ローカリズムに徹する | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

ある先輩から、

『事業を行っている限り、大きくしていく責任がある。だから、これからはもっと外に出ることを考えるべきだ』

と助言をいただきました。

 

20年ほど前に、当社としてはじめて和田山に事業所を構えました。当時和田山は、イオンができたり、播但が延伸したり、かなり活気がありましたから、域外に事業所を展開したという選択は決して間違っていたとは思いませんが、やり方が悪かったのでしょう。

 

それから、ほどなくして閉鎖してしまい、それからは今のところ事業所を外に展開するということには至っておりません。

 

どのエリアを主たるエリアと考えるかによって『地元』という定義は異なっては来ますが、私の地元といえば、旧兎塚(うづか)村のことを指します。

 

私の会社は建設業を主な生業にしていますが、売上構成比でいうと、半分以上が地元以外で稼いでいます。

 

特に最近では、業務の範囲が広がってしまい、但馬外にもでかけることが多くなりました。

 

そう考えると、再び、営業所や支店を展開するのが普通かもしれませんが、当面は外に事業所を構えるということは考えていません。

 

先の先輩から言われた会社としてどういう成長のシナリオを描くかということで、いろいろと考えてみて、私が先輩に伝えたのは、

 

『確かに効率が悪いかもしれませんが、この地域に必要とされる事業がある限りにおいては、そういう事業を展開していこうと思っています』

 

そう答えさせていただきました。

現に、今、事業所は、私の実家である民宿もあわせると、3つになりました。

 

建設業というリソースを横展開するほうが、拡大するという意味でははるかに効率がいいし、多くの組織はそうやって、拡大をしてきていると思います。まったく異なる事業を展開するということは、リソースが分散されるわけですから、非効率の極みです。

 

社員も多方面から集っていて、地元以外の人間の方が多くなってしまいました。

 

地元を愛するのに徹したいのであれば、地元から雇用を産むことも考えるべきだというご意見はごもっともで、そういうふうにできていないことは私の至らなさだと反省しています。

 

建設業という業種柄、政治との密度は高いのは事実で、とある代議士の支援も積極的に行っているほうだと思います。

 

そんな自分が言っても何の説得力もないですけど、私が本当に果たしたいのは、他者依存度を下げて、自力で活力ある企業や地域へと変貌することです。

 

私が、最近、観光に特に力を入れているのは、地域に力なくしては観光が伸びることなどありえないからです。

特に人のマインドは大きいと思います。

ここがすごいとみんなが思えばすごいし、たいしたことないとえばたいしたことはありません。このことについては、また別の機会に話したいと思いますが、とにかく、自らが地力をつけない限り伸びない業種の一番なんですね。

 

前2回のブログでも述べたように、地区がプライドをもっていて、一生懸命やっているところは人が集まり、産業がおこって活気があります。

 

そうやって、地域をもりあげることが、めぐりめぐって私たちの本業の足元をがっちりと固めることにもつながり、それが成長につながっていく…

私が考える成長戦略はそういうことです。

 

研究者が、ミクロの世界まで掘り下げて、何かを見つけていくように、私もまた地域を深く掘り下げ、そこで何かをつかみたい。

 

ローカリズムに徹することでうまれるもの。

これからも挑戦し続けていきます。