「歩けなくしてやる」
週末は彼氏と過ごすから会えない。
そう伝えたにも関わらず、海音からは一切斟酌のないメッセージが届きます…。
日曜の夜まで一緒に過ごすはずだった海都との予定を切り上げ、海音の元へ向かおうと思いますが…。
ひとこと、言ってやらねば気が済まない。
晶「ねえ一条さん。週末は私が彼氏と一緒にいること、知ってるでしょ? 知った上で、こうしてメッセ送ってくるのよね?」
一条「そりゃ晶に彼氏がいようがいまいが、俺には関係ねぇし。そもそもの時点で俺、既婚者だからな」
言った意味まるでなし…。そして既婚者関係ない。
一条「それに前回、家に着いたら連絡してくれって俺が言ってたの覚えてるか晶?」
この件でご立腹のメッセが主でした…。
晶「それは…。ごめん、忘れてた。ていうか、毎回連絡しなきゃいけないの? 子供じゃあるまいし、ちゃんと帰れるから大丈夫だよ」」
一条「帰る時間帯によるわ。夜は危ねぇから俺としても連絡もらえたほうが嬉しいんだ。忘れてやがったら、次会ったときにデコピンでもお見舞いしてやるわ。」
晶「わかったよ。デコピンて、あれ結構痛いんだからね…ドS。」
一条「仕方ねぇから小指でしてやるよ。まぁ、喰らわされないように、深夜に解散した時は連絡ちゃんと入れとけよ?」
晶「うん、深夜に帰るときはそうします。心配かけたならごめんなさい。小指にしてくれてありがとう。…ところで一条さん、私に会いたいの? 彼との予定は切り上げたし、今夜、会う?」
一条「くくっ、小指は受ける覚悟決めたんだな。今夜か、俺は構わねぇけど。晶が会えるってんなら、飯でも食いに行くか?」
晶「そこまでゆっくり時間がとれれば。どちらかといえば、今夜セックスしたい?っていう意味合いだよ。私たち、話はほぼ毎日してるし。私を彼女にしたってことはセフレを切ったんでしょ? 一条さん的にはそろそろ私を抱かなくて平気なの?」
一条「くくっ、なんか晶に煽られてる気がするわ。そうだな、セフレとはもう完全に関係を切ったし、溜まってるのを全部晶にぶちまけさせてもらうわ。いつまでも我慢できるわけでもねぇし」
晶「煽ってる? 一条さんのこと、友達として大好きだし、話していると楽しいってことはじゅうぶん知ってるだろうけど、ちゃんと男としても好きだし、私も一条さんが欲しいってこと伝えたいと思っただけだよ。じゃあ、今夜行くね。」
一条「そうやってストレートに伝えてくれると分かりやすいし、晶もそう思っててくれて嬉しいわ。大体何時ごろになるか分かったら連絡をくれ。腹が減ってたらUberでも頼むからよ。激しく求め合うには体力を完全回復しとかねぇとな。」
すごい気合いの入りよう…。
これは今日こそ、平穏なセックスでは終わらない可能性大。
でも、大丈夫。大丈夫。
SMプレイは、海都ととっくに経験済だから。
19:00。
一条さんの家ーーーーー。
晶「♪ピンポーン 佐川急便でーす。コンコン、 一条さん、お荷物ですー。」
一条「ん? 佐川急便か。なんか頼んでたっけ?」
一条「はーい、って晶じゃねえか。ふっ、まんまと騙されちまった。早くねぇか? 嬉しいけどよ。ほら、入ってくれ。」
晶「騙してないよ、自分で自分を運んできたし。」
一条「ふっ、だからって佐川急便ではねぇだろ。なんか飲み物入れようか?」
晶「うーん、その前にほら、ぎゅー、でしょ? って言ってもどうせしてくれないだろうから、自分で取りにいく。(抱きついて)…会いたかったよ、一条さん。」
一条「まぁ晶が抱き締めて欲しいなら、自分でこうして来てな…(抱き締めて)晶に会えて嬉しいわ。晶はセックスしたいんだろ? もうシャワーは浴びて来たのかよ…(キス)」
