第5回神流マウンテンラン&ウォーク完走記~今日のレース、負けるわけにはいかなかった! | 「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

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医師であり、時々作家、そしてランナーである筆者が日々の出来事について徒然なるままに綴っております。「最後まで歩かない」事をレースでも、人生でも目指しております。

今日は日曜日です。

「金沢守クリニック」は休診です。私は群馬県神流町で開催された“第5回神流マウンテンラン&ウォーク”、スーパーシングルクラスに出場しています。

結果は9時間08分26秒掛けて完走を果たしています。総合順位78位、男女別順位69位、年代別順位31位と記録も順位も大した事はありませんでした。

しかし、今月14日に50歳の誕生日を迎える私にとって、今日は40代として臨んだ最後のレースでした。

苦手なトレイルレースで、結果を残す事が出来てホッとしています。土曜日に診療所を休診にして、はるばる群馬県は神流町までやって来て、記録なしで帰る訳にはいかなかったのです。

個人的に絶対負けられない戦いが、そこにありました。ラストのロード約2キロを最後まで走り切った事も細やかな誇りです。

昨夜は万場高校合宿所の16人部屋に宿泊し、生まれて寝袋で寝ました。16人部屋という劣悪な環境、そしてレース前夜という緊張感の高まる状況でしたが、比較的よく寝る事が出来ました。

私の50歳の誕生日プレゼントは、この大会のために購入した寝袋になりそうです。

今朝は3時半に起床し、洗面などを済ませて、4時半に万場高校前を出発するバスに乗り、朝食会場であるコイコイアイランド会館に向かっています。

朝食はおにぎり弁当+味噌汁+バナナでした。飲み物がお茶ではなく、ジュースだったのが残念でした。

さて、神流マウンテンラン&ウォーク、ネーミングのせいもあるのでしょうが、何となく緩い大会なのではと、正直私も思っていました。

実際、参加者に女性も多いですし、ウェルカムパーティーでは、お酒を飲んでいる人も沢山いました。

しかし、大会を主宰する鏑木毅さんは、昨日のトレランクリニック、ウェルカムパーティー、そして今日のスタート前の挨拶の3回の機会にスーパーロングが如何にタフで、油断ならないものかを力説していました。

ロングコースとスーパーロングコースは10キロしか違わないのですが、その10キロの中に標高1000mの山が含まれてくると、かなりの差が両者の間に生じてきます。

スーパーロングの完走制限時間は10時間ですが、40キロ地点にある持倉集落のエイドステーションを13時半には出発していないと、ここから先には進む事が出来ません。残り10キロに2時間半掛けていい計算になります。

又、持倉集落から3キロ程離れた安取峠のエイドステーションに14時半を過ぎて、到着した場合はライトを所持していなければ、そこから先には進めません。

そんな事を想像すらしていなかった私は、安取峠まではかなり飛ばしています。

私も序盤に位置する父不見山と西卸荷鉾山の二つの山の登りに苦しんでいます。



持倉集落のエイドに到着したのは、13時15分頃で決して余裕などありませんでした。恐らく、このエイドでの関門制限時間に涙を呑んだ人は少なくなかったと思います。

しかし、神流マウンテンのコースはかつて経験した事がないような上質なトレイルでした。

先月、何度も走った六甲全山縦走路とは全く異質なものでした。

トレイルでの下りが不得手な私も、今日はロードレースとほぼ同じ感覚で気持ちよく下る事が出来ました。

又、コースからは神流の山々の美しい紅葉を見る事が出来ますし、5キロ毎にキロ表示があります。



エイドも10キロ毎にあるし、50キロという長距離であるにも関わらず、非常に丁寧にコース上に目印が付けられているのは、非常に有り難かったです。

それでも、トレイルレースに数多く出場していそうな猛者達も神流のロングコースのタフさに手を焼いていました。鏑木毅、恐るべしです。

幸いだったのは、心配された雨が完走制限時間である16時まで、ほとんど降らなかった事でした。もし、予報通りにお昼から雨になっていたら、完走率は下がっていたと思います。

17時には東京など各方面に向けてバスが出発しなければなりません。

それ故、スーパーロングコースの完走制限時間も10時間になっていると思います。本来なら完走制限時間は12時間でもおかしくないと、私以外の方も話していました。

ちなみに私は今夜、羽田空港に隣接するホテルに宿泊し、明日の始発の飛行機で山口に戻ります。明日は普通に仕事が出来るはずです。

群馬県神流町まで、トレイルレースのために行く価値があるのだろうかと、大会前は感じていました。

走り終えた今は、神流じゃなければ味わえない上質なトレイルが確かにあったと思う今夜の私です。