サイダーハウス・ルール "The Cider House Rules"
懐かしい映画を観ました。当時も評価が高かったサイダーハウス・ルールです。サイダーハウス・ルール [DVD]/トビー・マグワイア,シャーリーズ・セロン,マイケル・ケイン¥1,890Amazon.co.jpシャーリーズ・セロン(Charlize Theron)が若い!と思ったら、1999年(日本上映は2000年)の映画でした。孤児院の話だったというのは覚えていましたが、詳細までは覚えていなくて…、10年以上ぶりに観たので改めて新鮮な感動がありました。心が和む温かい映画です元々は米現代文学の巨匠、ジョン・アーヴィング原作の映画化で、とーっても簡単に言えばトビー・マグワイア(Tobey Maguire)扮する孤児ホーマーの成長を描いています。父親代わりであった孤児院の医師ラーチ先生(マイケル・ケイン Michael Caine)や初恋の相手キャンディ(シャーリーズ・セロン)との深い関わりはもちろん、ホーマーにとって初めて孤児院以外の世界となったりんご農園(サイダーハウス)での仕事や労働者たちとの交流を通してホーマーが変化していく様子が丁寧に描かれています。映画ですが、どこか小説の雰囲気も残していてとても抒情的です。映像以外にも訴えてくるものがたくさんある美しい作品ですそれなりに大きな事件は起こりますが、その事件がいかに深い問題を抱えていても、その事件に関わる人にとって必要な学びがあるからこそ事件が起こるのではないかと感じました。当事者にとっても、関係者にとっても人生に必要な一つのレッスンとして避けては通れないものなのかもしれません。人は生まれる場所や環境を選べません。両親は必ず存在していますが、生まれた直後から人は”いつかは死ぬ”ということ以外、不平等で理不尽なことの多い社会に放り込まれます。たとえ赤ちゃんの頃から孤児院にいても、面倒をみてくれる先生たちからの深い愛情を受けて育つこともできるし、実の両親に育てられても虐待されたりないがしろにされたりして、愛の足りない家庭で育つこともあります。一概に何が幸せで何が不幸か他人が判断することはできません。この映画をみて感じたのは、人にはその人のいるべき場所、その人がすっぽり落ち着く居場所というのがあるんだなぁということです。私たちは日々選択を重ねて生きています。どこで誰と何をするか、どんな生き方をするか、他人の影響を全く受けないわけではないけれど、結局は自分で選択して方向性を決めています。でも、その方向性はあらかじめ決まっているのかもしれません。その人にとって一番最適で、一番居心地のいい、自分を一番生かせる環境を無意識に選んでいるのかもしれません。諦めではなく、自分の人生を受け入れること、受け入れた上で最善を尽くすことが自分を生かすことなのではないかと感じました。心の洗われる静かな感動作です。日頃の雑念を振り払ってシンプルになりたいとき、新しい一歩を模索したいとき、心の洗濯をしたいとき、人との温かいつながりを感じたいときなどに観てほしいなぁと思います。