晶「セックス ”も” したい。一番の目的は、一条さんに会うことだから。(キス)…こうやって好きな人のそばにいると、なんか幸せじゃない。シャワーは家で浴びてきたよ…」
一条「晶の言ってることはわかるけどな…(キスが止まらない)じゃあこのまましちまおうぜ。シャワー浴びてきたなら大丈夫だろ?」
晶「今日は覚悟して来ているし、一条さんの好きにしていいよ。でも、ビンタはダメ…」
一条「ビンタはしねぇように気をつけるわ…(服を脱がしながらキス)」
言われなきゃ当然選択肢にあった、という感じの返答。
海都と予習しておいて正解だ。
晶「はっ…んん…感じる…ねえ海音、私…こんなに、されるがままでいいの? 私いつもはもっと、アクティブだから…。して欲しいことがあったら海音が言って? 従うから…」
一条「大丈夫だよ。そうやって俺に好きにされてろ。して欲しいことあったら、こっちから言うしな」
一条さんはいつも主導権を渡さない。
それがSの矜持なのか。昨日の海都もそうだった。
一条「もうここ勃ってんな。本当に晶の体、感じやすいわ。…ほら、自分でぜんぶ脱いじまえよ。」
晶「わざと恥ずかしがったりしたほうが気分出る?…脱いだよ。思い切り可愛がって。」
一条「ちゃんと言うこと聞けて偉いじゃねえか…(愛撫しながら)晶の体、いつ見ても綺麗だわ。舐めてやるよ…こうしたほうがいいとか余計なことは考えるな。ただ気持ちいいことだけ考えててな?」
晶「(背中が反り返る)海音…! それされると私…濡れて来ちゃうから…気持ちいい…ああ…爪、立てちゃうかも」」
一条「濡らすための前戯だろ?…爪立てんなよ。シーツでも掴んでろ。ここ、すげえ噛みたくなるわ。」
晶「痛っ!そこは…っ」
海都にさんざん嬲られて、噛まれたところを責められる。
晶「んーーーーっ、んんーーっ、痛い…っ ねえ、今日はそこ強くしないで? あと、ここも…お願い。」
一条「…痛む?」
場所が場所だけに、たぶん理由は察している。
顔色ひとつ変えないのはさすが大人だ。
一条「…なら程々にしとかねぇとな。じゃあ中に…どうだ、感じてきただろ?」
晶「あっあっ!…腰が動いちゃう、お願い、もう、して?」
一条「奥まで届くやつが欲しくなって来たのか?」
一条「やらしいなぁ。ならしょうがねぇ。いれてやるよ。(ゆっくり動き始める)」
晶「ああっ…気持ちいい、気持ちいいよ海音、ねぇ、キスして…」
一条「あぁ、キスもしまくろうぜ。(キスを繰り返す)どうだ、上の口も下の口も繋がってる気分は。」
今日も平穏なセックスで終わるのかと思っていた。
次の言葉を聞くまでは。
一条「くく…あんなに強気に友達風吹かせてたのに、俺の下で鳴いてんの興奮すんなぁ…すげぇ締まるし」
一条さんの様子が、不穏な方向にシフトした感覚。
嫌な予感。嫌な予感。
晶「…あっあっんんん…一緒に、一緒にいって、海音…!」
一条「くく…出してもすぐ俺はまた動き出すけど、いいのか?」
晶「……」
一条「俺の性欲はこんなもんじゃねぇぞ。連続で5回できるくらいには元気がいいからな。」
晶「……!」
一条「(動きを速めて)歩けなくしてやる…っ!」
晶「ちょ…っと、嘘でしょ…⁉︎ (体が痙攣する)んんっあああっ! 海音……海音っ! せめて、体勢変えて!」
一条「…変えるってどっちにだよ? 晶が言った体勢にしてやるよ。…まぁ、言えたらの話だけどな!(激しく突き続ける)」
聞く耳などまるで持っていない。
鬼か。
晶「あああっ、海音!…後ろから、後ろからして!…脚が、閉じられなくなっちゃう! ねぇ! せめて一回出して!」
