伊勢参宮道で伊勢詣り Day2の8 | らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

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10月3日(火)~6日(金)の伊勢詣での旅、旅程2日目(10/4)の旅の模様その8です。

ガイドブックは『ちゃんと歩ける伊勢参宮道 善光寺街道』。

 

Day2の歩行ルートは↓。今回は街道遺構が多いので、立ち寄りポイントの記載は殆どしていません。必要に応じて記事を書きながら書き足していきます。

 

その7では、雲出(くもず)宿を出た後、雲出川を雲出橋(何だか「雲出づくし」!)で渡っているところまでをご紹介しました(↓再掲)。

 

雲出川をすっかり渡りきると、渡ったところには渡る前に見たのと同じ常夜燈がありました。

 

そしてこの常夜燈の道路向かいにはこんな石碑が。

「小野古江渡趾 をのゝふるえのわたりあと」と刻まれています。ガイドブックによると、元々今渡ってきた雲出橋は木製の橋だったものの、水嵩が増すと舟渡しになったそうです。橋が流される危険があったからでしょうね。

 

で、順路としては常夜燈のある場所の手前で左折して堤防道に入り、少し進んだ所で階段を下りて街道に復帰します。

ん~また雨が降ってきましたねえ。ずっと降るなら諦めもつきますが、この日は本当に「少しくらいの雨なら我慢しよう」と思えば大振りになるし、渋々ながら傘をさすと2分くらいで止む、みたいな非常に人の感情を逆撫でするのがお上手な降り方をする雨でした。途中からは「らんまるよ、そなた、本当に徒歩でお参りに参上する程の覚悟があるのか?あると申すならしかとその覚悟見せてみよ!」などと、伊勢神宮の神々に試されているのでは?と思うようになったほどです(^^;)。

 

街道に入って最初に目に入ったのがこちら↓。看板部分が破損した平屋看板建築の電器屋。

様子からして廃業後それなりの時間が経過しているように見えます。

 

川のこちら側(南岸川)も宿場だったのか、もしくは宿場の賑わいの余波なのか、民家の前にはかつてそこにあった商家の屋号の札が立っていました。

カタカナで「タバコ屋」、、明治以降の屋号でしょうか。

 

下見張板仕様のよい雰囲気の民家がありました。一階の様子を見ると何がしか商売をしていた雰囲気だと感じます。

恐らく廃屋になってから長そうですが造りがしっかりしているため、まだしっかり建ってます。

二階の右半分の窓もかなり凝ったデザインで洋館要素が3割くらい混じってるイメージです。

 

こちらは切妻妻入りの平屋商家。軒の幕板の出現確率がだいぶ高くなってきました。

 

ちょくちょく屋号の札が軒先に懸かっています。

 

松浦武四郎生家、、そうか!そういえば江戸末期に蝦夷地(北海道)の探検をした松浦武四郎は伊勢の出身でしたね。今は無くなってしまった江戸文化歴史検定(通称「江戸検」)の勉強をしている時に読んだ記憶がありますが、この辺りだったんですねえ。

 

冠木門がある松浦武四郎の生家。サイズ感が違いますが4枚上の平屋古民家とよく似た造りだなあ、と今気づきました。

 

こちらが松浦武四郎の写真です。上方のリンク先のWikipediaにも同じ写真が掲載されていますが、首からかかっている変わった感じの装飾品は、小物を使って武四郎自身が自作した、と書かれています。

同じくそのWikipediaには、「蝦夷地を探検し、北加伊道(後の北海道)と名付けた」ともあるので、それで北海道の名付け親なんですね。

 

今まで出てきたのと同じ、切妻屋根、妻入りの平屋建築の魚・仕出しの店がありました。こちらは現役ですね。後方の住居は二階建て。

 

T.Uツノダの自転車の懐かしい看板のある自転車屋。店内にはまだ何台か在庫が見えていますので廃業ではなく定休日かな。。

 

道路の道筋自体は昔から変わってなさそうでした。

 

その先の街道右手に現れた常夜燈は文政七年(1824)のもので、裏側には「江戸乾物問屋中」と刻まれているとのこと(見るのを忘れてしまいました)。

 

そのお向かいにある金剛寺は、ガイドブックによると本尊は来迎阿弥陀如来立像だそうですが、そんなことはどうでもよいくらい、この天然の門に全部持ってかれました(・・;)。

これ、あたかも屋根付きの門の形になるように、盆栽的な剪定で二本の木を上手に加工したものですよね。金剛寺すげー!

 

こちらはなかなかよくできた「結果として長屋門」ですね。壁だけ見るとまんま長屋門ですが、通用口から左は屋根が別です。

 

こちらの二階建て廃店舗は、「YKKap 松村金属工業」の看板があるので、アルミサッシなどを扱っていた、ちょっと大き目の店舗だったようです。

 

その先、↓の交差点を超えた瞬間に、一旦止んでいた雨が本降りになってきたので、交差点を右に曲がったところの道路向かいにあるコンビニ駆け込んで休憩兼雨宿りをしました。

しばらく待っても雨は止みそうにないので、やむなく傘をさして出発します。

 

少し進むと街道から左に折れる道、の左側に何やら石標が。

 

寄ってみると、、「旅神社小舟江村   右からすみち」と刻まれています。

なるほど、何回か前の記事でも出てきた香良洲神社に向かう道がほかにもあるんですね。

 

細い川沿いの道を進んで行きます。この頃はまた雨は軽く止んでいました。

 

あっ!この日ちょっと楽しみにしていたポイントについたようです。右側に大きな道標が見えますね。あれです。

ここは月本追分という街道の追分で、伊勢参宮道はこのまま真っすぐ進みますが、右折方向は奈良街道と言って、奈良まで続く古道です。

 

この月本追分は説明が長くなりそうなので、次回で詳しくご紹介します。

 

明日はもう大晦日ですね。今年投稿はこの記事が最後となります。今年も私の拙いブログにお立ち寄りや「いいね!」、それにコメントを頂き、本当に有難うございましたm(__)m。

 

皆様どうぞよいお年をお迎えください(≧∇≦)!!来年もどうぞよろしくお願い致します<(_ _)>。