昨日は比叡山に来ておりました。
nhkスペシャル
『神の領域を走る』
の鏑木毅さんプロデュースの大会です。
私はこれまで香美町以外のマラソン大会にはほとんど出たことがなかったのですが、今年は、トレイルラン中心で走る大会のスケジュールを組み立てていて、いくつかの遠征も試みようと思っています。
やはり、山の人間は山がいいです。
で
これまで、トレランでも70キロオーバーの大会に出場したことがあったので!楽勝かなぁなんて思ってましたが、これまで出た大会の中でももっともハードな感じでした。
なんせ、コース設定がアップダウンの連続で相当ダメージ大きかったです。
実は、今回、気持ちの中で
『途中で諦めてどっかのタイミングでやめたらいいかぁ』
そんな思いがふつふつとわいてきて心が折れてしまいました。
ただ
『時間もまだあるみたいだし、まあだましだまし適当に行けるところまで行くかっ、何より途中でやめたら、山中で孤立してしまうので、それだけはさけようと…』
そんな思いで、ずるずるとだらだらと走っているうちに、そこそこまで距離まで行ってしまったことに気づきました。
そうすると、欲が出てきてしまい、気づいてみるとゴールまでたどりついてしまいました。
時間ギリギリでしたが、なんとかゴールできました。
ものごとを達成するためには、強い意志が必要なのは、皆さんもご存知のとおりです。
しかし、こういうロングレースの中で、ずっと心をポジティブに保ち続けるのは相当難しいです。
おそらく今回、90%ぐらいは、もう心の中はネガティブなまんまでした。
ただ、今回、そんな気持ちを否定するのではなく、その気持ちのままに受け入れてみました。
半ばあきらめのような気持ちをもってでも、歩みさえとめなければなんとかなるもんですね。
鏑木さんは、レース冒頭で、
『このレースは、相手と戦うのでもなく、自然と戦うのでもありません。
自分自身の内なる心に向き合うのです』
そんなことを言われていました。
ここ、比叡山は天台宗の総本山であり、多くの僧が修行をした山でもあります。
走りながら、まさに内なる自分と対話を繰り返していたような気がしました。ただ、弱さも含めて自分をありのままに受け入れる、それが結果としてうまくいったのかもしれません。
絶対あきらめないという気持ちだけでは、物事は進まないような気がしました。