子どもたちの夏休みも中盤戦を迎えています。
私どもが経営をする宿泊施設『うづかの森』も多くの生徒さんが訪れていただき、連日早朝から、夜遅くまでがんばって活動をされています。
そんな中で、ある団体さんの練習は、千本のノルマを一日でこなすという厳しい内容でした。
できる子も、できない子もみんな千本。
できる子は、そこそこの時間にその千本をクリアしていましたが、最後まで居残った選手は、おそらく夜中まで、そのノルマの達成をするために続けていたと思います。
最後まで居残った生徒さんは、泣きながら練習をしていたようです。
全員が与えられたノルマをこなしているわけですから、そこは監督コーチも心を鬼にして選手に向き合っておられました。
選手の胸のうちはわかりませんが、
『なんで、私がこんなにつらい思いをしなきゃいけないのか…。』
理不尽とも思えるそんな厳しさにたまらなくなって泣いてしまったんでしょう。
そこまでしてかわいそう…
そんなふうに思う人もいるかもしれませんが、私はときにそんな思いをしてやることは若いうちには絶対に経験しておくべきだと思っています。
私は、自分の子どもたちにも、ときどき、そんなことを要求することがあります。
もちろん、私の中では、理不尽なことでもなんでもなく、そこに意味や目的があって、感情に任せてやるようなことは極力しないようにしているつもりですが、彼らからすれば、父としての権力を行使されて、なんともやるせない気持ちになっていることもあるのだろうと思います。
世の中、すべてが道理にかなうことばかりではありません。。
自分がやりたい、やりたくない、意味がある、意味がない、そういうことを考えるまでもなく、とにかくまず行動。
なんでこんなことをやっているんだろうって、疑問に持ちながら何かに取り組むこと…
そんなことが山ほどあります。
そして、やったことがすべて結果となって現れることがないこともしばしば。
私も経営者の一人として、社員の皆さんには、それに取り組む意味などをしっかり理解していただこうと努力はしていますけど、『そんな屁理屈を言っているひまがあったら、とにかく動け』って後から結果がついてくるものというものが必ずあるわけです。
すべてのモノゴトに意味はあると思います。
ただ、そのときには、なぜそうなのか分からないだけ…。
また、逆に言うと、理不尽であろうことも、やったあとで、自分の中で意味を見つけて、次に活かすようにすればいいだけのことです。
自分の壁を超えなければならない時ってあります。
そのときには、とにかく意味があろうがなかろうが、まずは行動、そして場数。
そういうものをこなして、
ようやく乗り越えられる自分の壁なんです。
それを根性論だと否定する人もあるかもしれません。
悔しくて悲しくて流した涙も、きっとわかる時がくる。
そういう経験をさせてあげることも本当のやさしさだと思います。