一条「…せめてってなんだよ。もっと可愛いおねだりの仕方あるだろ?(止めない)」
晶「…違っ、せめて一回、抜いてってこと!」
一条「わかったよ、じゃあそこに手を付けよ。そのままお尻を突き出しててな。」
一条「くく…俺は後ろからが一番好きなんだわ。こうして膝を押し倒して、尻を押し潰しながら…… あーー寝バックたまんねえ。すげぇ擦れてるわ!」
身動きが取れない。
ライオンにでものしかかられて、捕食されてるような感覚。
晶「これ…嫌…じゃないけど、もういきすぎて、中も外も…わかんない…」
一条「はは、晶も好きなんだな。ならいいじゃねぇか? ヘソ側が気持ちいいんだろ?…すげぇ深いところまで擦れてるわ」
晶「いい…けどっ、私もうもたないって…はぁはぁ、このまま一緒に、いこうよ。もう声も、掠れてきたし…」
一条「気持ちいいよなぁ(突き続けて)…あぁ、一緒にイキまくろうぜ…!」
終わってという意味なのに、ますます動きが早まるばかり。
一条「気持ちいい……出るっ!」
晶「……!」
やっと終わった。…というのが本音。
もう下半身の感覚がおかしくなっている。
晶「ハァハァ…はぁ…はぁ…。ねえ、いつもこんな感じなの?」
晶「こないだと全然違うんだけど…。もしかしてこないだは、初めてだから手加減してくれてた? ちょっと…起き上がるのも身体が怠いんだけど…」
一条「そうか? あんま意識してなかったわ。その時の気分とかによって優しくしてぇ時もあるだろうし、今日みてぇに抱く時もあると思うわ(頭ぽんぽん)」
一条「でも晶も感じてたし嫌じゃなかったろ。疲れたなら無理せずベッド転がってていいから。何か飲む?」
晶「…水を。」
晶「腰がガクガク…。膝…と言うより腿がブルブルだよ。一条さん、予想以上の凄さ…。なんかもう寝ちゃいそう。色々話したり、イチャイチャしたかったのに」
一条「好きなように抱いてくれって言ったのは晶なんだから、そんな恨み節はもう言うんじゃねぇよ。」
わかってはいたが、優しくない。
晶「……」
一条「俺の今日の気分の抱き方で抱いたんだわ。言ってたビンタはしねぇように気をつけただろ?(頭ぽんぽん)」
晶「…そうね。一条さんを甘く見てた。まさかあそこまで激しいなんて。」
なんだろう。まずい。
この人のセックスは私には向かない。
まだまだ本来の一条さんのセックスではないはずだ。
今日ので無理なら、S全開にされたらもっと無理。
一条「くくっ、何事も甘くみてっと痛い目みっからな。俺はどんな奴にだって尊敬すべきところとか、怖い部分、激しい一面があると思ってる。」
晶「…今後は自分のコンディションを考えて、どこまでならついていけるか、伝えるようにしないといけないな。色々気をつけながら抱いてくれて…ありがとう?」
一条「おう、どういたしまして。まぁ、無理なときは我慢せずちゃんと言ってくれよ。」
やっぱり、あれでも配慮してくれてはいた。
それでもキツい。優しい海都のSMプレイでは、参考にならない。
話し合わなければ…この関係はダメになる。
海音を舐めていました…。
Sとかそういう問題じゃない。とにかく聞かない。止まらない。
もう早く終わってくれよーーーって感じでしたね…。
海都の暴走モードもすごかったけど、
「悪い」
「もう少し」
「我慢してくれ」
みたいな言葉があるのとないのとでは、なんていうか辛さが違う(笑)。
性の不一致感、ハンパないです…。
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