SOSを発したくなる衝動に勝て!~練習で挫折してたら、レースでも挫折する | 「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

医師であり、時々作家、そしてランナーである筆者が日々の出来事について徒然なるままに綴っております。「最後まで歩かない」事をレースでも、人生でも目指しております。

今日は金曜日です。山口県西部、昨日は終日雨の一日で、今日も予報は曇り時々小雨でしたが、時折晴れ間
も除く忙しい天気の一日でした。今日は雨は降らなかったようです。

本日の「金沢守クリニック」の外来総受診者数は31名でした。

今朝も走りました。昨日21キロ走ったので休足日にしようかなと思いましたが、特にどこかを故障している訳でも
ないので、「走った距離は裏切らない」という野口みずき選手の名言を信じて走る事にしました。

ただし、足に疲労は残っていますので、いつもよりゆっくりペースです。距離を踏むことに主眼をおいて走ってい
ます。

10.5キロを48分15秒92かけて走り、677カロリーを消費しています。キロ4:35分のペースでした。ラスト1キロも今日
はキロ4:13分までしか上がりませんでした。1月の月間走行距離は249キロに達しています。

さて、昨日雨の中を走っていた時、危うく“低体温症”になりかけました。10キロ走るうちに暑いなと感じましたの
で、イヤーマフ、ネックウォーマーを外していました。ウインドブレーカーは2枚重ねで着てましたので、ここまで
はさほど問題なかったと思います。

9キロ付近で尿意を催し、セルフ式のガソリンスタンドのトイレを拝借し、小用を済ませたこと、そしてその時に手袋
を外したら、手袋が雨でびしょびしょになっていました。

さほど寒くもありませんでしたので、手袋も外してしまいました。これは後々考えると、排泄による体温低下と
手袋を外した事による体温低下の相乗効果を引き起こしたと考えています。

自宅前でUターンし、もう10キロ走ろうと思い、再度スタートを切りました。雨はそこそこ降っていましたの。雨の
中のランは体力、精神力を根こそぎ奪います。5キロちょい先の折り返し点にしているラーメン屋さんが、とても
遠く感じました。

何度も、本当に何度も途中で引き返そうと思いました。別に20キロを超えなくても、15キロでも17キロでもいいんじゃないかと、弱い自分に何度も負けそうになりました。しかし、何とか目標としているラーメン屋までは辿り着い
ています。ランニングはフィジカルよりもメンタルの占める比重がずっと大きいと改めて感じました。

残りは後5キロなので、いつもの私なら逆に元気になるのですが、昨日は残り5キロの途中から、体が芯から
冷える感じに襲われました。汗など全く出ない状態です。ガス欠気味にもなっていた気がします。

私が走るコースは国道190号線沿いの歩道です。国道190号線は宇部市を走る道路の中でも最も交通量の多い
道路です。走っていた時間も5時から6時の間の交通量の多い時間帯でした。

走っている車の中に誰か知り合いの人がいるはずだ。走っている私を見掛けて、「先生!この雨の中頑張って
ますね。よかったら乗っていきませんか?」と声を掛けてくれないかなと、かなり切実に願いました。もし、誰かに
声を掛けられたら、何の躊躇いもなく車に乗ってたと思います。

妻の携帯電話に電話し、助けに来てもらおうかなと思いました。雨宿り出来る場所でタクシーを呼んで、自宅まで
乗ろうかとも考えました。

しかし、冷たくなった体で何とか自宅まで走りきりました。風呂場に直行しましたが、芯から冷えているので、
お湯に浸かっても、いつもの入浴とは全然お湯の感覚が異なっていました。

最終的に引き返そうとか、途中で助けを呼ぼうとかいう考えをシャットアウトした理由は「練習で挫折したら、
レースで必ず挫折する」と考えたからです。「練習で最後まで走り切れない人は、レースでも又最後まで走り
切れない」とも考えています。

ハーフでも、フルでも残り1,2キロになって、パタッと足が止まってしまう方を、よくお見かけします。そう言った方
は練習でも自分と妥協しているのではないかといつも思ってしまいます。残り2キロを走らず、歩いてしまったら
、フィニッシュゲートをガッツポーズで潜ることは出来ないような気がします。

誰だって、いつも絶好調の状態でレースに臨めるとは限りません。「少なくとも最後まで歩かない」事って、決して簡単ではないと思う今夜の私です。