生き物には、自律神経が備わっています。

 

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、

 

前者が優位に働くと、

 

心拍の上昇や血管の収縮、

 

脳の興奮状態などが現れ、

 

後者が優位に働くと、

 

逆の状態となります。

 

 

つまり、

 

血圧の低下や胃の活動抑制などが

 

図られる一方で

 

胃液の分泌や小腸の動きが活性化するほか、

 

気持ちの安定や集中、睡眠なども、

 

副交感神経の働きを高めることで

 

促されることとなる。

 

 

呼吸をはじめ、血管も内蔵も、

 

意識をせずとも生命維持装置として

 

機能しているからこそ、

 

自律という名称がつけられているわけですが、

 

人は、時には呼吸をコントロールすることが

 

できる点で、

 

他の生物とは大きく異なります。

 

 

呼吸の、吐く、吸う、

 

という動きのなかでも、

 

吐くこと、呼気を意識することで、

 

副交感神経を優位に働かせることが

 

可能となります。

 

 

インドのヨガ、中国の太極拳など、

 

長年の伝統を受け継いでいる呼吸法は

 

伊達ではありません。

 

呼吸や息吹によって、

 

全力を出すことと、息を整えること、

 

集中力を高めることと、

 

気持ちを安定させ鎮めること等々、

 

これらは並び立たせることが

 

可能なものとなるのです。

 

 

緊急事態宣言で世の中が一変し、

 

今後は、かつての価値観とは異なる社会へと

 

変化していくことでしょう。

 

さまざまな面で自律、

 

自立を意識する機会が増えていく。

 

 

まずは心身を安定させて、

 

一つ一つ、

 

取り組んでいくことが大切です。

 

再掲の言葉となりますが、

 

すべてはこの掌のなかにある

 

と思うほかはない、

 

そのような覚悟が必要なのだと思います。