10月3日(火)~6日(金)の伊勢詣での旅、旅程2日目(10/4)の旅の模様その14です。
ガイドブックは『ちゃんと歩ける伊勢参宮道 善光寺街道』。
Day2の歩行ルートは↓。今回は街道遺構が多いので、立ち寄りポイントの記載は殆どしていません。必要に応じて記事を書きながら書き足していきます。
その13では、少しずつこの日のゴールである松阪の中心に近づきつつある中、実に味わい深い廃食堂で激写したところまでをご紹介しました(↓再掲)。
その先で見かけた宇佐美豆腐店。入口の上のテントの文字も薄れ掛かり、向かって左側の窓ガラスの向こうのカーテンもずっと閉じられたままのように見えます。
住居の方は現役なのではないかと思われました。
桝形的なほぼ90度に左カーブする街並み。
正面に見えている古そうな民家は何やらもじゃっとしていますね。行ってみましょう!
カーブ中心にある電柱がジャマ!なのは仕方ないとしてお二階部分がかなり蔦に覆われていますね。
覆われている範囲が半分には満たないので、ブロ友さんの基準だとクォーターもじゃハウスくらいでしょうか。
破風も厚いし、袖壁も幕板も連子格子もあって間口も広いこちらはかなり立派なお宅ですが、今は無住でしょうか。玄関回りに草は生えていますが、それでもある程度管理している人が手入れはしているのかも知れません。
再び桝形的なほぼ直角の左カーブに差し掛かります。これだけ桝形が続くのでもう松阪宿に入っているのかと思いましたが、宿場に入るのはもうちょっと先。
その先で見つけた石川酒店は錆っ錆のペラペラ看板建築
酒のブランドの看板が全部真っ黒に変色しています。
虫籠窓の旧家。やや木瓜型的な虫籠窓は鉄格子+窓ガラスと現代風になっています。二階全面は全体的にリノベされていますが、木に近い色合いであまり見かけに違和感が出ないようになっていていいですね。
一階の格子も見事です。
おっ、こちらがガイドブックに「虫籠窓の旧家」とあったお宅ですね。左側の松がものすごく大きい!
こちらは昔の造りをよく今に残してますね、左側面を見ると必要なリノベや補修はしてあるものの、本来の姿をそのままに留めるよう力を尽くされているお宅とお見受けしました。
いやぁ、いい雰囲気になってきたなぁ、と思ったら、、
津に続いてまさかの二日連続の工事通行止め→まわり道。Gosh!
ていうか、高岡橋での「大返し」を併せたら3回目やん(↓再掲)
いや、ポジティブに捉えれば、一生に一度しか無いだろう特別休暇の、忘れづらい思い出が増えたと思うべきか。
ということでこれ(↓)は迂回路を激写したものです。
はあぁ、迂回路じゃどうせ大した建物なんて無、、お?
なんだい兄さん、格子や二階の高欄がいい塩梅じゃないか。こんな裏通りにあるのに粋だね!
おぉ、何か裏通り思ったよりはいい感じじゃないですか。原っぱがちょっと寂しいけど。。
(※注:感想には個人差があります)
こちらのシブ過ぎる平屋看板建築の廃店舗の錆びっぷりはいいなぁ。
伊勢参宮道を歩いた街道ウォーカー多しと言えどもこの通りをここまでクローズアップした人は滅多にいないか、私が最初かも知れないので、2023年時点のこれらの建物を紹介するのが私の役目だったと解釈することにします。刮目してご覧いただけますと幸いです( ̄▽ ̄)。
で、そんなプラス思考をしているとほどなく工事区間も終わり街道に復帰します。さっそく虫籠窓+厨子二階+袖壁+幕板の強力コンボの古民家がありました。
その先街道右側奥に真宗高田派の花山寺というお寺があります。特に何という訳でもないのですが、ゴール間近なので、今日も無事に歩けたお礼参り的な意味で寄ってみます。
お賽銭入れてお参りするところ無いけど、とりあえず今日も無事に過ごせて有難うございました。
お寺のすぐ近くにあったややり雅な感じのお宅。
こちらも連子格子の古民家ですが、こっちは厨子二階ではなく普通に二階建てですね、というか二階がすごく高いです。
その先で「ずーん!」という形で登場したこちらの蔵付きの商家は「須川屋金物店」。
袖壁に虫籠窓でスペックで、古い時代の町屋の形状を今に伝えています。
蔵抜きで母屋部分だけ寄って激写してみましょう、
一階回りはだいぶリノベされてエアコンの室外機なども3つ並んでますが、そんなに違和感の無い色合いなので自然に見えます。
そのすぐ先で街道を横切る阪内川(さかないがわ)に架かる大橋が松阪宿の北の入口です。
だいぶ暗くなってきたので、街灯が点いています。そして橋の向こうは何やら雅な建物が多数並んでいる様子。
おぉ、橋を越えてすぐにこんな雰囲気になってきました。松阪宿めっちゃいいじゃん!!
画面左寄りに見えている大きな商家はものすごく屋根の角度が緩く、面積の広い建物です。
こちらは「㈲やく栄薬局」とありますが、格子みたいなところには、感じで「薬栄」と書かれているので老舗の薬問屋あたりがそのまま薬局になったと思われます。
2枚上の写真で見えていた屋根の広い建物は「うだつ上がってます」と主張してる感じ。
それもそのはず、こちらは旧小津清左衛門家という史跡です。
松阪の御三家の一角、紙問屋の小津家の邸宅にあたります。想像がついた方もいるかと思いますが、映画監督の小津安二郎もこの松阪の豪商である小津家の分家の末裔です。
んん~っ!こちらの建物も見事ですね。「荒物 油寅商店 雑貨」とあります。
自販機が二台並んでますがその横のエアコン室外機の後方に「管理物件」という看板が貼ってあるので、お店はもう閉じてしまっているのですね。
蔵と一体の古民家を解像したのかと思われるこちらはcafe&storeのpieceピースとあります。
こんな感じで非常に雰囲気の良い建物の残っている松阪宿ですが、問題が一つ。土道に近い地面の道路なのですが、クルマの通行が激しく、おそらく地元のドライバーばかりでけっこう飛ばしているので、この状態では地元民はともかく、こうしたショップに入りたい客はたぶんゆっくり買い物をする気になれないと思います。
錆びた側面や、ちょっと剥がれた立体文字の堀井金物店。
その並びにも良い感じの近代遺産建築みたいなのが並んでいます。
こちらガイドブックに説明はありませんが、かなりの旧家が二軒並んでします。
道も土道風の道路なので雰囲気があります。
そして、次に街道左側に登場したこのラスボスっぽい旧家が、「三井家発祥の地」、要は三井財閥を築いた三井高利の生家です。
大事なところなので2枚貼ります。
三井物産を含めた今の三井グループの始まりがこちらなんですねえ。
この辺りの地名は「本町」、松阪の中心地だったんですね。
松阪宿もここまでは文字通り最ッ高だったんですが、、この先の通りはイマイチになっていきます。
さて、この後もう少し付近の旧跡を見て、さらに松阪城見物に行きますが、Day2の残りについてはその15でご紹介します。
つづく!