前回の記事の続きです。

相手の言っている事を理解するというのは、そもそもどういうプロセスなのでしょうか?正しい答えがあるものではないでしょうが、私が考えているのは、次のような3つのステップです。

まず最初のステップは、相手の言っていることを正しく聞くということです。当り前ですが、それが理解する上での大前提となります。でも、実はこれが案外難しい。単に言っていることを聞くということではなくて、どのような言葉の選び方、言葉づかいをしているかを含めて、ちゃんと逐語で聞くということです。その時に、勝手に自分の言葉に置き換えてはいけません。相手の言葉通りに聞くのです。

次のステップは、正確に聞きとったことをもとに、相手の思考のプロセスや、思考パターンを想像するということです(このことについては、以前の記事でも書きました)。この時に留意すべきことは、言葉づかいに相手の思考が(無意識に)現れるということです。つまり、相手の言葉づかいから、相手自身も気づいていない、思考のフレームやプロセスを想像することができるのです。なので、ステップ1で相手の言葉づかいに注意を払う必要があるのです。

最後のステップは、理解した相手の思考のフレームやプロセス(ステップ2の結果)に沿って、相手の言っていること(ステップ1の結果)を整理していって、相手の言っていることを、全体の構造として理解するということです。

この3つのプロセスの中で、私が今悩んでいるのは、ステップ2です。ここができないために、ステップ3で全体像を理解するときに、「相手の思考のフレーム」ではなく「自分の思考のフレーム」に当てはめてしまうのです。結果何が起きるかと言うと、前回の記事で書いたように、相手が伝えたい重要なことであっても、自分のフレームにハマらないものがすっぽりと落ちてしまうのです。

一般的にも、ステップ2が一番難しいのではないかと思います。例えば、「xxさんの言っていることがさっぱりわからない」と言うときは、その1つ1つの言葉そのものというよりも、その背後にある考え方が理解できない(なぜそのような言葉の使い方をするのか?なぜあの順で話をするのか等)ということを指しているのではないかと思います。

ただし、プロジェクトリーダー以上のシニアポジションのコンサルタントとして仕事をしていく上では、これが難しいと言って許されるわけではありません。何とかそれを乗り越える必要があります。

さてどうしていくべきか。。。また次回の記事で書くようにします。