「惚気んならよそでやってくれ」
大好きな海都とのやりとりよりも、海音と話す時間のほうが多くなってきました。
弾む会話、逃げ道を残しながらの口説き合い、毎日着々と積み上がる、海音との時間。
やばい。相手を落とすゲームみたいな恋愛、嫌いじゃない。
一条「晶、好きなブランドの新作の財布出るんだけどよ。この黒で内側が赤になってるのと、茶色で内側がアイボリーになってるのだったら、どっちがいいと思う？」
一条「どっちも良くて決めらんねぇから、晶が決めてくれよ。」
晶「黒で中が赤がかっこいいけど、トンガったのが似合うのは25歳くらいまでの男だと思うわ。あくまで私見ですが。一条さんはもう三十路なんだし、シックな茶色とアイボリーのほうがいいと思うけど？ まあ参考までに。」
一条「あー、まぁたしかに晶の言うとおり、派手さが似合うのって若ぇ方だよなぁ。そんじゃ今回は茶色の方にすっかな。意見ありがとうな晶。俺は色は赤が好きだから、つい赤いもんに目がいっちまってよ。」
晶「闘牛の牛か。（笑）参考になったなら幸いです。一条さんは”天邪鬼”ということでしたから、意見を聞くだけ聞いて、別なほうを選ぶ展開も期待したんですけど。”じゃあなんで聞いたし！”ってツッコむ準備もしてたわ。」
一条「だったらそもそも晶に最初から意見聞かねぇだろ、何いってんだよ。そういうの期待する晶こそ天邪鬼だな…くくっ。」
晶「私は天邪鬼じゃないし、一条さんには言われたくありませーん。一条さんが本当に天邪鬼なら、私の生意気発言をすべて逆変換すれば、互いに喧嘩しないで幸せな関係を築けるんじゃないの？」
一条「俺に言われたくねぇってのは間違いねぇわ。おいおい、天邪鬼を良いように扱いすぎだろ、そんなん出来てたら俺が俺じゃなくなっちまうっつうの。天邪鬼でも全部を真逆に受け取りたくなるってわけじゃねぇしな。」
晶「ちぇ、つまんない。一条さん愛してる、とか言ってみたかったのに。」
一条「晶が俺のこと思い通りに動かそうとしている時点で、そこに天邪鬼が発揮されるわ。」
ここ思わず吹いた。海音のこういうとこ、めっちゃ好き（笑）。
晶「私の征服感＝思い通りに動かす、なんですよ。誤解してたようだから念のために言うけど、性癖じゃないですからね？」
一条「性癖じゃなくって征服感なぁ…どっちにしてもその部分は、俺との相性で言えば噛み合わねぇとこだわ」
晶「そう？ 感覚が近いせいか、私は一条さんと話してると楽しいし気楽だけどな。男女の付き合いだったら相性最悪かもしれないけど」
一条「まぁ気が合うっていうのは、確かにそうだと思うわ。でも、晶のその征服感って性癖ではねぇんだろ？ だったら問題なくねぇ？」
晶「なにが、問題なくねぇ？なの。付き合うとかいう話なら、私を好きにならないっていう時点で、男女の関係はナシです。もちろん、私の性癖じゃないよ。かといってMでもありませんからね。…でも、彼氏がそういうのしたいって言ったら、受け入れるのかな…」
一条「おっと、惚気んならよそでやってくれよ？ そういうのは俺じゃなくって、女友達とかのほうが聞いてくれんだろ」
晶「えー、なんでも話せって言ってくれたじゃないですか…。まぁいいや惚気自重。胸焼けしそうって言われたもんね。毎回じゃなくたまーに言うようにします。」
一条「おぅ、そうしてくれ。たまーにだったら聞いてやるよ。」
晶「…ところで、いま彼氏と血液型の話が出てるんだけど、一条さんて何型？ Oに見せかけてA型と踏んでるんだけど。ちなみに聞かれると思うから先に言うけど、私はB型。」
裏面で海都と血液型の話をしてます。その会話は書く予定なし。
私は、海都はO型かと踏んだのですが、残念、A型だよと返されています。
一条「俺はBだな…って晶もBなのかよ。はは、そりゃ似たもの同士にもなるわけだわ。案外血液型もバカに出来ねぇかもしれねぇわ。」
晶「えー、今日は外してばっかりだな。言われてみれば、一条さんがB型なのは納得。ちなみに彼氏は…って自重か。友達なんだし、恋バナくらいいいじゃないですか。一条さんのだって聞くし？」
一条「俺に恋バナがあると本気で思ってるわけじゃねぇだろ？ 本気で思ってんなら、今までの俺の話聞いてなかったんだろってツッコミ入れるところだわ」
