甲州街道を歩く 第9回 初狩ー駒飼 その3 | らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

らんまるの街道歩き・暗渠散歩ブログ

旧街道、暗渠、廃線跡、坂道などの散歩ブログ
最近は殆ど街道がメイン

師走の前半12月11日()に、甲州街道歩きの第9回として初狩から甲州街道最難関の笹子峠を越えて駒飼(こまかい)宿までを歩いた徒歩旅の記録、その3です(ゴールの最寄り駅は甲斐大和)。

 

当日の概ねの歩行ルートは↓。トラブルで戻ったことなども含めると歩いた距離は20km弱です。

 

その2では、白野宿に入り街道脇の庚申塔やら常夜灯をまじまじと眺めたところまでをご紹介しました(↓再掲)。

 

つい先ほど白野下宿のバス停を通過したばかりですが、早くも中宿バス停が。

 

こちらはやや古そうな民家にプチサイズの平屋看板建築の事務所「天野工務店」

因みにこの天野さんという苗字はこの後何度も見かけることになります。

 

こちらも甲斐に入って以来よく見かける出梁風の出桁造りの民家。家全体が道路より一段低いというのは道を整備する前の土地の高さということかなと思います。

 

郊外の街道を歩いているとよく見かける火の見櫓ですが、都心付近ではめったに見かけないので風情を感じます。

 

この火の見櫓の後方には山の神、金毘羅、白山権現、天織姫等々の小さな祠がありました。

軽く皆さんにお参りして街道に戻ります。

 

その先の大月市笹子公民館、の白野分館の前には「甲州街道 白野宿」の標柱もありました。

 

その先街道の右側にあるこちらの民家が旅籠のよろずや跡。

 

直接この建物が旅籠だった訳ではないでしょうが白野宿の中でもかなり広めの間口といい何となくそれらしい構えです。

分かりづらいですが、一階左側のガラス戸のところで黒い網の中に吊るされているのは干し柿です。

 

おっよく見ると銅製の雨どいに家紋らしき装飾がありますね。葵でしょうか。

 

側面のトタン板がよく見えるこちらの物件も、間口が大きく元々は宿場の旅籠的な商いでもやっていたのではないかと思いましたが、こちらは情報がなく単なる私の推定です。

 

今は普通の現代的な民家になっているこちら↓のお宅が白野宿の天野脇本陣跡。

再び天野さんです。少し前までは商家が残っていたという記録があるので、割と最近普通の住宅になったものと思われます。

 

この天野脇本陣の向こうに見えていた家の向こうが今泉本陣跡ですが、その向こうの家と今泉本陣の間に路地がありその奥に臨済宗の宝林寺があるので見に行ってみることにします。

 

!完全に門扉が閉ざされてますね。

中山道で私は勝手口が思い切りオープンなのを見逃してお参りし損ねたことがありましたが、こちらは正面も側面もすべて閉まっていたので門前から軽くお参りして街道に戻ろうとすると、、

 

あ、あれ今泉本陣の裏側ですね(手前の細長い長屋みたいな建物は本陣手前の別の世帯の物)

本陣そのものの建物ではありませんが、古びているものの本陣家にふさわしいなかなか立派なお宅です。正面に回ってみましょう!

 

門内の樹木が大きく全景を写そうとすると正体不明の写真になってしまいそうなので中心部だけ切り取りました。

立派で風情ある玄関。こちらも夕方以降外灯が点くといい感じになりそうです。

 

白野下宿、中宿ときたらやはり上宿も激写せねばなりますまい(`・ω・´)。

バス停の左に見えている木製の棒の下は木製のベンチがありましたが一面びっしりと霜が下りていたので、ちょっと座ってみたかったですが諦めてそろそろ終わりに近づいた白野宿を後にします。

 

実は少し前から宿場の前方に白い煙 or 蒸気が立ち上っているのが見えていました。江戸時代じゃあるまいしまさか煮炊きの煙ってことはないだろう!?などバカなことを考えながら国道に合流します。

 

どうやら「大月バイオマス発電所」のようです。未利用の木材などを燃やして発電する設備ですが、煙というよりは蒸気に近く見えます。

かなりの高温で燃やすために煙もそんなに出ないという可能性もあるかな。

 

街道右側には子(ね)神社があります。白野村の鎮守です。

「境内の大杉は古くから知られた名木」という説明を見逃したため、その銘木を撮り損ないました💦。

 

下の地点で旧甲州街道はまた国道から右に逸れて行きます。

 

ふと右奥の方を見るとちょっとピラミッドっぽい山の左下に工場設備、右下には先ほどの子神社と少し不思議な取り合わせになっていたので何となく激写。

 

そのすぐ先でJRの高架を越えY字路を左に進み線路の北(進行方向に向かって右)を進みますが、高架下にこんな標柱が。立石坂の立石。。大月の桃太郎伝説で鬼が投げた石杖(立石)が線路脇に突き刺さっている、とありますがどうも道順がよく分からん。

現在山陽道を歩かれているブロ友さんの記録を帰宅後参照してみると、どうもこの近くの企業の敷地の中を通っていくと見られたそうですが、後のまつり。

 

そこから先の線路と並行した道は登り坂になっています。これがさっき標柱にあった「立石坂」か。

 

バイオマス発電所からの見事な水蒸気。

こんなにたくさんこれを撮ってしまうのは、日陰で本当に寒い中あの蒸気が暖かそうに見えたから。

 

不思議な建物があるなと思ったら看板のデザインなどをしているらしい「東洋美術工芸社」

プロパンガスのボンベなどが見えていますね。今も営業されてるんでしょうか、微妙かな。。

 

うーん、どうも日陰が続いて寒くっていけませんが、この続きはその4でご紹介します。

 

(まだ10回近くつづく)