明日は萩往還140キロの部~自分一人で戦おうなんて甘い、何より大切なのは共走の精神! | 「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

医師であり、時々作家、そしてランナーである筆者が日々の出来事について徒然なるままに綴っております。「最後まで歩かない」事をレースでも、人生でも目指しております。

今日は木曜日です。

本日の山口県西部、朝は昨日に続いて5月とは思えぬ冷え込みでした。天候は非常によく、雲一つない
青空が広がっています。日中は風が強く、少し肌寒いながら、気温もそこそこに上がっています。

今朝も少し走ろうかなと思っていましたが、明日の夕方から明後日の夕方にかけて、24時間走り且つ歩く予定ですので、体力を温存する事を選んでいます。少しでも寝ておいた方がいいと考えています。

今日は「金沢守クリニック」は休診です。私は山口市阿知須の病院に非常勤医師として働きに行きました。
今日はお昼までで仕事を終えさせて頂きました。

昼からは明日出場する萩往還140キロの部の前日受付を済ませています。そして14時から18時の間に、
4名の患者さんを診療所で診察しています。

250キロの部は今日の18時からスタートするので、私が受付会場である山口市の松籟亭(しょうらいてい)に
着いた時には、続々と出場者が集まって来ていました。

「最後まで歩かなかった」~医師、時々作家、そしてランナー

250キロを制限時間48時間内に走る、250キロの部への出場者にはただ敬意を表する他ありません。出場者の方々の健闘を祈ります。

一昨年、一度140キロの部に出場した経験があります。体力の限界ではなく、睡魔に勝てず、DNFに終わりました。その時の経験は決して無駄ではないと思います。

今回の出場にあたっての準備に関しては、トレラン用のバッグパックを背負い、ハイドレーションにはOS-1を1ℓ入れて臨みます。普通のスポドリとOS-1では全く体に及ぼす影響が異なると感じています。

萩往還には勿論、エイドステーションもあるのですが、各エイド間の距離はそこそこ空いています。エイドで
提供される食事や水分だけでは140キロにしても250キロにしても、とても賄いきれるものではありません。

街中を走る時はコンビニや自販機を利用する事も可能ですが、夜の往還道では自分が持っている物だけが頼りです。

荷物を余りにも沢山持つ事は避けねばなりませんが、水分やサプリメント、ジェルなどは必携です。これだけはどんな状態になっても食べる事が出来る物があると強みになるでしょう。

私は2カ所ある荷物を預ける事が出来る休憩所に着替えだけでなく、カステラを入れておきます。果たして
それらを食べる事が出来るかどうか分かりませんが、カステラを目指して頑張ろうと思ってます。

又、不測の事態に備えてお金もある程度所持しておいた方がいいです。タクシーに乗らねばならない事も
あるかもしれないからです。自販機の利用を睨んで、小銭も勿論必携です。

私はnanacoカードに3千円ほどチャージしました。ローソンでは最近、スマートイコカなどのICカードが利用出来るようになっているので、イコカカードも持参します。

トレッキングポールも今回は使用するつもりです。夜の往還道に入る前の休憩所に預けておきます。故障明けの自分の体を考えると、体裁など構っている余裕はありません。

地図には、24時間の制限時間をフルに使うなら、どこを何時頃通過すればよいのかを記入しています。

各ポイントでパンチしてもらう、チェックシートを入れるビニールのパウチに入れて走りますが、見る余裕があるかどうかは走ってみないと分かりません。

何より大切なのは、他の出場者達と協力する気持ちを忘れない事です。いわゆる「共走」という奴です。

他の出場者達とはレベルがまるで違うランナーはそんな事を意識しなくてもいいかも分かりません。しかし、
普通の人間にとって、24時間なり48時間なりを走る(歩きも含む)事は並大抵の事ではないと思います。

自分がしんどい時は、自分の周りを走っている他の出場者達もしんどいはずです。余りなあなあな雰囲気
になってはいけませんが、助け合いながら前に進む気持ちは非常に大切です。

私も一昨年出場した時には萩往還をちょっと舐めてかかってました。しかし、実際に走ってみた経験や、毎年の完踏率をみると、自分一人の力だけでは戦えないレースだと強く感じるようになっています。

孤独だと感じる局面もあるかもしれないけど、共に戦う意識を持つ事を忘れてはならないと思っています。

いよいよ今日の18時からスタートする250キロの部に出場する勇者達の健闘と、一人でも多くの選手が
4日の18時までに瑠璃光寺に帰還する事を祈る今夜の私です。