
この日の歩行ルートは↓。例によって細かい立ち寄りポイントは殆ど省略しています。
この日は前日宿泊した松阪の街から、伊勢神宮の外宮(げくう)のおひざ元、伊勢市まで歩き、寄り道含めてざっと23~24㎞ほどの行程でした。
Day2のラストで到着した松阪シティホテルを出発し、西方向に向かうと南北に延びる伊勢参宮道にぶつかります。伊勢参宮道は↓の写真で水色のライン。
松阪駅方面から伊勢参宮道に直交してそのまま西方向に進んでいる赤いラインの道筋は紀州藩の藩道だった「和歌山道」です。
つまり、この交差点(日野町)が、古くからある街道の追分なんですが、写真左下のオレンジで囲ったところにその事を示す街道遺構が残っています。
それがこちら!道標です。「右 わかやま道 左 さんぐう道」。
読みやすくていいですねえ、この道標(^^)。
こちら(↓)が道標の解説の看板。近くにある道標というのも見たかったですが、20㎞超を歩かねばならない日の寄り道としては、片道700mは少々遠いので断念します。
前置きがやや長くなりましたが、ここ(↓)から3日目の歩き旅開始します!
ほっほう、この道路右側にあるモノ、ピーンと来た方も多いのではないでしょうか。
まず間違いなく橋の跡で暗渠か埋め立てられた川が横切っているんでしょう。
ほーらね。「愛宕橋」とあります。
そしてこの愛宕橋から右方面を覗くと、「いやー、実は暗渠を埋めたんですよ、ココ(≧∇≦)!」と言わんばかりの駐車場が続いていました。
たぶん追っかけていったら面白いんでしょうが、街道歩きの旅なので自重、自重。
やや太めの破風に高欄のあるまずまず古そうなお宅。垂木は見えていますが出桁造りではないようでした。
空地-看板建築-空地-看板建築みたいな並びになっています。
松阪は、それこそ松阪牛で有名な都市ですが、昨夜徘徊した(買い物で)駅前の感じから言っても四日市や津ほどの大規模都市ではないのでしょう。それらの街よりも少々寂し気。
その少し先で街道から右折をして最初の寄り道をします。「梅松山天神 菅相寺、ああ天神さまのお寺ね 、、いやいやちょっと待て?」天神様だけどお寺なの?
少しだけ調べても「梅松山菅相寺(ばいしょうざん かんしょうじ) は古くから「愛宕町の天神さん」として親しまれていて、、」などと天神とお寺が併存していることの説明があまり見つからないのですが、元々この土地には木が生い茂り、「天神ノ森」と言われる丘だったところ、お寺を建てた、ということの様でした。そういえば元々日本人て「神様仏様」って一緒くたにしちゃいますもんね。
この土地を掘ったら宝剣が出てきて、それに触れた人がご神託を受け取り、紀州藩の初代藩主で徳川家康の十男 徳川頼宜も同様の夢を見たので宝剣を祀ったのがこちらの始まり、という逸話があるようです。シンクロやん。
こちらは境内になった芭蕉の句碑(元治元年=1864)で、
「春もやや けしきととのふ月と梅」と刻まれています。
では街道に戻って先に進みましょう。格子のしぶいお宅、ですがまた余計な光がたくさん入ってしまいました。
こちらの看板建築は食べ物とかの店ではなさそうですね。何となく設備関係(水道周りとか)の店舗かなと思いましたが、店舗左側の看板も「自衛官募集」で手掛かりがありませんでした。
あら、古風な平屋の隣にこれはまた屋根にソーラーパネルがたくさん並んだお宅が、、
ZEH住宅として今はやりの住宅ローン減税でも利用したのかな?
全く同じじゃないですが、何となく「二卵性双生児」的な二軒の商家。
このシッブい平屋看板建築のところで右折します。
右折といっても直角ではなくて60度くらいでしょうか。
まだ松阪の宿場の名残か立派な元商家らしき建物が少し残っていました。
やややっ、いきなり道幅が大幅に狭まり、にわかに通勤のクルマラッシュになってきました。
うーん、この道幅で朝夕に双方向でクルマに走らせては危ない気がしますねえ。激写できませんでしたが、通学の自転車も平気でバンバン走っています。
しばらくの間、クルマに引っ掛けられないよう、おっかなびっくり歩く羽目になりました。
当然足は遅くなりますが頑張って歩行者専用の橋にたどり着いてホッと一息。
名古須川というんですね。おかげで休憩できたよ、ありがとう!
ん?川の右側に鳥居がありますね。ガイドブックには記載がないけど行ってみよう!
おお、何かちょっと雰囲気ありますねえ。
ほうほう、この先にきっと立派な社殿があるんでしょう。
・・・無いですねえ、社殿。奥まで行ってみましたが見つかりませんでした。
物凄くあちこちを探せばあるのかも知れませんが、ここらで断念して街道に戻りましょう。
などと、この時はあっさり引き下がってしまったのですが、念のため帰宅後見てみると↑の写真の左奥に社殿があったようでここは失敗でした(´・ω・`)。
川の向こうにある小さな祠は、これを見た時点では、「小っさ過ぎるけど、まさかさっきの鳥居の本殿がこれじゃないだろうな(;・∀・)」、などと夢想してしまいました(^^;)。
さて、と・・あの勢いのクルマの往来の中に突っ込んで行くのは憂鬱ですが、街道歩きなので先に進まねばどうにもなりません。頑張って進むしかないな!と覚悟を決めたところで次回に続きます。
その2につづく!