先日購入したジャンク PC へ Lubuntu と Debian をインストールしたところ、またまた輝度調整のできない緊急事態が発生してしまいました。画面が最大輝度になったままで、とってもまぶしいのです。そんなわけで今回も色々と試行錯誤の顛末をメモりました。メモ

 

実はこの問題には以前も色々と苦労していましたが、backlight フォルダの中へ数値を設定することで、何とか解決していました。

 

輝度調整の効かない「Lubuntu-Minimal」を懲らしめてやりました。

 

今回もこれでやればスムースに設定ができていますので、大きな問題にはならないのですが、人間、だんだん欲が出てきて、一丁前にグラフィカルに設定したくなった自分がここにいます。

 

それではまず最初に前回の方法を復習してみます。この辺のところは、ArchWikiに詳しく説明されています。極楽はぜがいつもやっている力技ではなく、洗練された方法が紹介されていますので、それで宿題の復習をします。ACPI の項を参照です。


スクリーンバックライトの明るさは、大抵の場合、ビデオ用の ACPI カーネルモジュールを使用することで、操作することが可能のようです。このモジュールのインターフェイスは sysfs のフォルダ /sys/class/backlight に実装されてます。

フォルダ名は、グラフィックカードの種類によって違う名称が与えられるようです。

# ls /sys/class/backlight/
acpi_video0

 


この例のバックライトでは  acpi_video0 を使用しています。そしてフォルダの中はこのようになっています。



最大輝度は max_brightness を見ることでわかります、この機種では 9 でした。

# cat /sys/class/backlight/acpi_video0/max_brightness
9


数値を brightness に書き込むことで明るさを設定できます。最大輝度よりも高い数値を設定することはできません。とりあえず、中間値の「5」を設定してみました。

# tee /sys/class/backlight/acpi_video0/brightness <<< 5

 

これで輝度調整のできない性悪パソコンも、何とか私でも手なずけることができるようになりました。これらはテキストファイルですから、もちろん手書きで修正することができます。これは極楽はぜの得意な力技です。

 

それでは今回の主題の「グラフィカルに設定する」に移ります。そもそもバックライトのコントロールは、ググってみますと「Power manager」でやっているらしく、LXDE に使えそうなものは二つのようです。

 

Power management - Openbox

 

1. gnome-power-manager

2. xfce4-power-manager

 

Synaptic で検索してみると、Lubuntu にも Debian にもありました。早速インストールしてみることにました。今回使用した Ubuntu と Debian は LXDE 版をミニマムインストールしているものです。

Debian Stretch 9.3

Lubuntu 16.04 LTS

 

今回使用した PC は、先日、近所のハードオフで購入した三千円のジャンク品です。最近のジャンク品は Vista がインストールされていたものが主流で、XP はさすが見かけなくなりました。メモリだけは 1GB では寂しいので、手持ちの 2GB に増強してあります。

 

 

・VAIO  VGN-NR51

・液晶  15.4   WXGA 
・CPU    Celeron 540  1.86GHz/1コア  
・メモリ容量    1GB
・発売日:2008年 1月

 

最初は Debian ではお馴染みの Gnome バージョンを Synaptic からインストールしてみました。しかし結果は NG でした。全く起動することができません。端末からでも、「コマンドがありません」と叱られました。

 

幸先が悪く少々がっかりしましたが、気を取り直して Xfce4 バージョンをインストールしてみました。

 

 

これが大当たりで、右下タスクトレーにバッテリーアイコンが出現し、右クリックすると輝度調整スライダーで調整することができます。

 

 

こんな感じです。

 

 

ところが、ここで重大発表です。「Lubuntu 16.04 LTS」は普通に使えて良かったのですが、「Debian Stretch 9.3」では輝度の調整はできるのですが、再起動すると最大輝度へ戻ってしまい、設定値が保存されません。まあ、起動するたびに調整すればいいわけですが、少し煩わしいです。

そこで Backlight フォルダを見てみますと、なんとモジュールが三つもあります。ちょっと見にはどれがどんな動作をしているのか判別不能です。

 

 

3つの brightness に数値を設定しながらイジってみたところ、この三角関係が分かりました。

 

 

設定値を保存することに関係しているのは「acpi-video0」と「acpi-video1」で、「intel-backlight」は無関係でした。

 

 

そこで、この二つへ同じ数値を設定することにより、デフォルト値として保存することができることが分かりました。必ず同じ数値です。私の場合は中間値の「5」がちょうどいい具合でした。

 

一時的に輝度を増減する場合は、右下タスクトレイにあるスライダーで調整でき、再起動すると設定したデフォルト値へ戻り、正常動作を確認することができます。

 

これでようやくこのジャンク PC も、まともに使うことができるようになりました。枯れ木に花を咲かせましょう。メデタシ、メデタシ、オシマイ。

 

近所のりんごの木は、今、雨に打たれています。おかげさまで積雪は 66cm までに減りました。この雪の中のりんご園では、春の訪れを感じながら、りんごの作業の中で一番大切な枝の剪定が行われています。枝の剪定は、大変難しい作業で、「千本の木を剪定しなければ一人前になれない」とも言われているようです。

 

 

最近の極楽はぜは、先日の県立病院の検査結果でやや元気を取り戻しています。所見は「半年前と特に変化は認められず」でした。では、また。

 

つきました輝度調整がこのハゲに