昨今、働き方改革が叫ばれ、定時帰宅とかがだんだんと定着してきている。
働きやすい職場が猛烈に推進されており、それを逸脱するとブラック企業だと叩かれる…
古い考え方と言われるかもしれないが、思うことを一つ。
私が以前経験した現場のことだ。
それは某ショッピングモールの島状になっている店舗の改修をすることになった。
島状というのは周囲4周にすべて通路になっている場所である。だから、営業時間にその現場に資材をいれたり、現場の準備すらできない。
そのショッピングモールは年中無休だったので、現場に入るのは営業が終了した22時以降、明け方の8時には現場作業は止める必要があった。
工期は2週間…、がんじがらめの時間制約があった。
他の現場も掛け持ちしていたので、日中仕事をし、わずかな仮眠をとって、またその現場に入るという感じだった。
ちょっとの作業遅れがすべての計画狂わせしまうので、失敗も許されなかった。
工事に入るまでに綿密な打ち合わせを業者と行い、何度も何度も工程を作り直す。
改修工事ということもあり、解体をはじめれば、当初想定されたこととは状況が異なっていたりして、そこで即座に判断し、代替え案を構築する。
体力的にも精神的にもホントに限界な仕事だった。
ただ、その体験を経て、自分にとっての『普通』のハードルはずいぶんと下がった。
もし、自分の実力の範囲の中だけでやっていたら、確かに失敗はしないかもしれないが、成長はしたのだろうか…と今でも思う。
スポーツなどが特にそうだが、自分を成長させるために、限界を超える体験ということが必要なときもある。
根性論を称賛するつもりはない。
だけれど、人が大きく成長するために必要な経験は、ありきたりの状況でできるものではないと思うがいかがだろうか?