突然ですが、あなたは人生が終わった時に「あー！面白かった！！」と
心から思えたらいいなーと思いませんか？
周りに迷惑かけないようにぴんぴんころりで逝くのが夢なの！とか
可愛いおばあちゃんになりたいわ！というのもいいけれど
（どちらも私もそうなりたい）
でも何より「あー！面白かった！（残る）みんなも楽しんできてね！」
と思いながら旅立てるのが、一番楽しく、幸せではないかなと思うのです。
ここで面白いということについて考えてみましょう。
面白いって何でしょうね？
ちなみに面白いという言葉が最初に登場するのは、
天岩戸神話の場面です。
きっとあなたもご存じのように、
我らが天照大御神は弟神であるスサノヲ命の乱暴狼藉に耐えかねて、
岩戸の中に閉じこもってしまいます。
太陽神が引きこもってしまったのですから、
世界は闇に包まれ、様々な邪神・悪神・魑魅魍魎が跋扈し、
残された神々様は「これは困ったぞ・・・どうしよう」と途方に暮れます。
そして一計を案じた神々様。天の岩戸の前で祭りを行うことにします。
脅すのでも懇願するのでも、説教するのでも、泣き落とすのでもなく、祭りをしよう！というのがいいですよね。
これが日本史上最初のお祭りで、祭りの起源です。
常世の長鳴き鳥（にわとり）を鳴かせたり、
イシコリドメ命に鏡（←これが三種の神器のひとつ）を作らせ、
それを玉（勾玉）とともに天の香久山から採ってきた木に飾ったり、
アメノコヤネ命が祝詞をあげたり。極めつけはアメノウズメ命の舞です。
その舞で神々様は大盛り上がり。
ご神名が「ウズメ」ですから、まさしく「ウズ」を巻き起こす女神。
ウズとはエネルギーや生命力そのもの。
私たちの太陽系も銀河系もDNA全てウズを巻く。
ここでは「笑い」というウズですね。
その神々様の笑い声を聞いて天照大御神は不思議に思います。
「私がいないのに、なぜそんなに皆は楽しそうなのかしら？」と。
世界は真っ暗闇のはずなのに！
そして様子を見てみようとちらっと戸を開けて
アメノウズメ命に「これはどうしたことか？」とお尋ねになります。
天照大御神の問いにアメノウズメ命は
「あなた様より尊い神様がお出ましになったので、皆でそれを喜んでいるのでございます」
と答え、天照大御神に鏡を差し出します。
天照大御神は鏡に映ったその尊い神様（もちろん天照大御神ですよ、鏡ですから）の姿を見て驚かれ、
その隙に、外で待ち構えていた神々様が天照大御神のお手をとって、岩戸から出て頂くことに成功した・・・。
ざっくりいうとそんな話で、この話の中にはいくつも気づくべきことがあるのですが、
今日の本題はここからです。
この後、古事記にも日本書紀にもこんな一文があります。
「天照大御神が岩戸からお出になって世界に光が戻った時、
その光が岩戸の外で待っていた神々様の顔面にあたって神々のお顔が白く輝いた」
お顔が白く輝く。つまり面白い。
何と、これが「面白い」の語源です。
漢字のまんまだったんですねーーー笑。
つまり神々様の光が（自分の）顔に当たることを「面白い」というのでした！
だから面白く生きるの本質は、神々様の光が自分の顔に当たっているように生きるということで、
そのためには私たちの顔はいつでも神々様の方に向いている必要があります。
それは自分の意志を神様の意志に合わせるということでもあるよね。
それが出来たら確かに面白いだろうな・・・とも直感的に感じると思います。
ちなみに古事記や日本書紀はこの後
「あはれ、あなおもしろ、あなたのし、あなさやけ、おけ」と続きます。
「あはれ」は天晴れで、天が晴れて光が満ちること。
「おもしろ」は今見たように、その光を受けて、神々様のお顔が大変面白く輝いたこと。
「さやけ」は竹葉（つまり笹の葉）の声。
「おけ」は木の葉がふるえる音。
世界に光が満ちて、植物たちも喜んで「さやけ、おけ」となったのでしょうね。
ということで、面白く生きたい方はいつでも神様の方に、
宇宙の方にお顔を向けていましょう。
天の意に自分を添わせる。
神様や宇宙があなたに望んでいることは何でしょうか？
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（2022年１月号）