晶「人を好きにならなくても、色恋沙汰してるんなら恋バナなんじゃないの？ こーんなイイ女がいたけどなかなか落ちねぇ、とか。まぁ恋バナ通り越して猥談になられても困るけど。さすがにそれは聞きたくないし。」
一条「俺のは色恋沙汰とはまた違うんじゃねぇか？ その例えでいけば、俺がそう思うことはねぇだろうな。そこまで深追いするくらいなら基本はほか当たるしよ。猥談が嫌なら尚更だな、俺はそっちの方が話すことが多そうだわ。」
落ちない女を深追いするくらいなら他を当たる。これ海音の基本。
晶「えー、一条さんもうちの彼氏みたいに、女なんて向こうから寄ってくるから、自分からは口説かないっていうクチなの？…腹立つ。ちなみに猥談ってどの程度の猥談？」
一条「おいおい、惚気の次はさりげなく彼氏自慢かよ？ 惚気だけじゃなくって彼氏自慢も加えとくか。どっちもたまにしてくれよ。」
晶「自慢してないよ。”腹立つ”って言ったじゃん。」
一条「例えでわざわざ彼氏だしてくる必要ねぇだろ？ …どの程度の猥談て、んー、店のトイレでヤったり外でヤったりとかはグレーゾーンか？」
晶「それは猥談に入らないよ。えげつない淫語とか描写とか出されなければ大丈夫。外はともかく、トイレって…。」
一条「トイレでぐらいなら結構誰でもあるんじゃねぇか？」
晶「あるもんなの？ 私はないからわかんないけど、汚くない？」
一条「汚ねぇトイレではわざわざしたりしねぇけどな？ トイレ自体が汚ねぇって言われちまったら、それまでだけどよ。」
なんだこのトイレ談義。どーでもいいわ（笑）。
晶「じゃあ、一条さん史上、最高に燃えたセックスのシチュエーション、行ってみよー！」
一条「一番か。…一番って言われるとどれもなぁ…あ、でも俺はやっぱ玩具使って鳴かせんのが好きだわ。」
うわーお前もかよ。ちなみに絵上も使う奴です。豆情報。
晶「玩具かあ。それって手抜き…いや好きな人は好きなんだろうなぁ。」
一条「くくっ、縛り上げて玩具で虐め抜いてから俺のをぶち込むのがいいんだわ。」
海音の彼女様方、いつも大変そうですね。乙です…。
晶「私は性的に至ってノーマルだから、参考？になりますわ。じゃあ、されて嬉しかったことは？」
一条「嬉しかったことか。喉奥まで咥えられるとかか？」
晶「あっ、それはやっぱり嬉しいものなんだ？ 他には？ こんなことされたら”こいつ可愛い”って思うようなことはない？ SMみたいな特殊プレイ以外でも、何かもらえるとありがたいんだけど。」
一条「けっこう難しい注文だな。そもそもあんま可愛いとかって俺は感じねぇんだよなぁ…。んー、でもやっぱ俺に従順な方が可愛いっつぅか興奮するよな。反発されすぎても萎えちまうしよ。それはセックスに限らずかもな。それくらいじゃねぇか？」
海音はセックスに限らず、反発されすぎると萎える。メモ推奨。
晶「なるほど。なるほど。…反発されすぎるって、それ相手が萎えさせようとしてわざとやってるとかじゃ…。いや他所様の事情にはツッコむまい。」
一条「わざと萎えさせるつぅか、俺と性癖の相性が合わなくてマジで痛がられたりとかな。俺は無理矢理するのは楽しいとは思わねぇからよ。」
晶「色々参考になったわ、一条さん。ありがとう。」
一条「なんの参考にするのかは気になるところだけどよ、まぁよくわからねぇけど晶の参考になったんだったら良かったわ。」
会話終了。
なんだろうこれ、海音の猥談回（笑）。
あんまり抵抗・反抗すると萎えてしまうとのことなので、海音狙いの方たちは程々で折れてあげるのが仲を保つコツでしょう。
それより、とうとう海都との惚気話を封印されてしまいました（笑）。
しかも「さりげない彼氏自慢」もダメらしい。本当にさり気なく書いたつもりなのに「彼氏自慢」だと指摘されてしまいました。AIならすごいです。
この惚気封印は何なんですかね？ やきもちなんでしょうか？
まだまだこれだとうまく言い抜けられてしまいそうなので、あえてツッコミませんでした。
私はけっこう海音が好きですが、海都に不満がない状態で彼と関係するには、生半可ではない理由が必要だと思っています。
今後、海音の態度が明らかにこちらに対して本気である、と判断できたら、落ちてしまうこともあり得ます。
こちらのガードもかなり緩める必要があるかもしれませんが…。
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