二十四節気も霜降を迎えた昨日、
長年の仲間が久しぶりに道場にやってきました。
この秋に引っ越しをするとの話はすでに
聞いていたので、仕事の都合でここ3年ほど
稽古に来られなかったことを考えれば、
間違いなく道場に来るだろうとの予想のとおり、
元気な顔を見せに来てくれました。
かつては厳しく楽しい稽古と、
それ以外にもたくさんの時間を
ともに過ごしてきた昔なじみです。
彼は医学生となり、医師となって以降も
稽古でまったく手を抜かないため、
恩師も周囲もケガなど一大事になりはしないかと
心配をした時期もありましたが、
それも懐かしい思い出です。
芯のある男で、気性の激しい一面もありましたが、
いまはだいぶ丸くなり、「継続は力」ということを
感慨深く話してくれました。
昭和一桁生まれの恩師は、私たちに
「すねっかじりの分際で」とよく言ったものです。
社会を分かったようなつもりでいた若い頃が
いかに「ひよっこ」であったか。
世の中、
大人になってから分かることもある、
というよりも、
いいトシになって分かり始めるようなことばかり、
なのだと思います。
互いに、伝統の武道を学び数十年、
いまの子どもたちに、若者や大人たちに
何が必要なのか、そして大切なことは何なのか、
いまの私たちならできることがある。
何事も糧として、
人生をゆたかによく生きること、
すべてはこの掌のなかにあると確信しています。
追記
これまでも記しているとおり、
目指すのは、他者との比較ではなく、
己の時間軸での成長。
よい習慣を身につけ自分のものとしたなら、
幅広く、他の分野への応用も自在、
その強さは相対的ではなく絶対的、
そして圧倒的です。
呼吸法の修練と心身の軸の形成は、
生涯にわたって
自身のゆるがない背骨ともなります。
その愉しさや探求心は
尽きることがないのだと、
改めて感じています。
まもなく、立冬。 寒い冬こそ、
伸びんとする力を蓄える絶好の季節です。
3つ、再掲します。