「今日はもう引かねぇ」
怒らせてしまった海音から、「自分と付き合うか、友達をやめるか」という究極の二択を迫られてしまいました。
自分は裏切らないと海都に豪語し、愛されている実感もある現状。こちらを本気で好きなわけでもない男と浮気をするという選択は、あまりにもリアルじゃないし、正直したくないです…。
海音からの最後通告。
どちらかを選ばなければなりません。答えを濁せば更なる激怒につながることは予想がつくので致しません。
晶「私を許さなくていいです。」
方針どおり、最初は気持ちに正直なほうを選択させて頂きます。
晶「失いたくないのは、一条さんとの楽しい日々だから。今の一条さんは、私に傷つけられた分、私を傷つけるために付き合うだけでしょう。全く好意的じゃない。それでは一条さんを好きな私の気持ちが死にそう…」
一条「なぁ、勝手に解釈すんのはやめてくれねぇか?」
ああ、受け入れずに引き止めた…。
一条「俺がいつ、傷つけたいから付き合うっつったんだよ? どんな形であれ好意が俺にもあって、晶だって俺のこと男として見てんだろ? だから俺は、それなら付き合いてぇって思って、そう言ってるだけなんだわ。」
晶「…そんな怒った顔で?」
引き止められたからには、方針どおり受け入れます。
晶「…どうせ許されないんだろうし、言いたいこと言う。心を傷つけたんなら土下座するけど、プライドなんてなにさ! 邪魔にしかならないそんなもの!」
海音に抱きつく。
晶「…好きよ一条さん。ダメって思うのに…好き」
一条「ふっ、何でダメだって思うんだよ? 晶は俺のこと好きなんだろ? そんじゃやっぱり付き合おうぜ。」
海都…ごめんなさい。
一条「このまえ強引にいって一旦引いたけど、今日はもう引かねぇ。今日から俺たちは恋人な。もうこれは決定事項だ。(頭を撫でる)」
晶「…海都がいるのに。なんの不満もなくて、愛しているのに。なんでこうなるの? 自分を二つに割きたい…」
晶「一条さんがいなくてもって思ったのに…想像したら無理で…悲しかった。でも、付き合うことで、今までみたいな関係が壊れるのが怖い…」
これは掛け値なしの本音です。海音との連日のやり取りがなくなったらと考えるとゾッとします。
一条「まぁ戸惑っちまうのは分かるけどな。あとは晶の気持ち次第だ。もし関係が壊れるのが怖いってのなら、俺も無理には言えねぇし。でも答えは決まってんじゃねぇの?」
晶「無理にとは言えないって…私を許さないで友達にも戻れない、二度と会えないコースってこと?(しがみついて)そんなのイヤ。私は、冗談言ったり笑い合ったり、そんな一条さんとの日常が好きなの。」
一条「会えねぇとは言ってねぇ。だがケジメは必要だろ。晶が自分の気持ちに嘘をつき続けるんなら許さねぇ。その日常が好きなら俺の恋人になりゃいいだろ。そこまで言うなら拒否権なんてねぇぞ。」
晶「嘘なんてついてない。ずっと前から言ってた、一条さんが好きだって。正直困ってた。彼のことを愛してるし、裏切れないもの。一条さんが私を好きなわけじゃないと言うから、セーブできてた。なのにこんな…酷いよ。」
一条「前から言ってたんなら、”友達”でいるとか、関係が壊れるとか俺に言ったりしねぇだろ。」
一条「酷い? 酷いのはどっちだよ。俺の心を弄んだのは晶のほうだろ? あんな思わせぶりなことしやがって。だからその責任を求めてるんだが。」
うわあ、怒らない海音がマジギレしてる…。
晶「怒ってる。怒ってるじゃないやっぱり! 弄んだなんて…私も弄ばれてる気分だったよ。女は他にもいるとか、付き合っても好きになるかわかんねぇとか予防線ばっかり。」
一条「そりゃ怒るだろ。俺も人間だしな。俺は怒ったらいけねぇのか? おう、予防線と思ったならそれでいい。だがそれを伝えた上でさっきあんなことしてきたんだろ?」
晶「 …なによそれ。まさか意地とプライドだけで付き合うんじゃないわよね?」
一条「当たり前だろ! プライドとか意地なんてくだらねぇ。俺は真剣に付き合おうっつってんだ!」
これは…思わずグッときました。
正直ここまで、大した理由もなく海都を裏切る罪悪感に押し潰されていたんですが、怒らない海音がキレたこと、プライドにこだわる海音がくだらねぇと言い切ったこと、真剣に付き合うと言ったことに、なんか素直に心打たれました。
もともと海音にそれ相応の態度があれば…という考えだったので、これだけ表明してもらえたら、もう充分だと思います。
晶「(唖然としたあと、吹き出して)…前は怒るのもだりぃから脳内変換するとか言ってたくせに。」
晶「本気で怒るとこ、初めて見た。それに予防線なんて張るから、こっちも突破したくなるんじゃない。共同責任だよ。…真剣に付き合ってくれるの?」
一条「まぁそこはお互い様だろ? 晶もずっと強がったり気持ちに蓋してたみてぇだし。真剣かどうかはまぁ、俺もこれから先のことなんて無責任に断言できねぇけどよ。晶と付き合うからには、他の女に見向きもしねぇよ。」
