3月から一年ぶりに歯医者へ通ってた。
数年前から下の奥歯に軽い痛みがあったけど、
我慢できるし医者からは
「レントゲンには映らない小さなヒビが
入っている可能性が高いです。
自己修復もするので様子を見ましょう」
と言われていた。
食事の時だけだから騙しだまし来たけれど、
突然、食べてなくてもうずき出した。
そのうちその真上の奥歯の方が、
より強く痛み出し食べられなくなった。
これまでは冷たいものも熱いものも
シミてはいたけど我慢できた。
今回は熱いものに過剰反応する。
七味入りの味噌汁を飲んだら、丁度ほら、
火のついた線香を頬張った感じと同じぢゃないか。
なことするか～いｗ
慌てて冷水を飲んだら直ぐに治まった。
ただ事ではないので歯医者に行きレントゲンを
撮るも、特に異常はないと。
なわけあるか～い。
やはり写らない小さなヒビが入って
いるのでしょうと。
そのセリフは何度も聞いたし、何年たっても
自己修復しないぢゃんか。
最初は下が痛かったけど、今は明確に上の方が
酷いので、先ず上の神経を抜きたいと伝える。
医者が言うには、歯の神経は口の奥の三叉神経で
上下が集合しているので、反対側で痛く感じる
ことが奥歯では普通にあると。
どっちかをいじって逆の場合もあるが
どうしますかと。
数年様子見をしても改善しないのだから、
もう神経を抜くしかないのは決まってる。
上下ともに悪いと思っているから、
両方の神経を抜く覚悟は出来ている。
先ずは明確に痛い上の神経を何とかしてくれと。
しかし大抵は最初に痛んだ下の方が原因のことが
多いですよと脅される。
で、当たりますようにと二人で祈りながら
上をやってもらった。
超嫌いな麻酔をブッスブス刺されて、
ボーッとしてるうちに歯に穴をあけられ、
細いヤスリみたいな電線のついた棒を差し込んで
幾つかの根っこをギコギコ掻き出し始めた。
ほっぺたに電線クリップを挟まれたので、
電気を流すつもりだな。
ヤスリが神経に達すると、ほっぺた経由の微小
電流で傍の機械から「ピピピ」と音がするようだ。
どうやら神経とヤスリの間の電気抵抗を測定し、
その値によって音が変化するシステムなんだな。
電気屋だから想像はつくもんねｗ
音がしなくなるまで一定の深さに
掘り進めている感じ。
なるぼどね、とシステムのことを妄想してたら
終わった。
数日経過して、神経を抜いた上の歯は当然として、
下は嘘のように何ともない。
熱いものも冷たいものもシミないし普通に噛める。
あの下のうずきは何だったんだ。
賭けは当たった。
その後、数回通いながら歯根の消毒をし、
旅行にも行けていたのに……
そのあと、事件が起こった。
その歯でチョコを噛んでしまい、歯が割れた。
ガーン！
無神経なので痛くはないけれど、角の一部が
グラグラする。
翌日に丁度、診察予約を取っていたので
直ぐに診てもらえた。
もしも歯根まで割れていたら本体を抜歯
するしかないですよと。
ガーン！
レントゲンを撮ったら…
傷は浅いぞ頑張れ、だった。
割れた破片を抜くので麻酔しますと。
ガーン！
麻酔は超嫌い。
こんなにグラグラしてるんだから引っ張って
抜けないのか？
そもそも神経はもう無いんだろうが。
考えている間もなくブッスブス麻酔を刺され、
グリグリ、スッポーン！
小さめのカボチャの種ぐらいのが出てきた。
奥歯のひとつの角が失われた。
賭けには勝ったけど歯がカケた。
神経を抜いて大きな穴が開いている状態で
チョコを噛んだものだから、元々のヒビが
貫通して割れたのだろうと。
歯根は大丈夫なので最後の消毒を終了し、
歯根にフタをしてもらった。
次回は樹脂の芯を入れ欠損部を補填、型を取り、
その次に被せが出来たら装着して
治療はお終いですと。
一瞬、地獄を見たけれど、
普段の善行に助けられたｗ
それにしても憎きチョコめ、値上がりしたクセに
場違いなところでこれ以上自己主張するでない。
てか歯に穴が開いてるのにチョコを食う奴の
気が知れないｗ
その後の調子はとてもよく、先日ついに被せが
装着された。
それにしても、歯の神経は奥で上下が
束ねられているから痛みの識別がしにくい
なんて初めて聞いたぞ。
思い込みに注意だな。
世界で一番正しい宗教がこれだ、
なんて思い込んだのは何故だろう。
すべての精神を会に束ねられてたからかな。