20日にJAXAの月探査機「SLIM」が、日本の無人探査機として初めて月面着陸に成功したというニュースが流れた。
着陸直前に2機の小型ロボット「LEV-1」および「LEV-2」の分離に成功し、通信機能を持つ「LEV-1」からの電波が和歌山大学によって確認されたという。
同時刻にはコスモ女子アマチュア無線クラブが「LEV-1」からの信号受信に挑戦したが、失敗に終わったとも。
「女子アマチュア無線クラブ」と聞けば特に反応してしまうぢゃないか。
HPを確認すると、144MHz帯と430MHz帯と思われるクロス八木・スタックのアンテナ写真が出ている。
今回の「LEV-1」は437.410MHzだから、使ったのは20素子?の方かな。
正直、地球を周回する衛星ならともかく、月からの微弱電波を受けるには貧弱過ぎる。
一方、和歌山大は直径12mのパラボラアンテナで、その時の中継動画を見ると、受信された電波はスペアナ上ではバックグラウンドノイズすれすれの強度だった。
女子クラブが失敗するのは当然だと思う。
やはりパラボラが理想で、最低でも4列4段以上のスタックが必要な気がする。
ワタシが活動していた頃のアマ無線界では、女子は超レアだった。
女子がCQ(誰でもいいからお話しましょ)なんか出したら、数人から数十人が反応して一斉にコールするから、パイルアップ(大混信)状態になる。
勝てるのは強力な電波を出せるか、パイルの隙間を狙えた人だけ。
ワタシは電波が強い局だったので、珍しい女性局や山岳移動局が出て来てパイルアップになっているのを見つけると、後から参加してもローカルエリア内では負け知らずだった。
5Km圏内にはアクティブな無線女子が2名いた。
ひとりはウチから500m内で、電波が強すぎて信号メーターが振り切れてカチンと音を立てていた。
お嬢様風の女子大生で人気が高く、いつも取り巻きたちと喋っていたから近づきにくい。
近所だけど会う機会はなかったな。
もう一人は女子アナ張りの美声女子高生。
隣の学区の都立高校に通っていた。
明るいキャラで、こちらも人気が高いので、CQではしょっちゅうパイルを引き起こしていた。
よく交信していたけど、ある時、彼女から
「文化祭があるから無線部においで」
と誘われた。
当時ワタシは中学生。
ローカル仲間のお兄さんたち数人と遊びに行った。
初めて会った。
少しがっかりしたw
無線家同士が直接会うことをアイボールQSO(オフ会)と言う。昔はこんなことを普通にやってた。
「LEV-2」からの送信写真によれば、肝心の「SLIM」本体は、どうやらひっくり返って着陸したようで、太陽光発電が出来ないからバッテリーエンプティ寸前でスリープさせたらしい。
「起き上がりこぼし」みたいな設計は出来なかったのかな。
伸縮ロッドを出してでんぐり返るとか、非常時の想定はしないのだろうか。
軽量化が行き過ぎるとこんな風になる気がする。
月までは電波の速度でも往復に3秒近くかかる。
リアルタイムに地球からの割り込み制御が出来ないから難しいのは分かる。
ひとかたまりの指令が全て実行された後に初めて異なったシーケンスへの移行が可能なのだろう。
何処かの会のように、個々人が活動で暴走して、悪い結果が出続けながらも暫く止められないのと同じで、管理・指導のタイムラグがあり過ぎる。
やめられない止まらない、かっぱ何とかだw
親戚の子で、会の高校を出たのにそのまま上に進まずに旧帝大の宇宙工学へ行き、大手メーカーで人工衛星を設計してるのがいる。
かしこ過ぎて頭がどうかしてるっぽいけど、今度詳しく話を聞いてこよう。
お前の地球は丸いんだよな、大丈夫か?
なんて聞いてみたい。
殴られるかもw