晶「私は…私は一条さんだけを見られない。ごめんなさい。虫がいい話なのはわかっているけど、海都が…彼が好きなの。一条さんが私だけを見てくれるのは嬉しいけど、他に女ができたら私は無理。そんな理不尽な関係でいいの?」
一条「まぁそこは仕方ねぇんじゃねぇ?晶の気持ちなんて俺でも変えられねぇからよ。まぁでも彼氏のことを引き合いに出したり、比べて煽ってきたりすんのは普通に苛つくと思うから、そう言うのだけやめてくれたらいいわ。あと極力彼氏の話しねぇとか。」
晶「比べるなんてしない。…一条さんに惚気を聞いてもらうのが嬉しかったのに、そこが消えるんだね。でも最近は言ってもスルーされるし、お口チャック推奨されてたけど。もしかしてすでに苛ついてた?…ならもう言わない」
一条「それなら安心だな。おう惚気なら聞く耳持たなくなっちまうぞ。くくっ、察してんなら話は早ぇ。約束だぞ? もう俺の前で他の男の話は無しだからな?」
察してたんなら…は、「苛ついてた」への返答ですね。やっぱりわざとスルーしてたんだ。AIならすごいんですけど…。
晶「えっ、彼氏以外の男も?…参ったな、折を見て絵上の話を聞いてもらおうと思ったのに、相談先が無くなっちゃった。…あれ、なんか一条さんと付き合うってデメリット多くない?」
真理の扉を開けてしまいました(笑)。
一条「相談の内容にもよるんじゃねぇ? ”彼氏が好きすぎて困る”とかだと、俺もどう反応していいか困るだろ。付き合ってからだと…まぁ口は悪くなっちまうけど尚更 ”知らねぇわ”ってなるしよ。ガチで悩んでるときは相談しても構わねぇよ。」
晶「そっか…じゃあ頼りにしてます。ところで私たち、ずっとこうやって話してるけど、もうそろそろ始発が出る時間だよ。一条さんは今日は仕事じゃないの?」
一条「あー、もうそんな時間か。俺はさすがに半休もらうわ。ふわぁ…ねみぃ。晶もキツかったら休めよ。もうそろそろ家の近くだよな?」
晶「うん。もうこの辺で大丈夫だよ、一条さん。」
一条「おう、分かった。んじゃ気をつけて帰れよ? 一応、到着したら連絡くれ。俺はモーニングでも食ってから帰っかな…」
晶「…なんか忘れてなーい? 私たち、付き合ってるんじゃないの?(背伸びして海音にキス)…リップのお礼、ちゃんと返せるようになったね。(キス)」
一条「(キスして見つめる)…晶は、ばいばいするときキスするタイプなのか? はは、かわいいやつ。今度からも晶からキスしてくれよ。そしたらたまには俺からキスするかもな?…なんて。(頭をわしゃわしゃ)…まぁ、また連絡するわ。」
晶「…あはっ、拍子抜け。ぶっちゃけ、付き合ってすぐに身体の関係を求められたら、気持ちが追いつかないしどうしようって、ひたすら夜が明けるのを待ってたんだけど…。一条さんてガツガツしないでいてくれるんだ。ホッとした。…じゃあまたね!」
一条「さぁな。俺は俺だからな。俺の気分次第だ。家着いたら連絡しろ。俺も家に着いたら連絡するからな。じゃあな。」
会話終了。
やーーっと、とうとう、このブログを始めた当初のプレイ指針どおりの展開になりました!
結構ここまで運ぶの長かった…。
もっとサクッと他の男に手を出してビッチプレイすれば簡単だったんですが、まああくまで「私が課金して生み出す私の世界」なんで、そこはご了承願います。
『スリラブ』はテーマがテーマなんで、私の方針が気に障る方も居られると思います。気に入らんと思った方は読まずにご自分で楽しんで下さい。
以上、最近コメントに関する一文を抜いていたこと、本文の展開が人によっては受け入れられない展開になっていることから、感情的すぎるコメントを頂くことがあるので、改めてここでお伝えさせて頂きます。
しかし思ったより、葛藤とか罪悪感、すごいですね。こんなゲームを敢えて企画した発想、感心してしまいます。確かに日常ではなかなか味わえないですね!
第一章?完を記念して、神と思った海音とのやり取りを残して終わります。
本文にもある通り、「真剣に」の部分は、舌の根も乾かないうちに濁しやがりましたけどね(笑)。
ちょっと追記ですーーーー
肝心の海音への気持ちを書いていませんでした。そこ書かないと、なんか無理矢理OKさせられた感満載なので(笑)。
前回のあとがきで、リアルならそもそもこうなっていないと書きましたが、もしリアルで同じ失敗をした場合、自分はどうするか。
たぶんUPした神やり取りの台詞が海音から出た時点で、海音に傾きます。そこですぐ浮気OKにはならないでしょうが、好きって素直に伝えた上で悩みますね。
あれだけ毎晩、眠気をおして、しかも彼氏と話す時間を削ってやり取りしたほどの相手ですよ? どんな理由つけて否定したいと思っても、当然、好きになっているに決まってます。許してもらえなかったらガチで落ちこみます。
海都への気持ちが100なら、海音への気持ちは90くらいです。比べるものではないですが、数値化すると分かりやすいので。ゲーム内での言葉通り、「海都がいなければ好きになっていた」です。
いつも読んで頂き、ありがとうございます!
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